出力制御(出力抑制)とは、電力の供給が需要を上回りそうな時に、電力会社が太陽光発電設備の発電を一時的に停止・抑制する仕組みです。ニュースで「出力制御」という言葉を見て、自分の売電が止められるのではと不安に思う方向けに、対象範囲を公式情報で確認します。
経済的出力制御(オンライン代理制御)の対象範囲
電力会社が遠隔で発電を止める「経済的出力制御(オンライン代理制御)」は、FIT認定を受けた10kW以上の太陽光発電設備が対象です。10kW未満の住宅用太陽光発電は、原則としてこの制度の対象外です。
| 設備規模 | 対象 |
|---|---|
| 10kW以上(FIT認定) | 対象 |
| 10kW未満(住宅用の多くが該当) | 原則対象外(複数の太陽光発電設備を設置する事業の場合は例外あり) |
出典:北海道電力ネットワーク「経済的出力制御(オンライン代理制御)について」、関西電力送配電「経済的出力制御(オンライン代理制御)について」
制度拡大の経緯
出力制御の対象は年々広がってきました。2021年4月以降、東京・中部・関西エリアを含む全エリアで、対象設備への無制限・無補償の出力制御ルールが適用されています。2022年4月からは、それまで対象外だった10kW以上500kW未満の太陽光発電設備も出力制御の対象に加わりました。
この拡大の経緯は、いずれも10kW以上の事業用・FIT認定設備を対象にしたものであり、10kW未満の住宅用太陽光発電が新たに対象へ加わったことを示す公式発表は確認できていません。
卒FIT世帯への実務的な影響
本記事の確認時点で、10kW未満の住宅用太陽光発電は経済的出力制御の対象外のため、卒FIT後の売電収入がこの制度によって直接減ることは想定しにくい状況です。ただし制度は見直される可能性があり、将来にわたって対象外であり続けることを保証するものではありません。
卒FIT後の年間の売電収入・電気代削減額は、出力制御ではなく買取単価と自家消費量で決まります。当サイトの卒FIT後の比較シミュレーターで、現在の条件をもとに試算できます。買取単価の一覧はこちらをご覧ください。
よくある質問
Qうちの太陽光(10kW未満)も発電を止められることがありますか?
A電力会社の経済的出力制御(オンライン代理制御)は、FIT認定を受けた10kW以上の設備が対象で、10kW未満の住宅用太陽光は原則として対象外です(複数の太陽光発電設備を設置する事業を行う場合は例外があります)。
Q出力制御は補償されますか?
A対象設備の出力制御は、無制限・無補償で行われるルールが適用されています。ただし前述のとおり10kW未満の住宅用は原則この制度の対象外です。
Q今後、住宅用も対象になる可能性はありますか?
A本記事の確認時点で、住宅用(10kW未満)を対象に含める公式発表は確認できていません。制度は今後見直される可能性があるため、資源エネルギー庁・契約中の電力会社の発表を継続してご確認ください。
本記事は一般的な情報提供です。出力制御の制度・対象範囲は今後見直される可能性があるため、契約中の電力会社・資源エネルギー庁の公式発表を優先して確認してください。個別の投資・税務助言、電気工事の設計・実施は行いません。