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個人が住宅用に設置した10キロワット未満の太陽光発電設備は、固定資産税(償却資産)の対象外です。複数の市区町村が公表する固定資産税の資料で、この基準が確認できます。

出典:指宿市「太陽光発電設備に係る固定資産税(償却資産)の申告について」、志摩市「太陽光発電設備に係る固定資産税(償却資産)の課税について」

設置者と発電規模による課税区分

太陽光発電設備の固定資産税(償却資産)の課税区分
設置者10kW未満10kW以上
個人(住宅用)売電のための事業用資産にあたらないため、償却資産としては課税対象外経済産業省の設備認定を受けている場合、売電のための事業用資産となり、発電に係る設備は課税対象
個人(事業用)事業の用に供している資産については、発電出力にかかわらず課税対象
法人発電出力にかかわらず課税対象

卒FIT世帯の多くが対象とする住宅用・10キロワット未満の設備は、この表の「個人(住宅用)・10kW未満」にあたり、対象外となる場合が多いと考えられます。ただし、屋根の上に設置した設備であっても、賃貸住宅や店舗併設住宅など事業収益を目的とする場合は扱いが変わることがあるとされています。課税対象になる場合でも、他の償却資産と合算した課税標準額が免税点(総務省によると令和8年度は150万円、令和9年度以後は180万円)未満であれば固定資産税は課税されません。

出典:総務省「固定資産税の概要」

屋根一体型と架台設置型の評価区分の違い

太陽光パネルを家屋と一体の建材(屋根材など)として設置した場合は「家屋」として評価され、償却資産としての申告は不要です。ただし、この場合はパネル分の評価額が家屋全体の固定資産税に反映されるため、「固定資産税が一切かからない」という意味ではありません。一方、架台に乗せて屋根や地上に設置した一般的な後付けタイプは「償却資産」に該当し、課税対象となる場合は申告が必要とされています。

蓄電池・パワーコンディショナ等の扱い

蓄電池設備そのものについては、事業の用に供しない場合は申告対象外とされています。高松市の公式資料は、太陽光発電設備とは別に「事業の用に供しない蓄電池設備は申告対象外」と明記しています。住宅で自家消費のために使う蓄電池は、この「事業の用に供しない」場合にあたると考えられます。

出典:高松市「太陽光発電設備の設置に伴う償却資産の申告について」

市区町村の資料では、課税対象となるケース(主に10kW以上)における設備の内訳として、太陽光パネル・架台・接続ユニット・パワーコンディショナ・表示ユニット・電力量計等がそれぞれ評価対象に挙げられています。ただし、住宅用・10キロワット未満で課税対象外となる場合は、これらの内訳自体が問題にならないと考えられます。個別の設備構成での扱いは、お住まいの市区町村の税務担当課にご確認ください。

出典:筑紫野市「太陽光発電設備などを設置した場合の償却資産の申告」

設備区分ごとの確認表

「家屋一体型」として償却資産の申告が不要になるのは、壁で囲まれた家屋の屋根に建材として組み込まれた場合に限られます。カーポートのように三方が壁で囲まれていない構築物は、たとえ建材型のパネルを使っていても、家屋の要件を満たさないため償却資産に該当するとされています。

カーポートを建てる際の建築確認はソーラーカーポートの建築確認と建築基準法の扱いで整理しています。ここまでの内容を、設備の設置方法・種類ごとに一覧で確認できるようにまとめます。

固定資産税(償却資産)における設備区分ごとの扱い(課税対象となる場合)
設備区分固定資産税(償却資産)上の扱い
屋根一体型(家屋の屋根に建材として設置)家屋として評価され、償却資産の申告は不要とされています
架台設置型(屋根や地上に架台で後付け)償却資産に該当し、課税対象となる場合は申告が必要とされています
カーポート設置型(三方が壁で囲まれていない構築物の屋根に設置)建材型のパネルであっても、家屋の要件を満たさないため償却資産に該当するとされています
蓄電池事業の用に供しない場合は申告対象外とされています
パワーコンディショナ・接続ユニット・電力量計等の周辺機器課税対象となる場合、太陽光パネル・架台とあわせて償却資産の内訳に含まれるとされています

出典:伊賀市「太陽光発電設備には固定資産税がかかります」

蓄電池の一般的な参考使用期間は蓄電池の寿命、蓄電池の回収先は家庭用蓄電池の廃棄・回収で確認できます。太陽光パネルを撤去する場合は太陽光パネルの廃棄・処分方法、廃棄費用の積立制度が住宅用に適用されるかは別記事で整理しています。

申告・個別の判断について

固定資産税(償却資産)の申告が必要な場合は、毎年1月31日までに、その年の1月1日時点で所有する償却資産を市区町村へ申告する必要があるとされています。ご自身の設備が課税対象にあたるか、申告が必要かどうかは、設置状況によって個別に判断が分かれるため、お住まいの市区町村の税務担当課にご確認ください。売電収入にかかる所得税の扱いは売電収入と確定申告で、太陽光・蓄電池の後付け設置が所得税の特別控除の対象になるかは住宅特定改修特別税額控除の対象範囲で別途整理しています。

相続・売却で名義が変わる場合の手続きは相続・売却時の名義変更手続きで確認できます。太陽光付き住宅を売却する際に省エネ性能表示制度の対象になるかは別記事で整理しています。

卒FIT(買取期間満了)の仕組みは「卒FITとは?買取期間満了後に確認すること」、売電継続・蓄電池併設・買取プラン変更の比べ方は「卒FIT後の売電・蓄電池・買取プラン変更を比較する方法」で整理しています。

卒FIT後の売電継続・蓄電池併設・買取プラン変更の年間差額は、当サイトの卒FIT後の比較シミュレーターで確認できます。

課税区分の内訳にあるパワーコンディショナの交換時期はパワコンの交換時期、太陽光発電を構成する機器全体はパネル・架台・パワコン等の機器構成で確認できます。

蓄電池の国の補助金の受付状況は「補助金の現状」で確認できます。旧補助金を受けた設備付き住宅を売却する場合に、返還義務を負うのは誰かは「住宅売却時の返還義務」で確認できます。

本記事は一般的な情報提供です。固定資産税の課税対象・申告要否・税額の算定は個別の設置状況によって異なるため、具体的な判断はお住まいの市区町村の税務担当課または税理士にご確認ください。

よくある質問

Q自宅の屋根に載せた太陽光パネル(10kW未満)に固定資産税はかかりますか?

A個人が住宅用に設置した10キロワット未満の太陽光発電設備は、売電するための事業用資産にはあたらないため、償却資産としての固定資産税は対象外とされています(市区町村の公式資料で確認)。

Q10kW以上の設備を設置した場合はどうなりますか?

A個人(住宅用)でも、経済産業省の設備認定を受けた10キロワット以上の太陽光発電設備は、売電するための事業用資産となり、発電に係る設備が固定資産税(償却資産)の対象になるとされています。

Q屋根一体型のパネルと、架台に乗せるタイプで扱いは変わりますか?

A変わります。太陽光パネルを家屋と一体の建材(屋根材など)として設置した場合は「家屋」として評価され、償却資産としての申告は不要ですが、家屋全体の固定資産税評価額に反映されるため税額が一切かからなくなるわけではありません。一方、架台に乗せて屋根や地上に設置した場合は「償却資産」に該当し、課税対象となる場合は申告が必要とされています。

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本記事は個別の税務相談・税額計算を行うものではありません。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施には関与しません。

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