蓄電容量(kWh)は貯めておける電力量、定格出力(kW)は同時に使える電力の上限で、別の指標です。京セラの公式仕様表で、実際の数値を確認します。
同じパワコンでも、蓄電容量が違っても出力は変わらない例
京セラの単機能型「Enerezza」の仕様表では、蓄電池ユニットの容量が5.5kWh・11.0kWh・16.5kWhのいずれでも、組み合わせるパワーコンディショナ(SBS-300)の定格出力(最大)は3.0kWで共通です。蓄電容量を増やしても、同時に使える電力の上限は変わりません。
ハイブリッド型では定格出力も変わる
一方、ハイブリッド型「Enerezza Plus」の仕様表では、マルチ入力型パワーコンディショナ(MBS-590)の定格出力は5.9kW/6.0kVA(片相3.0kVA)です。蓄電池ユニット側の「定格入出力電力」は容量に応じて連系1.5kW〜4.5kW/自立2.0kW〜4.5kWと段階的に変わります。
| 型式 | 蓄電池容量 | 定格入出力電力 |
|---|---|---|
| EGS-MC0550 | 5.5kWh | 連系1.5kW/自立2.0kW |
| EGS-MC1100 | 11.0kWh | 連系3.0kW/自立4.0kW |
| EGS-MC1650 | 16.5kWh | 連系4.5kW/自立4.5kW |
選ぶ際に混同しないための整理
蓄電容量(kWh)は「何時間分の電気を貯めておけるか」、定格出力(kW)は「同時に何台の家電を動かせるか」に近い指標です。停電時に何を同時に使いたいかは、蓄電容量ではなく定格出力(特に自立出力)で判断します。停電時に使える範囲(全負荷型・特定負荷型)は蓄電池の「全負荷型」と「特定負荷型」の違い、連系運転と自立運転の違いは連系運転と自立運転の違いで解説しています。
太陽光パネル自体の容量(kW)と発電量(kWh)の違いはkWとkWhの違いは?太陽光の容量・発電量を読み分けるで扱っています。蓄電池のパワコン構成(ハイブリッド型・単機能型)による違いはこちらで確認できます。
導入検討時の確認点
カタログを見る際は、蓄電容量(kWh)だけでなく、連系時・自立時それぞれの定格出力(kW)も確認することをおすすめします。年間の効果を試算する場合は、当サイトの卒FIT後の比較シミュレーターをご利用ください。
よくある質問
Q蓄電容量が大きければ、同時に使える電力も大きくなりますか?
Aそうとは限りません。同時に使える電力は蓄電容量(kWh)ではなくパワーコンディショナの定格出力(kW)で決まります。京セラの仕様表では、蓄電容量5.5kWhでも16.5kWhでも、単機能型のパワーコンディショナの定格出力(最大)は同じ3.0kWです。
QkWとkWhの違いと同じ話ですか?
A考え方は共通しますが、当サイトの別記事「kWとkWhの違いは?太陽光の容量・発電量を読み分ける」は太陽光パネルの設備容量と発電量の違いを扱っています。本記事は蓄電池のパワーコンディショナの定格出力(同時に使える電力の上限)と蓄電容量(貯めておける電力量)の違いを扱う点で対象が異なります。
Q定格出力は「連系時」と「自立時」で違いますか?
Aはい。京セラの仕様表では、連系運転時(電力会社の系統とつながっている状態)と自立運転時(停電時に系統から切り離された状態)で定格出力が別に記載されています。詳しくは関連記事で解説しています。
本記事は一般的な情報提供です。定格出力・蓄電容量の数値はメーカー・機種によって異なるため、実際の数値は検討中の機種の最新カタログ・仕様書で確認してください。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、個別の投資助言、電気工事の設計・実施は行いません。