目次
蓄電池を別の場所へ移すと、移設後に起きた故障が保証の対象外になる条項が、ニチコンとオムロンの保証書類にあります。シャープの取扱説明書には、移設には有資格者による電気工事が必要と記載されています。
移設できるかどうかそのものは、公式資料から「できる」「できない」とは言えません。この記事では、確認できた保証の条項と、工事の窓口だけを整理します。
ニチコンは15年延長保証で移設後の故障が対象外になる
ニチコンの15年延長保証のガイドブック(2024年7月26日版)にある保証書サンプルの「保証の対象外」に、引き渡し後の据付場所の移動・移設後に発生した故障と損傷が挙げられています。
出典:ニチコン「家庭用蓄電システム 15年延長保証制度 ガイドブック」(PDF、2024年7月26日版)保証書サンプルの保証の対象外
ニチコンの災害補償は、移設や転売で補償期間が終わる
ニチコンの災害補償制度のガイドブック(2026年4月1日版)では、補償期間は引渡完了日から10年です。補償対象機器が移設されて設置場所を変更した場合と、転売・譲渡された場合(相続を除く)は、補償期間が終了すると記載されています。
出典:ニチコン「家庭用蓄電システム 災害補償制度 販売店様向けガイドブック」(PDF、2026年4月1日版)補償期間の欄
オムロンは15年保証特約の免責事項に据付場所の移動がある
オムロンの15年保証特約の保証規定では、KPAC-Bの免責事項に「設置後の据付場所の移動による損傷または障害」があります。KP55Sの保証規定にも、据付場所の移設や移動による損傷または障害が免責事項として記載されています。
KP55Sの保証規定では、免責事項の見出しの直前に、15年保証サービスに申し込んだ場合にのみ適用されるという一文があります。この記事では、標準の保証にも同じ扱いがあるかは確認できていないため、書いていません。
出典:オムロン「保証規定 15年保証特約(KPAC-B)」(PDF)免責事項、同(KP55S)(PDF)免責事項
シャープは移設に有資格者の電気工事が必要と記載している
シャープのJH-RV11の取扱説明書には、転居や廃棄をするときの案内があります。蓄電池システムを転居などで別の場所へ移す場合は、有資格者による電気工事が必要で、電力会社との協議が必要になると記載されています。
相談先は、購入した販売店です。移設にかかる費用も、販売店へ相談するよう案内されています。金額の目安は、この資料には書かれていません。
出典:シャープ「クラウド連携エネルギーコントローラ JH-RV11 取扱説明書」(PDF)転居や廃棄されるときは
3社の資料で確認できたこと
| メーカー | 保証・補償の扱い | 工事・窓口 |
|---|---|---|
| ニチコン | 15年延長保証は移設後の故障が対象外。災害補償は移設・転売で期間終了 | この記事の資料では確認できていない |
| オムロン | 15年保証特約の免責事項に据付場所の移動による損傷 | この記事の資料では確認できていない |
| シャープ | この記事の資料では確認できていない | 有資格者による電気工事。電力会社との協議が必要。販売店へ相談 |
引っ越し前に販売店へ聞いておきたい3つの質問
上の資料から、移設を考えるときは次の3点を、設置した販売会社に確認する流れになります。
| 質問 | 理由(資料の記載) |
|---|---|
| 1. 移設すると保証・補償は続くか | ニチコンとオムロンの保証書類に、移設や移動後の故障を対象外とする条項がある |
| 2. 工事は誰が行い、費用は誰が負担するか | シャープは有資格者の電気工事が必要で、費用は販売店へ相談とされている |
| 3. 電力会社との協議や届出が必要か | シャープは電力会社との協議が必要としている |
関連する記事との違い
家を売るときの旧補助金の扱いは太陽光付き住宅を売却すると旧補助金はどうなる、引っ越し先で売電を始める手順は太陽光付きの家に引っ越したときの受給契約、設置場所の環境と保証の関係は蓄電池の設置環境が寿命・保証に与える影響で扱っています。
導入した場合の年間の効果は、当サイトの卒FIT後の比較シミュレーターで試算できます。
よくある質問
Q蓄電池を引っ越し先へ移設すると、保証は続きますか?
Aニチコンの15年延長保証の保証書サンプルには、引き渡し後の据付場所の移動・移設後に発生した故障と損傷が保証の対象外として記載されています。オムロンの15年保証特約にも、設置後の据付場所の移動による損傷または障害が免責事項として記載されています。保証が続くかどうかは、保証書の条項と販売会社の説明で確認してください。
Q蓄電池の移設は自分で取り外してよいですか?
Aシャープの取扱説明書(JH-RV11)には、蓄電池システムを別の場所へ移すときは有資格者による電気工事が必要と記載されています。電力会社との協議も必要とされ、購入した販売店への相談が案内されています。
Q家を売るとき、蓄電池の保証や補償はどうなりますか?
Aニチコンの災害補償制度では、補償対象機器を転売・譲渡した場合(相続を除く)に補償期間が終了すると記載されています。15年延長保証の保証書サンプルでは、引き渡し後の据付場所の移動・移設後に発生した故障と損傷が対象外とされています。
蓄電池の記事は蓄電池の記事一覧(選び方・設置の手続き・運転・安全・補助金別)から目的別に探せます。
本記事は一般的な情報提供です。保証・補償の条件、移設の可否と工事の内容は、メーカー・機種・契約により異なります。本記事で取り上げた3社の資料以外は掲載していません。お使いの機種の保証書と販売会社の説明を優先してください。