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太陽光の売電収入と再エネ賦課金は、同じ家の電気でも別の取引です。売電は余剰電力を渡す側の収入、賦課金は小売電気事業者から購入した電気の使用量に応じた負担として分けて読みます。

4つのお金・電気の流れを分ける

流れ何を記録するか明細
太陽光の発電発電量発電モニター等
家庭内の自家消費発電から家庭で直接使った量機器表示・計測条件を確認
余剰電力の売電売電量と買取単価買取明細
電力会社からの購入購入電力量と料金項目電気料金明細

再エネ特措法は、電気の使用者から再生可能エネルギー発電促進賦課金を集める枠組みを定めています。住宅に太陽光があるかではなく、小売電気事業者から供給を受けた電気の使用量側で確認するため、発電していても夜間や不足分を購入すれば明細に賦課金が載ります。

出典:e-Gov法令検索「再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法」

FIT収入と賦課金の区別(相殺しない)

JPEAは、FITの買取価格と市場価格との差額が賦課金として消費者負担になる仕組みを説明しています。これは制度全体の資金の流れであり、個々の太陽光所有者の売電明細から同額が直接差し引かれるという意味ではありません。

出典:JPEA「太陽光発電が安いなら、再エネ賦課金はなぜ高いのか」

家計では「売電入金」「購入電力量」「賦課金」の3つを同じ対象月で並べます。検針期間がずれる場合は、単月の入出金だけで損得を判断せず、期間をそろえて比較します。

請求書で照合する3ステップ

  1. 01

    購入電力量

    対象期間に電力会社から買ったkWhを確認します。

  2. 02

    賦課金の単価と金額

    対象月の明細に記載された年度単価と請求額を確認します。

  3. 03

    売電明細

    同じ期間の売電量・買取単価・入金額を別欄で並べます。

電気料金の他の項目は実質単価の計算、卒FIT後の買取価格は地域別の買取単価、送配電費用の一部を発電側が負担する発電側課金の扱いは発電側課金と卒FIT売電の関係で整理しています。購入量と売電量を使った選択肢比較は卒FIT後の比較シミュレーターで確認できます。

太陽光あり・なしの再エネ賦課金の年額比較(購入電力量別の数値例)

賦課金は「購入電力量(kWh)×年度の単価」で決まります。経済産業省の公表では、2026年度の単価は1kWhあたり4.18円で、2026年5月検針分から2027年4月検針分の電気料金に適用されます。この単価で、購入電力量ごとの年間の賦課金を計算した例です。

年間の購入電力量(仮の数字)年間の賦課金(購入電力量×4.18円)イメージ
3,000kWh12,540円太陽光の発電で購入量が少ない家庭の例
4,500kWh18,810円中間の例
6,000kWh25,080円太陽光がなく購入量が多い家庭の例

購入電力量は家庭ごとに異なるため、表の電力量は説明用の仮の数字です。同じ単価でも、太陽光で購入量が減れば賦課金の請求額も購入量に比例して変わります。

売電収入と賦課金は別の取引のため、この表の金額を売電収入と差し引いた結果は示していません。実際の金額は、対象月の電気料金明細で確認してください。

出典:経済産業省「2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価を設定します」(2026年10月7日確認)

賦課金単価の算定の3要素と2025→2026年度の変化

経済産業省は、2026年度の賦課金単価の算定根拠として、買取費用等・回避可能費用等・販売電力量の3つの想定値を公表しています。買取費用等から回避可能費用等を引いた額を、販売電力量で割る形で整理できます。

要素2025年度の想定2026年度の想定差
(1)買取費用等4兆8,540億円4兆8,507億円33億円減
(2)回避可能費用等1兆7,906億円1兆6,495億円1,411億円減
(3)販売電力量7,708億kWh7,665億kWh43億kWh減
(1)−(2)3兆634億円3兆2,012億円1,378億円増

2026年度は、(1)−(2)の3兆2,012億円を(3)の7,665億kWhで割ると約4.18円で、公表された単価と一致します。差し引く回避可能費用等が1,411億円小さくなった一方、買取費用等の減少は33億円にとどまるため、差し引き後の額は表のとおり増えています。

この表は公表された想定値の差を並べたもので、単価が変わった理由の全体を示すものではありません。各要素の背景は、経済産業省の公表資料に記載された主な要因で確認してください。

出典:経済産業省「2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価を設定します」(2026年10月10日確認)

再エネ賦課金を太陽光の有無で比較(同じ4.18円・仮の購入電力量)

賦課金は購入電力量に応じて決まるため、太陽光の有無は「購入する電気がどれだけ変わるか」を通じて請求額に表れます。次の表は、前節と同じ4.18円に、説明用の仮の購入電力量を当てはめた比較です。

ケース(仮の数字)月あたりの購入電力量(年間÷12)月あたりの賦課金(×4.18円)年間の購入電力量年間の賦課金(×4.18円)
太陽光なし500kWh2,090円6,000kWh25,080円
太陽光あり250kWh1,045円3,000kWh12,540円
差(購入電力量の差)250kWh1,045円3,000kWh12,540円

この差は賦課金だけの比較で、売電収入や設備費用とは相殺していません。実際の購入電力量は世帯や設備、使い方で異なるため、対象月の電気料金明細で確認してください。

賦課金単価の年度別推移(2022〜2026年度)

賦課金単価は年度ごとに設定され、直近5年度では次のように変わっています。原文で確認できた年度だけを載せています。

単価は毎年度、再エネの導入状況や卸電力市場価格等を踏まえて設定されます。資源エネルギー庁の制度概要によると、推測値と実績値の差分は翌々年度の単価で調整されます。2023年度に単価が下がった理由は、上記の出典では確認していないため、ここでは書いていません。(各出典は2026年10月10日確認)

よくある質問

Q太陽光を設置していても再エネ賦課金を払いますか?

A電力会社から電気を購入している場合、その購入電力量に応じた賦課金が電気料金に含まれます。太陽光を所有していることや売電収入があることだけで免除される仕組みではありません。

Q売電収入から賦課金が差し引かれますか?

A売電代金と、買電側の電気料金に含まれる賦課金は別の取引です。入金明細と電気料金明細を別々に確認し、相殺された一つの単価として扱わないでください。

Q自家消費した電気にも賦課金がかかりますか?

A賦課金は小売電気事業者から供給を受けた電気の使用量を基に請求されます。太陽光から家庭内で直接使い、電力会社から購入しなかった分は購入電力量ではありません。

Q賦課金単価はずっと同じですか?

A同じではありません。単価は年度ごとに定められるため、この記事では固定値を置かず、対象月の電気料金明細と国の公表資料で確認します。

本記事はe-Gov法令・JPEAの公開情報にもとづく一般的な制度整理です。賦課金単価、請求期間、電気料金項目、売電条件は年度・契約により異なります。実際の契約条件と対象月の明細、国・小売電気事業者の最新案内を優先してください。

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