発電量の変化は前月だけで判断せず前年同月とも比べ、天候・停止・エラー等の条件差も一緒に残します。単月の低下だけで故障と決めず、同じ手順で記録して継続性を確認します。

まず前年同月の数字をそろえる

JPEAは、発電性能の確認と売電収入の維持のため、月に一度、前年同月の発電量と比較することが大事と案内しています。モジュールは長寿命でも、故障や性能低下が起きないわけではないためです。

出典:JPEA「長く使っていただくために」

比較メモのひな型
記録今年前年同月
月間発電量モニター等のkWh同じ画面・集計単位のkWh
天候長雨、積雪、猛暑等分かる範囲の差
停止・制御停電、工事、出力制御同条件の有無
設備変化影、汚れ、エラー、修理前年からの変化

低下原因を4群に分ける

  1. 01

    日射条件

    雨天・曇天の多さ、積雪、季節差を確認します。

  2. 02

    周辺環境

    伸びた樹木や新しい建物の影、落ち葉・鳥のふん等を地上から確認します。

  3. 03

    系統・運転

    停電、出力制御、工事による停止、運転モードの変更を確認します。

  4. 04

    設備異常

    パワコンのエラー、異音・異臭、破損等があれば触れずに連絡します。

資源エネルギー庁は、FIT認定を受ける住宅用設備でも保守点検・維持管理計画の策定が必要と説明しています。住宅用で専門的な点検が難しい場合は、最低限、目視等で異常がないか確認する措置を考え、計画内容を検討します。遠隔監視は認定基準上の必須設備ではありませんが、維持管理に有効な手段とされています。

出典:資源エネルギー庁「FIT・FIP制度 よくある質問」

遠隔監視サービスの3G回線終了にも注意

NTTドコモは第3世代移動通信方式(3G)の「FOMA」を2026年3月31日に終了しました。これに伴い、NTTスマイルエナジーが提供する太陽光の遠隔監視サービス「エコめがね」の一部が利用できなくなっています。対象のお客様には、販売会社またはNTTスマイルエナジーから個別に連絡がある案内です。

遠隔監視機器が止まると、本記事で案内した前年同月比較用の発電量記録自体が取れなくなります。エコめがねなど3G回線を使う遠隔監視サービスを利用している場合は、契約している販売会社またはサービス提供元へ、対応状況(4G対応機器への交換要否等)を確認してください。

出典:NTTドコモ「『FOMA』および『iモード』サービス終了のご案内」NTTスマイルエナジー「3G停波に伴うエコめがねプラン変更、ルータ交換等ご対応のお願い」

相談用メモを作る

原因を自分で断定せず、「いつから・どれだけ・どんな条件で変わったか」を事業者へ渡します。発電量の画面、エラーコード、メーカー・型式、保証書、地上から安全に撮れる写真をまとめます。

汚れの考え方はパネル清掃、影は影の影響、点検項目は保守点検の内容で確認できます。メーカー別のモニタリング・見守りサービスはこちらの比較記事にまとめています。比較後の収支は卒FIT後の比較シミュレーターで試算できます。

よくある質問

Q発電量は何と比べればよいですか?

AJPEAは月に一度、前年同月の発電量と比較することを案内しています。前月だけでなく同じ季節を比べ、天候や停電、出力制御等の条件差も記録します。

Q発電量が下がったら故障ですか?

Aすぐに故障とは断定できません。天候、影、汚れ、積雪、出力制御、機器エラー、計測条件等を順に確認し、継続的または急激な低下は事業者へ相談します。

Q自分で屋根に上って確認できますか?

A転落・感電の危険があるため避けてください。確認はモニター、取扱説明書、地上から安全に見える範囲に限り、屋根上や機器内部は専門事業者へ任せます。

Q点検相談には何を用意しますか?

A比較した年月の発電量、天候メモ、エラーコード、停止日時、メーカー・型式、保証書、地上から安全に撮影した写真を用意します。

本記事はJPEA・資源エネルギー庁の公開情報にもとづく一般的な記録・相談手順です。発電量は天候、設置条件、制御、機器状態等で変わります。屋根へ上らず、機器を開けたり配線へ触れたりせず、異常時はメーカー・施工事業者へ相談してください。