トライブリッド蓄電システムとは、太陽光発電・蓄電池・電気自動車(EV車)の3者の電力を家庭で利用できる、ニチコン製の蓄電システムです。ニチコンの公式用語集でこのとおり説明されています。

出典:ニチコン「用語集」

3電池をDC接続のまま統合制御

ニチコンのトライブリッド蓄電システム(T3型、ESS-T3)の公式製品情報では、太陽電池・蓄電池・電気自動車の内蔵電池の3電池を統合制御し、それぞれの充放電動作をDC接続のまま高効率に行えると説明されています。太陽光や蓄電池、EVの電気を交流に変換する回数を抑え、直流のまま融通し合う構成が特徴です。

トライブリッド蓄電システムT3型の主な仕様(ニチコン公式情報にもとづく)
項目数値
定格出力系統連系時5.9kW/自立時5.9kVA
蓄電容量4.9kWh〜14.9kWh(複数ユニットの組み合わせ可)
太陽光入力最大8.8kW(4回路)
V2H出力最大9.9kW(拡張充電時)

出典:ニチコン「トライブリッド蓄電システム」製品情報

ハイブリッド型との違い

ハイブリッド型は太陽光発電と蓄電池の2つをパワーコンディショナ1台で統合する構成です(ハイブリッド型・単機能型の違いを参照)。トライブリッドはこれにEV車の車載電池を加え、3つの電力をまとめて制御する点が異なります。V2H(EV車と家庭間の電力融通)そのものの仕組みはEV充電設備とV2Hの違いで解説しています。

停電時の出力は型番で異なる

全負荷対応・停電時の出力上限は型番によって異なります。ニチコンのトライブリッド蓄電システムT5/T6型では全負荷200Vを標準搭載し、停電時出力は5.9kVA(蓄電池のみ利用時は5.0kVA・4.0kVA)という数値が公式情報で確認できます。

導入時は検討中の型番の仕様書で個別に確認してください。詳しくは蓄電池の「全負荷型」と「特定負荷型」の違いで解説しています。

導入を検討する際の確認点

トライブリッド蓄電システムは、太陽光・蓄電池・EVの3つを同時に検討する家庭向けの構成です。太陽光の余剰電力を優先してEVに充電する運転モードはこちらで解説しています。導入費用・補助金の現状は卒FIT×蓄電池、国の補助金は今どうなっている?、年間の効果の試算は当サイトの卒FIT後の比較シミュレーターで確認できます。

よくある質問

Qトライブリッドはどのメーカーの呼び方ですか?

A本記事で確認できた範囲では、ニチコンが「トライブリッド蓄電システム」という製品名で、太陽光発電・蓄電池・電気自動車の3者の電力を家庭で利用できるシステムとして展開しています。他メーカーで同種の構成がある場合も、呼び方は異なる場合があります。

Qハイブリッド型とトライブリッドは何が違いますか?

Aハイブリッド型は太陽光発電と蓄電池の2つを1台のパワーコンディショナで統合する構成です。トライブリッドはこれに電気自動車(EV車)の車載電池を加え、3つの電力をDC接続のまま統合制御する構成という違いがあります。

Qトライブリッド蓄電システムがあれば、別途V2H機器は不要ですか?

A本記事で確認したニチコンのトライブリッド蓄電システムT3型(ESS-T3)は、太陽光・蓄電池・EV車を1つのパワーコンディショナで統合する製品です。導入時に必要な機器構成や対応車両は型番によって異なるため、検討中の型番の公式仕様・対応車種を個別に確認してください。

本記事は一般的な情報提供です。「トライブリッド」の呼称・仕様・対応車種はメーカー・型番によって異なるため、実際の導入前に検討中の型番の公式仕様・取扱説明書で最新の情報を確認してください。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施は行いません。