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蓄電池に充電した電気は、放電して使うときに全量は戻りません。その割合が「充放電効率」で、性能表示ラベルでは「システム充放電効率」として載っています。

当サイトの比較シミュレーターは、充放電効率を90%として試算しています。この記事では、確認できたメーカーのラベルの値とこの前提を並べ、見積もりの比較でどこを見ればよいかを整理します。

ラベルの「システム充放電効率」の意味

日本電機工業会(JEMA)は、システム充放電効率を「蓄電システムの充電時・放電時の電力効率」と説明しています。見方は「値が大きいほど、無駄なく充放電ができる」です。

ラベルの数値は、蓄電池の試験方法を定めたJIS C 4413に基づいて測定されます。JEMAのリーフレットでは、ラベルは蓄電システムメーカーのホームページやカタログに掲載されると説明されています。

出典:日本電機工業会(JEMA)「蓄電システムの性能表示ラベル どうやって比較?」、JEMA「性能表示ラベル リーフレット」

メーカーの表示例と当サイトの前提

パナソニックが公開する性能表示ラベルの資料から、システム充放電効率の表示を2例確認できました。

システム充放電効率の表示例と試算前提
対象システム充放電効率そのほかの表示
パナソニック 創蓄連携システムT(PLJ-PB32D097、令和7年度SII登録)86.5%蓄電池容量9.7kWh・想定使用期間15年
パナソニック 産業用蓄電システム 単相連系タイプ(V2X対応)(PLJ-PCT2063、令和6年度SII登録)81.9%蓄電池容量6.3kWh・想定使用期間15年
当サイトの試算前提90%参考使用期間15年

同じメーカーの表示でも、製品群や型番によって充放電効率は81.9%から86.5%まで異なります。当サイトの前提90%は、これらの表示例より高い値です。

2例目は産業用蓄電システムの区分のラベルで、家庭用とは製品群が異なります。当サイトの前提とラベルの値は出典も測定条件も別なので、優劣ではなく見直しの目安として並べています。

検討中の機種は、そのメーカーが公開するラベルの値で確かめてください。

出典:パナソニック「創蓄連携システムT 性能表示ラベル(令和7年度SII登録パッケージ型番)」、パナソニック「産業用蓄電システム 単相連系タイプ(V2X対応)(令和6年度SII登録パッケージ型番)」

効率の差で、使える電気の量はどう変わるか

年間1,000kWhを蓄電池に充電する家庭を例に、効率ごとに戻る電気量を単純計算で並べます。損失は、電気代に換算せず量だけで見ています。

年間1,000kWh充電した場合の戻る電気量(単純計算)
効率使える電気失われる電気
90%(当サイトの前提)900kWh100kWh
86.5%(表示例)865kWh135kWh
81.9%(表示例)819kWh181kWh

前提の90%と表示例の81.9%では、年間1,000kWhの充電あたり81kWhの差です。差の大きさは充電量が多い家庭ほど広がります。

見積もりを比べるときの手順

候補機種のラベルで、システム充放電効率と蓄電池容量を並べて見ます。効率の差は、容量や価格の差とあわせて判断します。

当サイトの試算前提の置き方は蓄電池の寿命と試算前提の記事、容量の見方は定格容量と初期実効容量の違いにあります。運転音など別のラベル項目は蓄電池の運転音と性能表示ラベルの見方で整理しています。

卒FIT後の3つの選択肢のうち蓄電池を併設する場合の収支は、卒FIT後の比較シミュレーターで確認できます。

よくある質問

Qシステム充放電効率とは何ですか?

AJEMAの性能表示ラベルの説明では、蓄電システムの充電時・放電時の電力効率を指し、値が大きいほど無駄なく充放電できるとされています。ラベルの各項目はJIS C 4413に基づいて測定されます。

Q充放電効率が90%未満の機種があるのは当サイトの前提が高すぎるということですか?

A当サイトの試算前提は90%で、確認できたパナソニックのラベルの表示例は86.5%と81.9%でした。機種や構成で値は異なるため、前提が正しい・誤りという判断はできません。実際に検討中の機種のラベルの値で見直す手がかりとして使ってください。

Q効率が低いと、電気代の削減額はどうなりますか?

A充電した電気のうち使える量が減る分、削減できる電気代も減ります。年間1,000kWhを充電する場合の単純計算では、効率90%で900kWh、86.5%で865kWh、81.9%で819kWhが戻ります。単価や充電量は家庭ごとに違うため、金額は別途の見積もりやシミュレーターで確認してください。

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本記事は一般的な情報提供です。充放電効率の数値・測定条件はメーカー・機種によって異なるため、実際の選定前にメーカーの最新のラベルと見積書で確認してください。個別の投資・税務助言、電気工事の設計・実施は行いません。

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