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家庭の電気設備(一般用電気工作物)は、電気事業法にもとづき、電線路を維持・運用する電力会社が4年に1回以上の頻度で調査します。この調査は、設備が国の技術基準に適合しているかを確認するためのものです。
一方で、この調査になりすまして「分電盤の無料点検」を持ちかけ、高額な交換工事を契約させる点検商法の相談が寄せられています。分電盤はどの家庭にもあるため、法定調査の決まりを先に知っておくと見分けやすくなります。
出典:e-Gov法令検索「電気事業法」第57条(調査の義務)
法定調査の決まり(電気事業法・施行規則)
| 項目 | 決まりの内容 |
|---|---|
| 調査の義務を負う者 | 一般用電気工作物と直接に電気的に接続する電線路を維持・運用する者(法第57条) |
| 調査の時期 | 設備の設置時と、変更の工事の完成時に行うほか、4年に1回以上 |
| 登録点検業務受託法人が点検を受託している場合 | 5年に1回以上 |
| 調査員 | 身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があれば提示する |
| 調査の方法 | 測定器または目視による方法その他の適切な方法 |
調査員は、請求があれば身分証明書を見せることが規則で定められています。訪問を受けたら、まず提示を求めてください。
太陽光発電や蓄電池を増設した場合の調査の取り扱いは、送配電事業者によって案内が異なる可能性があります。気になるときは、管轄の送配電事業者に問い合わせてください。
出典:e-Gov法令検索「電気事業法施行規則」第96条(一般用電気工作物の調査)
法定調査と点検商法の違い
| 確認点 | 法定調査 | 注意が必要な勧誘 |
|---|---|---|
| 事前の案内 | 点検日は事前に書面で案内される | 突然の電話や訪問で点検を持ちかける |
| 電話での連絡 | 電話で連絡することはない | 電力会社やその委託会社を名乗る電話がある |
| 身分の確認 | 調査員証を携帯した登録調査機関の調査員が来る | 調査員証を示さない、または電力会社の関連会社と名乗る |
| 費用 | 無料 | 点検後に交換工事を勧められる |
| 点検後の契約 | その場で契約を持ちかけることはない | 「すぐ交換しないと漏電して火事になる」と不安をあおる |
愛知県の注意喚起では、法定点検の後に、調査員が工事の契約を持ちかけることはないとされています。電力会社の関連会社と思われる業者から電話があり、23万円の分電盤交換工事を契約してしまった相談事例も紹介されています。
出典:愛知県「あいちクリオ通信」2025年12月24日発表、熊本市「気を付けて!不安をあおる分電盤の点検商法」(2026年4月1日更新)
不安を感じたときの動き方
分電盤は経年劣化により故障する可能性があります。状況を確認したいときは、管轄の電力会社(一般送配電事業者)や、地域の電気工事業者に相談してください。
点検に来た業者と契約してしまった場合でも、特定商取引法上の訪問販売に該当するときは、契約書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフできます。困ったときは、消費者ホットライン188に相談できます。
手続きの詳細は訪問販売のクーリング・オフで整理しています。
出典:愛知県「あいちクリオ通信」2025年12月24日発表、熊本市「気を付けて!不安をあおる分電盤の点検商法」
太陽光・蓄電池の点検とは別のもの
この法定調査は、電力会社が行う家庭の電気設備の調査です。太陽光発電設備の点検の義務や内容は別の決まりで、太陽光発電に点検義務はある?と太陽光発電の点検内容で扱っています。
設備の費用や売電収入を踏まえた収支は、卒FIT後の比較シミュレーターで試算できます。
よくある質問
Q法定調査は誰が行いますか?
A電気事業法第57条は、一般用電気工作物と直接に電気的に接続する電線路を維持・運用する者(電線路維持運用者)に調査を義務づけています。愛知県の注意喚起では、電力会社(一般送配電事業者)が4年に1回以上の頻度で点検を行うと説明され、実際には調査員証を携帯した登録調査機関の調査員が行うとされています。
Q法定調査に費用はかかりますか?
A愛知県の注意喚起では、法定点検は無料とされています。調査の後にその場で工事の契約を持ちかけられた場合は、法定調査とは別の勧誘の可能性があるため、契約を急がず、電力会社や地域の電気工事業者に確認してください。
Q電話で「分電盤の点検に伺います」と連絡が来ました。法定調査ですか?
A愛知県は、法定点検の点検日は事前に書面で案内があり、電話で連絡することはないと説明しています。電話での点検の申し出には安易に応じず、家族や周囲に相談し、管轄の電力会社に確認してください。
Q点検に来た業者と契約してしまいました。取り消せますか?
A愛知県と熊本市は、特定商取引法上の訪問販売に該当する場合、契約書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフできると案内しています。困ったときは消費者ホットライン188に相談できます。詳しくは訪問販売のクーリング・オフの記事で整理しています。
本記事は一般的な情報提供です。調査の実施方法や連絡の手段は、送配電事業者や地域によって異なる場合があるため、最新の公式情報を確認してください。法律相談や個別の契約判断は行いません。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施は行いません。