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感震ブレーカーは、一定以上の揺れを感知すると自動で電気を遮断する装置で、消防庁は4つのタイプを示しています。蓄電池や非常用回路がある家では、停電中も電気を使いたいという目的と、通電火災を防ぐ目的が重なるため、タイプの選び方に注意が要ります。

機器の組み合わせは設置した事業者とメーカーに確認してください。

通電火災とは何か

消防庁は、電気に起因する地震火災が特に多く、地震直後だけでなく停電後の復電時など、時間が経ってから起こることもあるとしています。NITEは、この停電復旧時の火災を通電火災と呼び、防ぐにはブレーカーを切ることが有効だと案内しています。

NITEの図では、電気ストーブ周辺の可燃物が発火する例と、転倒した家具で電源コードが破損する例が示されています。避難するときは、分電盤のブレーカーを切るよう呼びかけられています。

出典:総務省消防庁「感震ブレーカー」、NITE製品安全センター「通電火災に注意」

感震ブレーカーの4タイプの比較

消防庁の整理では、分電盤タイプの内蔵型と後付け型、コンセントタイプ、簡易タイプの4つがあります。電気工事が必要かどうかは、タイプによって違います。

タイプ仕組み電気工事
分電盤タイプ(内蔵型)内蔵されたセンサーが揺れを感知し、電力を遮断する必要
分電盤タイプ(後付け型)分電盤に後付けで設置する。漏電ブレーカーが設置されている場合に設置できる必要
コンセントタイプ揺れを感知し、そのコンセントからの電力供給だけを遮断する必要なものと不要なものがある
簡易タイプおもりの落下やバネの力で、物理的にブレーカーを落とす消防庁のページには記載なし

簡易タイプの工事の要否は、消防庁のページでは示されていません。購入前に、製品の説明書きで確認します。

出典:総務省消防庁「感震ブレーカー」

蓄電池・非常用回路がある家で確認する点

内閣府防災と消防庁の取組事例集は、回線ごとに遮断の有無や遮断までの時間を選べる「総合タイプ」を紹介しています。電熱器具がつながりやすいコンセントは即時に遮断し、夜間の避難に要る照明は一定時間後に遮断する、といった使い分けができるとされています。

在宅医療機器のように災害時も通電が必要な回線は、出火防止の措置をしたうえで電力供給を続ける考え方が示されています。蓄電池については、分電盤メーカーの事例として、自動電源切替機能付重要負荷分電盤と組み合わせれば、通電を続ける回路を構成できると記載されています。

この事例集は平成28年3月の資料です。製品や規格は更新されている可能性があるため、現在の製品の仕様は各メーカーに確認します。なお、同じ事例では、即時遮断に対応できる回路が3回路までの製品もありました。

出典:内閣府防災・消防庁「感震ブレーカー等の取組事例集」(平成28年3月)

選ぶ前に確認する順番

  1. 蓄電池の非常用回路(全負荷型か特定負荷型か)を確認します。違いは全負荷型と特定負荷型の違いで整理しています。
  2. 停電中も通電を続けたい回線(在宅医療機器、冷蔵庫など)があるかを決めます。
  3. 感震ブレーカーが遮断する範囲が、その回線に及ぶかどうかを、蓄電池と分電盤のメーカー、設置事業者に確認します。
  4. お住まいの自治体の補助の有無を、自治体のホームページで確認します。

人工呼吸器など在宅医療機器を使う家庭向けの停電時の事前登録は、在宅医療機器を使う家庭の停電への備えで整理しています。

停電時にどの家電がどれだけ動くかは停電時に家電が動く時間の比較、自立運転の仕組みは停電時の自立運転で確認できます。

設置の補助

消防庁は、感震ブレーカーの設置に補助を行っている地方公共団体があるとしています。補助の有無や金額は自治体ごとに違うため、お住まいの地方公共団体のホームページで確認します。

蓄電池の導入費用の概算は卒FIT比較シミュレーターで試せます。

まとめ

  • 電気に起因する地震火災は、停電後の復電時にも起こります(消防庁)。
  • 通電火災を防ぐには、避難時に分電盤のブレーカーを切ることが有効です(NITE)。
  • 感震ブレーカーは4タイプで、電気工事が必要かどうかが異なります(消防庁)。
  • 蓄電池など非常電源がある家では、通電を続ける回路との組み合わせを事前に確認します(内閣府防災・消防庁の事例集)。

よくある質問

Q感震ブレーカーがあれば、避難するときにブレーカーを落とさなくてもよいですか?

ANITE製品安全センターは、避難の際に分電盤のブレーカーを切ることを案内したうえで、感震ブレーカーの設置も検討するよう呼びかけています。消防庁は、大規模地震で自力でブレーカーを落とせない場合や不在時に備えるのが感震ブレーカーだとしています。

Q感震ブレーカーを付けると、蓄電池の非常用回路も止まりますか?

A感震ブレーカーのタイプや回路の組み方によります。内閣府防災と消防庁の取組事例集には、蓄電池などの非常電源設備がある場合に、自動電源切替機能付重要負荷分電盤と組み合わせて通電を続ける回路を構成できる事例が載っています。ご自宅の機器との組み合わせは、蓄電池と分電盤のメーカー、設置した事業者に確認してください。

Q感震ブレーカーの設置に補助はありますか?

A消防庁は、設置に対して補助を行っている地方公共団体があるとして、お住まいの地方公共団体のホームページで確認するよう案内しています。補助の有無や金額は自治体ごとに異なります。

本記事は総務省消防庁、NITE製品安全センター、内閣府防災の公開情報にもとづく一般的な情報提供です。感震ブレーカーの選定や配線は、設置事業者とメーカーの案内を優先してください。特定の製品や事業者を推奨するものではありません。