目次
停電中に太陽光で蓄電池を充電できるかは、機種と設定で決まります。ニチコンとオムロンの公式資料には、設定によって充電される旨の記載があります。京セラの資料には、充電中は停電用コンセントで使える電力が減ると記載されています。
なお、昼に停電したとき太陽光発電側の操作が要る場合があることは、蓄電池の停電時の切替時間と自動切替の設定で扱っています。本記事は、切り替わったあとに太陽光の電気が蓄電池へ回るかどうかを扱います。
ニチコンは非常時設定で、充電するか給電するかを選ぶ
ニチコンのESS-U2M1の取扱説明書には、非常時設定として5つの設定が載っています。太陽光の電気を蓄電池に回す設定と、回さない設定があります。
| 設定 | 太陽光から蓄電池への充電 |
|---|---|
| 充電設定 | 行う(非常時兼用コンセントへ最大1500Wの給電もあわせて行う) |
| 強制充電設定 | 行う(蓄電池への充電のみで、コンセントへの給電は行わない) |
| 自動給電切換設定 | 太陽光の発電電力と負荷電力を見て、自動で設定を切り換える |
| 太陽光給電設定 | 行わない(太陽光からコンセントへ給電) |
| 蓄電池給電設定 | 行わない(蓄電池からコンセントへ給電) |
充電設定では、非常時兼用コンセントでの消費電力が大きいと充電できない場合があると記載されています。太陽光の発電電力が小さい場合は、コンセントへの給電も蓄電池への充電もできない場合があるとも書かれています。
同じページには、太陽光パワーコンディショナは自立出力のオンとオフを自動では行わず、停電直後と復電直後は太陽光側の取扱説明書に従って操作するとの注があります。
出典:ニチコン「ESS-U2M1 取扱説明書」(PDF)21〜22ページ
オムロンは停電時モードと停電時充電電力の設定が条件
オムロンのKPAC-A25の「停電時の使い方」には、停電時モードが「太陽光給電」か「自動」のとき、太陽光発電から蓄電池に充電される場合があると記載されています。供給する電力は、停電時充電電力の設定で変わります。
停電時充電電力の初期値は0Wで、設定を変更する必要があると記載されています。蓄電残量が0%になっても、この設定条件を満たしていれば、太陽光発電している間は蓄電池に充電できるとされています。
オムロンのフレキシブル蓄電システムの案内にも、太陽光発電を充電できるよう「停電時充電電力」の設定を確認してくださいと書かれています。
KPBP-Aの資料には逆の注意があります。停電時モードを「太陽光給電」に設定しないでください、停電時に蓄電池から電力が供給されません、という補足です。同じオムロンでも機種で書き方が違うため、型番を確認してください。
出典:オムロン「KPAC-A25 停電時の使い方」(PDF)、同「KPBP-A 停電時の使い方」(PDF)、同「フレキシブル蓄電システム 停電時の使い方」(PDF)
京セラは充電中、停電用コンセントの電力が減る
京セラのEGS-LM1201の停電時の説明資料には、停電時でも太陽光と蓄電池から電力を供給できると書かれています。蓄電池側の特定コンセントは最大2,000W、太陽光側のパワーコンディショナの停電用コンセントは最大1,500Wです。
注意書きには、停電中に蓄電池へ充電を行っている場合、パワーコンディショナの停電用コンセントで使用できる電力は減少すると記載されています。資料の裏面には、台風予報などで停電に備えるとき、停電中に太陽光で発電した電気を蓄電池に蓄える設定への変更手順が載っています。蓄電池リモコンで「設定」「手動」「充電」「確定」の順にタッチし、パワーコンディショナと太陽光発電用分電盤の操作をあわせて行う流れで、残量ゼロから満充電まで約5時間かかると記載されています(低温など使用環境で長くなる場合があります)。停電のおそれがなくなったら通常の運転モードへ戻さないと売電が行われない、という注意も書かれています。なお、このリーフレットは2019年3月時点の情報です。
出典:京セラ「EGS-LM1201 停電時説明資料」(PDF)
購入前に販売店へ聞いておきたい4つの質問
3社の資料から、機種ごとに違いが出る点を質問にまとめました。見積の段階で、書面やカタログの記載で答えをもらっておくと安心です。
| 質問 | 公式資料で違いが確認できた例 |
|---|---|
| 1. 停電中に太陽光で蓄電池を充電する設定はあるか | ニチコンは非常時設定、オムロンは停電時モードと停電時充電電力 |
| 2. 初期設定のままで充電されるか | オムロンKPAC-A25は停電時充電電力の初期値が0W |
| 3. 充電中、コンセントで使える電力は減るか | 京セラは減少すると記載。ニチコンは消費電力が大きいと充電できない場合がある |
| 4. 太陽光側の自立運転は自動か手動か | ニチコンの資料は、太陽光パワコンは自動で自立出力を入り切りしないと記載。京セラは切り替え操作が必要と記載 |
関連する記事との違い
蓄電池を置かない太陽光だけの家の自立運転は停電時、太陽光発電は使える?、停電時の電気の流れの違いは蓄電池の「連系運転」と「自立運転」の違い、停電時に使える範囲の違いは全負荷型と特定負荷型の違いで扱っています。
導入した場合の年間の効果は、当サイトの卒FIT後の比較シミュレーターで試算できます。
よくある質問
Q停電中でも、太陽光発電の電気で蓄電池は充電されますか?
A機種と設定によります。ニチコンとオムロンの公式資料には、設定によって停電中に太陽光から蓄電池へ充電する旨の記載があります。京セラの停電時の説明資料には、停電中に蓄電池へ充電している間は停電用コンセントで使える電力が減ると記載されています。どの設定で充電されるかは、お使いの機種の取扱説明書で確認してください。
Qオムロンの蓄電池は、初期設定のままで停電中に充電できますか?
AKPAC-A25の資料では、停電時充電電力の初期値は0Wで、設定を変更する必要があると記載されています。停電時モードが「太陽光給電」か「自動」であることも条件です。KPBP-Aの資料では、停電時モードを「太陽光給電」にすると停電時に蓄電池から電力が供給されないため、設定しないよう案内されています。
Q停電中に蓄電池へ充電すると、コンセントで使える電力は減りますか?
A京セラの資料では、停電中に蓄電池へ充電を行っている場合、パワーコンディショナの停電用コンセントで使用できる電力は減少すると記載されています。ニチコンの資料でも、非常時兼用コンセントでの消費電力が大きいと充電できない場合があると記載されています。
蓄電池の記事は蓄電池の記事一覧(選び方・設置の手続き・運転・安全・補助金別)から目的別に探せます。
本記事は一般的な情報提供です。停電中の充電の可否・設定の名称・使える電力は、メーカー・機種・構成によって異なります。本記事で取り上げた機種以外は掲載していません。お使いの機種の取扱説明書と販売店の説明を優先してください。