山口県の防府市と宇部市の令和8年度の補助は、仕組みがまったく違います。防府市は既存住宅の省エネ工事の一つとして家庭用蓄電池を含め、宇部市は太陽光を新たに付ける家だけが対象で、すでに太陽光がある卒FITの家は使えません。
出典:防府市「防府市エコライフ住宅推進事業」(更新日2026年4月8日)、宇部市「令和8年度宇部市再生可能エネルギー設備導入支援補助金 募集要領」
2市の補助を並べる
| 項目 | 防府市 | 宇部市 |
|---|---|---|
| 制度名 | エコライフ住宅推進事業 | 再生可能エネルギー設備導入支援補助金 |
| 蓄電池の位置づけ | 省エネ設備導入の対象の一つ(備考:再生可能エネルギーとあわせて使用する場合に限る) | 太陽光と同時に導入する場合だけ対象 |
| 額 | 工事費(税抜)の10%、上限10万円。額に相当する市内共通商品券 | 太陽光のみは10万円、太陽光と蓄電池は30万円(定額) |
| 最低の工事費 | 税抜10万円以上 | 太陽光のみは税抜50万円、太陽光と蓄電池は税抜100万円 |
| すでに太陽光がある家 | 蓄電池は対象設備に載っている。既設の太陽光との組み合わせの扱いは書かれていない | 対象外。太陽光は未設置の住宅に新設するもので、増設・交換は不可 |
| 受付 | 2026年4月20日から2027年1月8日。予算5,000万円で先着順 | 2026年5月18日から11月30日。予算に達すると早期に終了 |
| 業者の条件 | 市内に本社または本店がある業者と直接契約 | 市内に本店、支店または営業所がある業者 |
卒FITで太陽光がすでにある家にとって、宇部市の補助は選択肢になりません。新しく太陽光を付ける予定があるかどうかが、使えるかどうかの分かれ目です。
防府市:蓄電池は省エネ設備の工事の一つ
防府市の事業は、既存住宅の省エネ設備の導入、断熱改修、木材を使うリフォームの工事費の一部を、市内共通商品券で交付するものです。蓄電池の専用の補助ではなく、高効率給湯器、LED照明工事、エネファーム、太陽光発電設備、家庭用電気自動車充電器などと同じ「省エネ設備導入」の枠に並びます。
助成は工事費(消費税を除く)の10%で、上限は10万円です。工事費の合計が税抜10万円未満だと対象になりません。事業の利用は、一人あたり1回、一つの住宅あたり1回に限られます。同じ「省エネ設備導入」の枠で複数の工事をする場合は、すべての工事の見積書をそろえ、合計額で申請します。
対象は、市に住民登録があり、市内に住宅を所有して住んでいる人です。賃貸は対象外で、市税の滞納がないことも要件です。契約する業者は、市内に「本社」または「本店」がある業者に限られ、支社や支店だけの業者は対象になりません。実際に工事をする下請けが市内の業者でも、申請者と直接契約する業者が市外なら対象外です。
商品券の10%を引いた実質の費用での回収年数は、卒FIT後の選択肢比較シミュレーターに補助額を入れて概算できます。
契約と着工の順序
| 順番 | 防府市 | 宇部市 |
|---|---|---|
| 申請 | 書類を郵送か持参で防府商工会議所へ出す | 「うべ電子申請サービス」か郵送で環境政策課へ出す |
| 着工できる時期 | 交付決定通知が届いてから。申請から決定まで2週間程度 | 交付決定通知日以降に着手する工事が要件 |
| 工事のあと | 完了報告に工事代金の領収書の写しなどを出す | 工事完了から30日以内か2027年2月1日の早い日までに完了報告 |
両市とも、先に着工すると対象外です。防府市はFAQで、工事後の申請もできないと答えています。見積もりを取る段階では、補助の決定を待つ前提で施工会社と日程を組みます。
国や県の補助と一緒に使えるか
防府市は、同じ内容で国、地方公共団体またはこれに準ずる団体の補助を受けている、または受ける予定がある工事を対象外としています。FAQでも、工事箇所が異なる場合を除き併用できないと答えています。蓄電池に国の補助を申請する予定がある場合は、先に防府商工会議所へ、防府市の事業と同じ工事に当たるかを確かめます。
宇部市の募集要領も、他の公的補助制度と重複する事業は対象にならず、同じ内容について他の公的補助制度との併用はできないと定めています。
国の補助の最新状況は蓄電池の補助金の現状で確認できます。
あわせて読む
- すでに太陽光がある家に蓄電池を足す条件:蓄電池を後付けする条件
- 申請と契約の順序:蓄電池補助金は契約の前に申請する?
- 山口県の下関市:下関市の蓄電池補助
- 他の自治体との並べ方:国・都道府県・市区町村の補助金の比較
よくある質問
Qすでに太陽光がある卒FITの家は、宇部市の補助を使えますか?
A使えません。宇部市の募集要領は、太陽光発電設備を「未設置の住宅に新たに設置するもの(増設・交換は不可)」と定め、蓄電池は同時に設置する太陽光の電力を蓄えられることを条件にしています。
Q防府市の補助は、蓄電池だけの工事でも使えますか?
A市のページの対象設備の一覧に「家庭用蓄電池システムの設置」があり、備考は「再生可能エネルギーとあわせて使用する場合に限る」です。すでにある太陽光との組み合わせが認められるかは、ページに書かれていません。申請の前に防府商工会議所へ確かめます。
Q防府市の補助は現金でもらえますか?
A現金ではありません。助成の額に相当する市内共通商品券が交付されます。
Q工事を先に始めてしまっても、あとから申請できますか?
Aできません。防府市は、交付決定の前に着工した工事を対象外とし、工事後の申請もできないと答えています。宇部市も、交付決定通知の日以降に着手する工事が要件です。
Q国の補助と一緒に使えますか?
A防府市は、同じ内容で国・県などの補助を受けている、または受ける予定がある場合は対象外です。工事箇所が異なる場合を除き、併用できないと答えています。宇部市の募集要領も、同じ内容について他の公的補助制度との併用はできないと定めています。
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本記事は一般的な情報提供で、補助の可否・金額を保証するものではありません。制度は予算・要綱の改定で変わるため、契約や申請の前に防府市・宇部市の最新ページと募集要領で確認してください。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施には関与しません。