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家庭用蓄電池の運転音は、性能表示ラベルに載る11項目のうちの1つで、値が小さいほど静かです。数値の単位はdB(デシベル)で、寝室や隣家に近い場所に置く前に、機種ごとの値と測定条件を確かめる手がかりになります。

この記事では、ラベルの「運転音」の意味、パナソニックの表示例、環境省が定める住宅地の騒音の環境基準を並べます。音の面から設置場所を考える材料です。

性能表示ラベルの「運転音」とは

日本電機工業会(JEMA)は、蓄電システムの主な性能を比較しやすくしたものを「性能表示ラベル」と説明しています。ラベルの項目は容量・効率・想定使用期間などで、9番目が「運転音」です。

JEMAの説明にある運転音の項目
項目意味見方
運転音運転時の発生音値が小さいほど、運転音が静か
防じん防水性能ちりやほこり、水の入りにくさ値が大きいほど、設置できる場所の制限が少なくなる

ラベルは各メーカーのホームページやカタログに掲載されるため、複数機種を同じ項目で見比べられます。

出典:日本電機工業会(JEMA)「蓄電システムの性能表示ラベル どうやって比較?」、JEMA「性能表示ラベル リーフレット」

メーカーの表示例:パナソニックの48dB

パナソニックが公開する令和7年度の性能表示ラベルの資料(創蓄連携システムT)には、パッケージ型番 PLJ-PB32D097 の運転音として「48dB」が載っています。同じ行には蓄電池容量9.7kWh、想定使用期間15年、防じん防水性能IP55も並びます。

同じ資料には「各項目はJIS C 4413に基づいて測定」とあり、運転音はカタログ値と測定方法が異なるため数値が大きくなっているが、音が大きくなったわけではないという注記があります。ラベルの数値とカタログの数値は、測定のしかたが違うため並べて比べられません。

同社の別リスト(産業用蓄電システム 単相連系タイプ(V2X対応)、令和6年度登録分)では、運転音は35dBと37dBの表示でした。同じメーカーでも製品群やパッケージ型番ごとに値が違うため、見る対象は型番ごとのラベルです。

出典:パナソニック「創蓄連携システムT 性能表示ラベル(令和7年度SII登録パッケージ型番)」、パナソニック「産業用蓄電システム 単相連系タイプ(V2X対応)(令和6年度SII登録パッケージ型番)」

住宅地の騒音の環境基準(昼間55dB・夜間45dB)

環境省の告示「騒音に係る環境基準について」は、地域の類型と時間帯ごとに基準値を定めています。住宅が中心のA類型・B類型の一般地域は、昼間55デシベル以下、夜間45デシベル以下です。

騒音に係る環境基準(一般地域)
類型当てはまる地域昼間(6時〜22時)夜間(22時〜翌6時)
AA療養施設、社会福祉施設等が集合して設置される地域など50デシベル以下40デシベル以下
A・BA:専ら住居の用に供される地域/B:主として住居の用に供される地域55デシベル以下45デシベル以下
C相当数の住居と併せて商業、工業等の用に供される地域60デシベル以下50デシベル以下

各類型を当てはめる地域は、都道府県知事(市の区域内の地域は市長)が指定します。この基準は「維持されることが望ましい基準」で、蓄電池1台の設置可否の基準として示されたものではありません。

出典:環境省「騒音に係る環境基準について」(平成10年環境庁告示第64号)

数値を並べるときの注意

ラベルの運転音(例:48dB)と環境基準(例:夜間45dB)は、測る場所も目的も違う数字です。ラベルは機器の運転時の発生音を比較するもので、環境基準は地域の騒音の目標なので、引き算して合否を判定する使い方はできません。

音は設置位置や壁・窓からの距離でも聞こえ方が変わります。他メーカーの数値は、各社が公開する型番ごとのラベルで確認できます。パナソニック・ニチコン・京セラ・シャープのパワーコンディショナの仕様表の値は、メーカー4社の運転音の比較で並べています。

見積もり前に確認すること

購入前に、候補機種の性能表示ラベルで運転音の値を見比べます。同じ型番の取扱説明書やカタログに運転音の記載があれば、測定条件(距離・運転状態)の書き方もあわせて見ます。

設置位置は、寝室や隣家の窓から離れた場所を販売施工店に相談できます。設置場所そのものの温度・周辺環境の条件や、容量の見方は蓄電池の容量の選び方で整理しています。

ラベルのほかの項目として、システム充放電効率の表示例も整理しています。

運転音は、卒FIT後の3つの選択肢のうち蓄電池を併設する場合に比べる項目の1つです。収支への影響は卒FIT後の比較シミュレーターで、容量と費用の前提を入れて確認できます。

よくある質問

Q蓄電池の運転音はどこで確認できますか?

AJEMAの説明では、蓄電システムの性能表示ラベルに「運転音」の項目があり、値が小さいほど運転音が静かとされています。ラベルは各メーカーのホームページやカタログに掲載されるため、機種ごとに確認できます。

Qラベルの運転音がカタログの数値より大きいのはなぜですか?

Aパナソニックの令和7年度のラベル資料には、運転音はカタログ値と測定方法が異なるため数値が大きくなっているが、音が大きくなったわけではないという注記があります。ラベルの数値はJIS C 4413に基づく測定で、カタログ値と並べて直接比べないでください。

Q住宅地の夜間の騒音基準は何dBですか?

A環境省の「騒音に係る環境基準について」では、専ら住居の用に供される地域(A類型)と主として住居の用に供される地域(B類型)の一般地域は、昼間55デシベル以下・夜間45デシベル以下です。昼間は午前6時から午後10時まで、夜間は午後10時から翌日の午前6時までです。どの類型に当たるかは都道府県知事(市の区域内は市長)が指定します。

Q環境基準を超えると蓄電池を置けなくなりますか?

A環境基準は「維持されることが望ましい基準」と告示に書かれた地域の目標で、蓄電池1台の運転音に対する設置の可否を決める数値ではありません。設置場所の実際の音の影響は、販売施工店に測定条件と設置位置をあわせて確認してください。

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本記事は一般的な情報提供です。運転音の数値・測定条件はメーカー・機種によって異なるため、実際の選定前にメーカーの最新のラベルと取扱説明書、販売施工店の説明で確認してください。個別の投資・税務助言、電気工事の設計・実施は行いません。

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