電力受給契約書の内容(出力・住所・名義)に変更がなければ、蓄電池を後付けしても電力会社への報告は不要です。太陽光発電協会(JPEA)が公式サイトのよくある質問で示している回答です。

卒FIT後に蓄電池を後付けする場合、FIT制度上の事前変更届出消防法にもとづく消防署への届出の要否とあわせて、電力会社側の手続きも気になるところですが、多くの一般的なケースでは電力会社への報告そのものは不要とされています。

出典:太陽光発電協会(JPEA)公式FAQ「蓄電池を付けることになりました。どのような報告が必要ですか。」

報告が不要とされる条件

JPEAの回答は、電力受給契約書に記載された3つの項目(出力・住所・名義)に変更がないことを条件としています。太陽光発電でつくった電気を自宅で使うために蓄電池を追加するだけであれば、これらの契約項目自体は変わらないため、この条件に当てはまることが多いと考えられます。

例外:系統から充電できる蓄電池を導入する場合

一方で、電力会社の送配電網から蓄電池へ充電し、ためた電気を後で売電する(系統へ逆潮流させる)ような使い方をする蓄電池を導入する場合は、扱いが変わることがあります。東京電力パワーグリッドは2026年4月30日、「送配電系統から蓄電池へ充電し、蓄電した電気を送配電系統へ放電して売電したい」という問い合わせが増えていることを受け、低圧配電線への系統連系技術協議依頼票を改定し、蓄電池の「系統からの充電有無」「系統への放電有無」を記載する項目を新設したと公表しています(2026年5月15日以降の申込みから新書式が必須)。

出典:東京電力パワーグリッド公式「低圧配電線への系統連系技術協議依頼票(低圧発調契約)について」(2026年4月30日)

この技術協議は電力会社ごとに運用が異なる可能性があり、住宅用蓄電池のなかでも系統充電機能つきの製品を検討している場合に関わる話です。自家消費のみを目的とした一般的な蓄電池であれば対象外となることが多いと考えられますが、確実を期すなら導入予定の製品の仕様を伝えたうえで、契約先の電力会社または施工業者に確認することが望ましいとされています。

蓄電池を検討する際に確認しておきたいこと

蓄電池の一般的な参考使用期間・性能の考え方は蓄電池の寿命で整理しています。蓄電池を併設した場合の年間収支・投資回収年数を試算したい場合は、当サイトの卒FIT後の比較シミュレーターを参考にしてください。

よくある質問

Q太陽光発電に蓄電池を後付けすると、電力会社への届出は必ず必要ですか?

A太陽光発電協会(JPEA)の公式回答によると、電力受給契約書の内容(出力・住所・名義)に変更がなければ、報告は不要とされています。自家消費のために発電した電気を蓄電池にためて使うだけの一般的な設置方法であれば、この条件に当てはまることが多いと考えられます。

Qどんな場合に電力会社側の手続きが必要になりますか?

A系統(電力会社の送配電網)から蓄電池へ充電し、その電気を後で売電する(系統へ逆潮流させる)ような使い方をする蓄電池を導入する場合は、電力会社側の技術協議の対象になることがあります。東京電力パワーグリッドは2026年4月30日、こうした問い合わせの増加を受け、低圧配電線への系統連系技術協議依頼票に蓄電池の系統充電・系統放電の有無を記載する項目を追加しました(2026年5月15日以降の申込みから新書式が必須)。

Q手続きの要否は自分で判断できますか?

A電力会社ごとに運用が異なる場合があるため、契約先の電力会社または施工業者に、導入予定の蓄電池が系統からの充電機能を持つかどうかを伝えたうえで確認することが確実です。

本記事は一般的な情報提供です。届出・技術協議の要否は導入する蓄電池の仕様や契約先の電力会社によって異なるため、詳細は施工業者または契約先の電力会社に直接ご確認ください。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施には関与しません。