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電気工事を業として請け負う会社は、原則として電気工事業法にもとづく登録を受ける必要があります。建設業法の許可を受けた事業者には別の区分があります(後述)。依頼する側は、見積もりを比べる前に、この登録の有無と有効期間を確かめられます。
見積書の金額や機器の比較は販売店の見積書チェックで整理しています。本記事は、その手前にある「工事会社そのものの確認」だけを扱います。特定の会社の推奨や、工事の設計・施工の方法は扱いません。
電気工事業の登録とは
電気工事業法第3条第1項は、電気工事業を営もうとする者に登録を求めています。2つ以上の都道府県に営業所を置く場合は経済産業大臣、1つの都道府県にだけ営業所を置く場合は、その営業所の所在地を管轄する都道府県知事の登録です。
登録の有効期間は5年で、満了後も営業を続けるには更新の登録が必要です(同条第2項・第3項)。登録証には、登録の年月日、登録番号、氏名または名称、住所が記載されます(第7条)。
出典:e-Gov法令検索「電気工事業の業務の適正化に関する法律」第3条・第7条
確認できる3つの方法
| 確認方法 | 根拠 | 見るもの |
|---|---|---|
| 営業所と施工場所の標識 | 第25条 | 氏名または名称、登録番号などを書いた標識が、営業所と電気工事の施工場所ごとに見やすい場所に掲げられているか |
| 登録簿の閲覧・謄本 | 第16条 | 登録をした経済産業大臣または都道府県知事に、誰でも閲覧や謄本の交付を請求できる |
| 登録証の記載 | 第7条(登録証の記載事項) | 登録証に書かれた登録番号と登録年月日が、実際の登録簿の内容と合っているか。見積書に登録番号があれば、同じく照合する手がかりになります |
登録簿の閲覧は「何人も」請求できると第16条に書かれており、依頼者も対象です。具体的な窓口や手順は都道府県ごとに異なるため、営業所がある都道府県の電気工事業の担当窓口に問い合わせます。本記事の確認時点で、閲覧の手順を載せた公式ページは確認できていません。
出典:e-Gov法令検索「電気工事業の業務の適正化に関する法律」第16条・第25条
作業をする人の資格
電気工事士法第3条第2項は、一般用電気工作物等に係る電気工事の作業に、第一種または第二種の電気工事士でない人が従事してはならないと定めています。登録を受けた会社でも、作業をする人は原則として免状を持つ電気工事士である必要があります。省令で定める軽微な作業は、この規定の対象から除かれています。
住宅用の太陽光発電は、神奈川県の公式ページで「一般家庭用の太陽電池発電設備」が一般用電気工作物にあたると説明されています。一方で10キロワット以上50キロワット未満の太陽光発電設備は、同じページで小規模事業用電気工作物の例として挙げられています。
蓄電池については、個別の設置や配線が電気工事士法の「電気工事」に当たるかを名指しした公的資料を、本記事の確認時点で確認できていません。工事の内容ごとに、工事会社に必要な資格と登録の状況を尋ね、疑問が残る場合は都道府県の担当窓口に相談してください。
出典:e-Gov法令検索「電気工事士法」第3条、神奈川県「電気工作物とは」
「みなし登録」があるときの考え方
福島県の電気工事業法の案内は、建設業法による許可を受けた事業者について、「みなし登録電気工事業者」「みなし通知電気工事業者」という区分があると説明しています。建設業の許可があるだけで、電気工事業に関する手続きが全て済むとは読めません。
工事会社が建設業の許可を根拠に説明する場合は、どの区分に当たり、登録番号や通知の内容は何かを、書面で見せてもらえるか尋ねる方法があります。
契約前の確認の順番
- 01
見積書の会社情報を控える
会社名、営業所の所在地、登録番号の記載があるかを確認します。記載がなければ、書面で教えてもらえるか尋ねます。
- 02
営業所のある都道府県の窓口に問い合わせる
登録の有無と有効期間、登録簿の閲覧方法を確認します。2つ以上の都道府県に営業所がある場合は、経済産業大臣の登録になります。
- 03
作業をする人の資格を尋ねる
電気工事士の免状を持つ人が作業する予定かを、契約前に確認します。
- 04
工事当日に標識を見る
施工場所に標識が掲げられているかを見ます。見当たらないときは、その場で工事会社に尋ねます。
訪問販売で契約を急かされた場合の対応は訪問販売のクーリング・オフ、工事後の不具合の相談先は施工不良の相談先にまとめています。V2Hの設置工事で見積書に載る項目はV2H設置工事で確認する項目を参照してください。
工事費を含めた年間収支は、当サイトの卒FIT後の比較シミュレーターで試算できます。
よくある質問
Q電気工事業の登録は、どの行政機関が行いますか?
A電気工事業法第3条では、2つ以上の都道府県に営業所を置く場合は経済産業大臣、1つの都道府県にだけ営業所を置く場合は営業所の所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けると定めています。確認するときは、工事会社の営業所がある都道府県の担当窓口が目安になります。
Q登録の有効期間は何年ですか?
A電気工事業法第3条第2項は、登録電気工事業者の登録の有効期間を5年と定めています。有効期間の満了後も営業を続けるには更新の登録が必要です。見積書や登録証に書かれた登録番号が、更新を含めて現在有効かどうかは、登録をした経済産業大臣または都道府県知事に確認します。
Q登録簿は一般の人でも見られますか?
A電気工事業法第16条は「何人も」登録簿の謄本の交付または閲覧を請求できると定めています。依頼者も請求できる規定です。具体的な窓口や手順は都道府県によって異なるため、工事会社の営業所がある都道府県の電気工事業の担当窓口に問い合わせてください。
Q建設業の許可があれば、電気工事業の登録は不要ですか?
A不要とは言い切れません。福島県の案内では、建設業法による許可を受けた事業者について「みなし登録電気工事業者」「みなし通知電気工事業者」という区分を設けています。建設業の許可があるだけで登録に関する手続きが全て済むわけではないため、どの区分に当たるかを工事会社に確認するのが確実です。
Q蓄電池の工事も、電気工事士の資格が必要ですか?
A電気工事士法第3条第2項は、一般用電気工作物等に係る電気工事の作業に従事する人に、第一種または第二種電気工事士の免状を求めています。蓄電池の設置や配線の工事が、個別にこの作業に当たるかどうかは、本記事の確認時点で蓄電池を名指しした公的資料を確認できていません。工事の内容ごとに、工事会社と、必要に応じて都道府県の担当窓口に確認してください。
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本記事は電気工事業法・電気工事士法および都道府県の公表情報にもとづく一般的な情報提供で、電気工事の設計・施工や特定の業者の推奨を行うものではありません。登録の有無・有効期間・必要な資格の最終確認は、経済産業大臣または都道府県知事の窓口、工事会社に直接お問い合わせください。