3つの選択肢は、同じ年間発電量と電気使用量で比較します。売電継続と買取プラン変更では買取単価を変え、蓄電池では売電する電力の一部を家庭で使う条件に変えて計算します。
蓄電池には初期費用があります。そのため、売電収入と電気代削減額の合計だけでなく、現在のまま売電する場合との差額と、工事費込み見積額の単純回収年数も表示します。
比較前にそろえる5つの入力
精度を上げる順番は、実績発電量、使用量、実契約の単価、蓄電池容量、工事費込み見積額です。パネル容量から発電量を概算する場合は、方位、傾斜、影、積雪、設備劣化を再現できないため幅を持って読みます。
- 01
年間発電量
モニターや売電明細の直近1年を優先します。不明な場合だけパネル容量から概算します。
- 02
年間電気使用量
請求書や会員ページで12か月分を合計します。発電量と同じ期間にそろえます。
- 03
現在の売電単価と買電単価
買電単価は基本料金を除き、燃料費調整や賦課金をどこまで含めたかをそろえます。
- 04
蓄電池容量
公称容量の全量を毎日使えるとは限りません。放電深度と効率を反映します。
- 05
工事費込み見積額
機器本体だけでなく、基礎・据付・電気・付帯工事を含む総額を使います。
3つの選択肢の年間金額をどう計算するか
蓄電池がない状態でも、発電した電気の一部は昼間に家庭で使われ、残りが余剰として売電されます。当サイトの標準値は、国の委員会資料で住宅用の想定値として示された自家消費率30%です。
現在のまま売電=発電直後に家庭で使う電力量 × 買電単価 + 売電量 × 現在の買取単価
蓄電池を設置=(発電直後に家庭で使う電力量 + 蓄電池から供給する電力量)× 買電単価 + 蓄電後の売電量 × 現在の買取単価
買取プランを変更=発電直後に家庭で使う電力量 × 買電単価 + 売電量 × 変更後の買取単価
表示する年間金額は、売電収入と、発電した電気を家庭で使うことで買わずに済む電気代の合計です。売電収入だけを比較した金額とは一致しません。
蓄電池の単純回収年数は別に見る
蓄電池の回収年数は、工事費込み見積額を、蓄電池を付けた場合と売電継続との差額で割ります。国の調査モデルを参考に、充放電効率90%、放電深度80%、1日1回までを標準前提にしています。
出典:資源エネルギー庁調査「家庭用蓄電システムのストレージパリティ」
この単純回収には、容量劣化、保守費、交換費、ローン金利、補助金、将来の電気料金・売電単価の変化を含みません。試算年数が長いほど、これらを無視した影響が大きくなります。
初期値を自宅の実績に置き換える
結果を一度出したら、発電量、買電単価、見積額の順に実績へ置き換えます。さらに厳しく見るなら、発電量を少なく、工事費を高く置いたケースも再計算します。一つの結果だけでなく、条件を動かして結論が変わる境目を見ることが重要です。
買取プランは単価以外に、対象地域、セット契約、適用期間、振込頻度、解約条件を確認します。高い単価が期間限定だったり、電気の購入契約とセットだったりする場合は、家計全体で比較してください。
比較シミュレーターを開くと、地域別の初期値を自宅の発電量や契約単価へ変更できます。
よくある質問
Q表示された年間金額が一番高い選択肢を選べばよいですか?
A表示額だけでは決められません。蓄電池には導入費があり、停電対策など金額以外の目的もあります。年間の売電・節約額、導入費、契約条件を分けて確認します。
Q蓄電池の回収年数は何年なら得ですか?
A一律の基準はありません。試算年数が保証期間や想定使用期間を超えていないか、劣化・保守費・金利を含めるとどう変わるかを見積条件ごとに確認します。
Q標準値だけでも比較できますか?
A概算の出発点にはなりますが、発電量、売電量、生活時間、契約単価で結果は変わります。実績が分かる項目から上書きしてください。
比較結果の扱い方
試算は、契約書と見積書で確認すべき項目を絞るために使います。表示額が近い場合は、停電対策、保証、工事範囲、手続き負担など金額以外の条件も比較します。
本記事とツールは一般的な概算です。実際の契約条件・工事費は各社の見積もりが優先します。特定の施工業者・製品を推奨せず、電気工事の設計・実施、個別の投資・税務助言は行いません。