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V2H充放電設備は、電気自動車(EV・PHEV)やFCEV(燃料電池自動車)への充電と、車両から住宅への放電(給電)の両方ができる装置です。実施主体は経済産業省の補助事業を担う一般社団法人次世代自動車振興センター(CEV-PC)です。
出典:次世代自動車振興センター(CEV-PC)「V2H充放電設備の導入補助金」
家庭用蓄電池との違い
| 項目 | V2H充放電設備 | 家庭用蓄電池 |
|---|---|---|
| 蓄電の主体 | 電気自動車の車載バッテリー | 設備単体のバッテリー |
| 前提条件 | 電気自動車(EV・PHEV等)の保有 | 電気自動車は不要 |
| 補助金の実施主体 | 次世代自動車振興センター(CEV-PC) | SII等(制度により異なる) |
電気自動車を持っていない場合、V2Hを導入しても車載バッテリーを活用できないため、まず電気自動車の保有状況を前提に検討する設備です。蓄電池単体の補助金の現状は別記事で確認できます。太陽光・蓄電池・EV車の3つをまとめて制御する「トライブリッド蓄電システム」との違いは別記事で整理しています。
補助金の対象と申請時の注意点
CEV-PC公式サイトによれば、V2H充放電設備の補助対象は、設備の「設置場所」と「給電対象施設」の使用権を持つ個人・法人・地方公共団体等です。補助額は機器本体の購入価格に補助率を乗じて算定され、工事費も申請者の区分に応じて補助されますが、具体的な金額は応募要領・補助対象一覧で個別に確認する必要があり、本記事では確定額を示しません。
令和7年度補正予算分の交付申請受付は2026年7月17日に開始しましたが、予算額を超えたため、2026年8月27日(木)中にセンターへ到着した申請をもって受付を終了しています(CEV-PCの2026年8月28日付お知らせ)。8月28日以降に到着した申請は無効です。次の公募の有無・時期・金額・要件は、必ずCEV-PC公式サイトで最新の情報を確認してください。設置工事費の補助対象項目と上限額はV2H設置工事の補助対象項目と上限額で整理しています。
国の補助金の交付申請前に手元に用意するもの(個人宅の場合)
CEV-PCが公表している交付申請の「よくある不備」資料(V2H充放電設備)では、個人宅の申請で次の書類・情報の不備が確認項目になっています。申請を検討する段階で、あらかじめ手元に揃えておくと進めやすくなります。
- 本人確認書類:申請者情報と内容が一致している必要があります。鮮明に読み取れる写真が必要で、個人番号が記載された書類(マイナンバーカードの裏面、個人番号入りの住民票)は受け付けられません。
- 見積書:宛先・作成日・発行者・設置場所名称・有効期限・支払条件の記載が必要です。V2H充放電設備本体の見積書には機器情報、工事見積書には工事項目ごとの材料費・労務費等の記載も求められます。
- 電気自動車等を保有していることを証する書類:車検証、または注文書です。車検証は燃料の種別に「電気」または「圧縮水素」の記載があり、有効期限が切れていないものが対象です。電子車検証の場合は、自動車検査証記録事項とあわせて2枚を1つのファイルにして提出します。
- 設置場所の要部写真:施工前の状態を確認する写真で、V2H充放電設備を設置する建屋の全景と駐車スペースを、車などの障害物がない鮮明な状態で撮影したものです。建屋と駐車スペース、駐車スペースと設置予定場所の位置関係が分かる写真が求められます。
- 土地・建物の所有者の許諾書:申請者が設置場所の所有者でない場合のみ。V2H充放電設備を保有義務期間(5年間)以上設置することへの許諾で、充電設備など別の設備の許諾書は不備になります。
必要書類は申請の区分や入力内容で決まるため、実際に提出する書類一式はCEV-PCの応募要領とオンライン申請システムで確認してください。
出典:次世代自動車振興センター(CEV-PC)「V2H充放電設備【交付申請】よくある不備」、同「V2H充放電設備・外部給電器における交付申請受付終了のお知らせ」
自治体のV2H補助の例(名古屋市)
国の補助とは別に、自治体が独自にV2Hを補助する場合があります。一例として名古屋市の「令和8年度 住宅等の脱炭素化促進補助」では、V2H充放電設備の補助額は1件あたり5万円です。対象は、国の補助事業の補助対象機器として次世代自動車振興センターに登録された機器で、同時に導入する(または既設の)太陽光発電設備と連系することが要件になっています。リース品は対象外で、申請者が購入するものに限られます。申請時期は工事着工前ではなく工事完了後で、令和8年4月1日から令和9年2月12日までに事業を完了する必要があります(2026年10月1日に名古屋市の公式ページで確認)。
東京都・さいたま市・船橋市・広島市・岡崎市の補助額、太陽光の要件、受付状況はV2H・EV充電設備の自治体補助の比較で表にしています。
要件や金額、受付状況は自治体ごとに異なり、予算に達すると受付が終了することもあります。受給できるかどうかはここでは判断できないため、お住まいの自治体の公式ページで確認してください。
卒FIT後の試算との関係
V2H・電気自動車の導入費用や補助金は、当サイトの卒FIT後の比較シミュレーターの試算には含まれていません。V2Hは別に検討し、通常の充電設備との機能・工事の違いは記事「EV充電設備とV2Hの比較」、充電コンセントの補助金は別記事で確認してください。導入後に太陽光の余剰電力を優先して車両に充電したい場合の運転モードの考え方は別記事で整理しています。
可搬型の外部給電器(V2L)との違いは別記事で整理しています。
V2H・電気自動車をVPP(バーチャルパワープラント)・デマンドレスポンスに活用する仕組みは別記事で整理しています。
家庭用蓄電池の設置に消防署への届出が必要になる場合の基準は「蓄電池の設置に消防署への届出は必要?20kWh基準を確認」、停電時にV2Hからどれだけ電気を使えるかの目安は「V2Hは停電時にどれだけ使える?出力容量と給電できる期間の目安」で整理しています。
よくある質問
QV2Hと家庭用蓄電池はどちらがいいですか?
A目的が異なります。V2Hは電気自動車を持っている場合に、その車載バッテリーを家庭用電源として活用する設備です。電気自動車を持たない場合はV2Hを導入しても活用できないため、蓄電池単体の導入と比較検討する必要があります。当サイトでは特定の設備を推奨しません。
QV2Hの補助金と蓄電池の補助金は併用できますか?
A制度・実施主体が異なるため(V2Hは次世代自動車振興センター、家庭用蓄電池はSII所管の場合が多い)、それぞれの応募要領で併用可否を個別に確認する必要があります。
QV2Hの補助金はいつまで申請できますか?
A令和7年度補正予算分は予算額を超えたため、2026年8月27日(木)中にセンターへ到着した申請で受付を終了しています。次の公募については、次世代自動車振興センターの公式サイトで最新の受付状況を確認してください。
EV充電・V2H・蓄電池の記事を状況別に読む順番はEV充電・V2H・V2L・蓄電池の記事の読む順番にまとめています。
EV本体の国の補助金(CEV補助金・車両)は別の補助事業です。受付の終了見込みや提出期限はEV購入のCEV補助金(車両)の確認点で整理しています。
蓄電池の記事は蓄電池の記事一覧(選び方・設置の手続き・運転・安全・補助金別)から目的別に探せます。
本記事は一般的な情報提供です。補助金の金額・受付状況・要件は変更される場合があるため、申請前に必ずCEV-PC公式サイトで最新情報を確認してください。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施、個別の投資・税務助言は行いません。