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電力需給ひっ迫の情報は、広域予備率が5%を下回る見通しで準備情報と注意報、3%を下回る見通しで警報、さらに1%を下回る見通しで計画停電の可能性、と段階が分かれています。資源エネルギー庁の公開ページから、各段階の目安と出す時刻を確認できます。

この記事は、太陽光や蓄電池のある家庭が「注意報」「警報」の知らせを見たときに、どの段階なのかを読み取るための整理です。節電の可否や設備の使い方は、個別には判断しません。

広域予備率とは

資源エネルギー庁によると、北海道から九州までの9エリアは地域間連系線でつながっています。9エリアの予備率が均等になるよう、連系線を最大限使って供給力を融通したと仮定して見る予備率が「広域予備率」です。エリアごとの予備率ではなく、この広域予備率で需給のひっ迫を管理します。

電力広域的運営推進機関の資料には、前日16時に警報・注意報を判断する広域予備率と、Webで公表される広域予備率は、使うデータが違うため数値が異なる、という注記があります。ニュースで見た数字と公表システムの数字が一致しないことがあります。

出典:資源エネルギー庁「2024年度以降の電力需給運用」、電力広域的運営推進機関「需給ひっ迫への対応~需給関連情報の概要及び発信について~」(2022年11月21日)

4つの情報の目安と出る時刻

電力需給ひっ迫に関する情報の段階(追加の供給力対策を踏まえた見通し)
情報広域予備率の目安出る時刻出す主体
電力需給ひっ迫準備情報5%を下回る見通し前々日の18時頃一般送配電事業者
電力需給ひっ迫注意報5%を下回る見通し(3%未満には至らない場合)前日の16時を目途資源エネルギー庁
電力需給ひっ迫警報3%を下回る見通し前日の16時を目途資源エネルギー庁
計画停電実施の可能性警報や節電要請のあとも1%を下回る見通し緊急速報メールで配信。実施の発表は需給の2時間程度前—

出典:資源エネルギー庁「2024年度以降の電力需給運用」、電力広域的運営推進機関(2022年11月21日)、資源エネルギー庁「2022年3月の東日本における電力需給ひっ迫に係る検証について」

準備情報は、需要家や事業者が事前に対策する時間をつくるために、前々日の段階で可能性を伝えるものです。注意報は、生活・経済活動に支障のない範囲で最大限の節電への協力を促す情報とされています。

計画停電を実施するときは、電力が不足するエリアだけに負担が集中しないよう、複数エリア(広域ブロック)で実施することが基本とされています。各エリアの計画停電の情報は、一般送配電事業者のホームページで公表されます。

実際に出た例:2022年の注意報と警報

2022年6月26日に、資源エネルギー庁が東京電力パワーグリッド供給区域に対する需給ひっ迫注意報(対象日6月27日)を発出し、電力広域的運営推進機関が内容を公表しました。広域予備率が5%を下回る見通しの時間帯は、16時から16時30分が4.7%、16時30分から17時が3.7%でした。

このとき、15時から18時の時間帯は、冷房などを使いつつ、使っていない照明を消すなど無理のない範囲での節電が呼びかけられました。あわせて、熱中症にならないよう水分補給などに十分注意するよう案内されています。

2022年3月の東日本の電力需給ひっ迫では、「需給ひっ迫警報」が発令されました。資源エネルギー庁の検証資料は、警報の発令が予定より遅れたことや、当初の発表に「警報」の文言がなかったことを、発令方法の課題として挙げています。現在の前日16時目途の運用は、こうした経緯のあとに整えられたものです。

出典:電力広域的運営推進機関「需給ひっ迫注意報の発出について<東京電力パワーグリッド供給区域>(対象日:6月27日)」、資源エネルギー庁「2022年3月の東日本における電力需給ひっ迫に係る検証について」(2022年5月27日)

家庭で確認する場所

広域予備率の見通しは、電力広域的運営推進機関の「広域予備率Web公表システム」で見られます。資源エネルギー庁によると、2024年度以降は、翌々日の広域予備率の見通しを毎日更新して公表しています。

計画停電の可能性が出たときは、お住まいの供給区域の一般送配電事業者のホームページが、各エリアの計画停電の情報の掲載先です。

停電時に太陽光や蓄電池をどう使えるかは、機種や設定で異なります。太陽光の自立運転の使い方や停電時に家電が動く時間の目安で、取扱説明書の確認項目を整理しています。

知らせを見たときの確認手順

  1. 知らせの名前が、準備情報・注意報・警報・計画停電の可能性のどれかを確認する。
  2. 対象日と対象の時間帯、対象の供給区域が自宅のものかを確認する。
  3. 注意報や警報では、生活に支障のない範囲で節電に協力する。暑さや寒さの厳しい日は、体調を優先する。
  4. 計画停電の可能性が出たら、一般送配電事業者のホームページで自宅のエリアの情報を見る。
  5. 蓄電池やポータブル電源を使うなら、取扱説明書で停電時の動作と、使える家電の範囲を確認しておく。

電気料金プランの見直しは、需給ひっ迫の知らせとは別の話です。料金を比べるときは卒FIT後の年間差額を比較で数字に置き換えられます。

よくある質問

Q電力需給ひっ迫注意報と警報は、何が違いますか?

A資源エネルギー庁の資料では、あらゆる追加の供給力対策を踏まえても広域予備率が5%を下回る見通しなら注意報、3%を下回る見通しなら警報です。どちらも前日16時を目途に発令されます。

Q注意報が出たら、計画停電になりますか?

A資源エネルギー庁は、計画停電実施の可能性を緊急速報メールで配信するのは、警報の発令や節電要請のあとでも広域予備率が1%を下回る見通しのときとしています。

Q広域予備率は、どこで見られますか?

A電力広域的運営推進機関の「広域予備率Web公表システム」で公表されます。2024年度以降は、翌々日の見通しが毎日更新されます。

Q注意報が出たとき、家庭ではどうすればよいですか?

A資源エネルギー庁は、生活・経済活動に支障のない範囲で最大限の節電への協力を促すとしています。2022年6月の注意報のときは、熱中症に注意して冷房を使い、水分補給をしたうえで、使っていない照明を消すなど無理のない節電が呼びかけられました。

本記事は資源エネルギー庁と電力広域的運営推進機関の公開内容を整理した一般的な情報です。実際の発令の基準や運用は変更されることがあります。最新の発令状況は、資源エネルギー庁・電力広域的運営推進機関・お住まいの供給区域の一般送配電事業者の発表でご確認ください。