太陽光発電協会(JPEA)は、住宅用太陽光発電システムの販売従事者が遵守すべき事項を「販売規準」としてまとめ、消費者向けには業者選びのチェック項目をまとめたリーフレットを別途公開しています。本記事はこの2つの公式資料にもとづいて、見積もり比較・契約前に確認すべき項目を整理します。

出典:太陽光発電協会(JPEA)「太陽光発電協会 販売規準」(2023年5月5版)太陽光発電協会(JPEA)「失敗しない太陽光発電システム選び 始めようソーラー生活」(2023年5月改訂)

商談時に確認する項目

太陽光発電システムの見積もり・商談は、販売業者によって内容や姿勢が異なります。JPEAの消費者向けリーフレットは、商談の段階で次の点を確認するようすすめています。

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チェック状態はこの画面内にのみ保持され、外部へ送信・保存されません。

出典:太陽光発電協会(JPEA)「始めようソーラー生活」

見積書・契約時に確認する項目

見積書の内容や契約時の説明が不十分だと、後日のトラブルにつながります。次の表は、JPEAの販売規準が商談時・契約時に説明を求めている項目と、消費者向けリーフレット「始めようソーラー生活」の確認項目を合わせたものです。

このうち「見積書の体裁(日付・会社名・担当者名・捺印)」はリーフレット側にだけ載っている項目です。

見積りの内訳と設計図面は、販売規準にも「設置図面を添えた正式見積りを準備すること。」「作成した正式見積りについては、各項目毎に丁寧にお客様に説明すること。」として根拠があります。

見積書・契約時に確認する項目(JPEA「販売規準」と「始めようソーラー生活」にもとづく)
確認項目見るポイント
見積りの内訳「一式」ではなく、機器・工事内容ごとの内訳が記載されているか
見積書の体裁日付・会社名・担当者名の記載、捺印があるか
設計図面現地調査を踏まえた配置図・配線図が添付されているか
発電量シミュレーション計算根拠を示した書面にもとづき、年間推定発電量・売電量を説明しているか
保証制度契約書・保証書を見せながら、機器故障・出力保証の範囲を説明しているか
割賦販売毎月の支払額・総支払額・支払回数・金利負担を説明しているか
補助金内容・金額・申請条件を説明し、抽選等で支給が確実でない場合はその旨を伝えているか
クーリング・オフ販売形態に応じた説明をしているか

出典:太陽光発電協会(JPEA)「販売規準」(2023年5月5版)太陽光発電協会(JPEA)「始めようソーラー生活」(2023年5月改訂)

発電量シミュレーションは「実態に合わせた推定値であり、保証されるものではない」とJPEAの資料自体が明記しています。設置方位・角度、影・雪の影響、将来の出力制御による発電量減少の可能性についても、契約前に説明を受けているか確認してください。

施工業者について確認する項目

太陽光発電システムの設置には工事が伴うため、販売店と施工業者が別の場合は施工業者についても確認が必要です。

  1. 01

    メーカー認定の取得状況

    メーカー認定の「施工ID」を取得しているかを確認します。

  2. 02

    施工方法の説明

    具体的な施工方法や、施工上の懸念点の有無を説明できるかを確認します。

  3. 03

    工事保険の加入

    工事の際のトラブルに対応する保険に加入しているかを確認します。

  4. 04

    施工後の保証制度

    雨漏り等、設置後のトラブルに対応する保証制度があるかを確認します。

出典:太陽光発電協会(JPEA)「始めようソーラー生活」

実際に施工不良・雨漏りが疑われる場合の相談先は施工不良・雨漏りの相談先で確認できます。

契約を急がせる説明・禁止されている勧誘方法

JPEAの販売規準は、法令違反になりうる勧誘行為を4つに分類し、具体的なNGワードの例を示しています。

JPEA販売規準が示す禁止事項の分類とNGワードの例
分類NGワードの例
強引な勧誘行為「今日だけの特別価格なので、今日買わないと損をします」「今日返事を頂くまで帰りません」
説明に関する問題「必ず◯◯◯kWh発電しますよ」「今、お支払いの光熱費でローンは払えます」
書面に関する問題「申込書は後で郵送します」「契約書は一週間後に交付します」
解約交渉過程の問題「特別価格販売なので、クーリング・オフ対象外です」「クーリング・オフには違約金が発生します」

出典:太陽光発電協会(JPEA)「販売規準」(2023年5月5版)

こうした発言があった場合は、その場で契約せず、複数社の見積もりと比較してください。既に契約してしまい、クーリング・オフの期限や手続きを確認したい場合は訪問販売トラブルとクーリング・オフを参照してください。

契約前に相談できる窓口

契約前・トラブル時の相談窓口(JPEA資料掲載分。団体名・電話番号は各窓口の公式情報で確認)
相談内容窓口
迷惑な勧誘・消費者トラブル全般消費者ホットライン(188、局番なし)
雨漏り等の施工不良公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター(愛称「住まいるダイヤル」、03-3556-5147。受付10:00〜17:00、土日祝・年末年始を除く)
固定価格買取制度について経済産業省 資源エネルギー庁
クーリング・オフ制度について国民生活センター
太陽光発電全般について太陽光発電協会(JPEA)

出典:太陽光発電協会(JPEA)「始めようソーラー生活」住まいるダイヤル(公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター)

蓄電池を含む提案を受けている場合は国の補助金の現状もあわせて確認できます。本サイトは特定の販売店・施工業者を推奨せず、卒FIT後の3つの選択肢を同じ条件で比較する試算のみを提供しています。卒FIT後の比較シミュレーターの試算とあわせて、本記事のチェック項目で複数社を比較してください。

よくある質問

Q太陽光発電協会(JPEA)の「販売規準」とは何ですか?

A太陽光発電協会が2023年5月に公表した、住宅用太陽光発電システムの販売従事者が遵守すべき基準です。勧誘時から引き渡し後までの各段階で説明すべき事項、禁止事項、NGワードの例を定めています。業界団体の自主基準であり法律そのものではありませんが、消費者契約法・特定商取引法など関連法規の遵守を実務的に整理したものです。

Q見積もりは何社から取ればよいですか?

AJPEAの消費者向けリーフレットは、具体的な社数の基準は示していませんが、複数の販売業者から見積もりを取って比較検討するよう勧めています。他社より極端に安い見積もりには注意が必要だともしています。

Q蓄電池を含む提案でも同じチェックリストで確認できますか?

Aはい。JPEAの資料は、HEMS・蓄電池・エコキュート・V2Hを含むシステムの場合、これらについても仕様・費用・補助金の説明が必要だとしています。太陽光発電単体でなく蓄電池を含む提案を受ける場合も、本記事のチェック項目を確認できます。

Q訪問販売でその場での契約を急かされました。どうすればよいですか?

Aまずその場で契約せず、本記事のチェック項目で確認してください。既に契約してしまった場合の期限・手続きは、訪問販売トラブルとクーリング・オフの記事で確認できます。

本記事は太陽光発電協会(JPEA)が公表する資料にもとづく一般的な情報提供です。特定の販売店・施工業者を推奨するものではなく、個別の投資・税務助言、電気工事の設計・実施は行いません。実際の契約判断は、複数社の見積もりを比較したうえでご自身の判断で行ってください。