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資源エネルギー庁の整理では、売電先が倒産しても、太陽光の発電を止める扱いにはなっていません。買い手がいない余剰電力を、一般送配電事業者が一時的・例外的に無償で引き受ける形を示しています。

ただし無償なので、売電収入は入りません。買い手がいない状態が続かないよう、別の買取先と契約することが前提の仕組みです。

売電先の倒産で、買い手がいなくなることがある

資源エネルギー庁のFAQは、買取期間の満了後に買い手がいなくなるケースとして、2つを挙げています。1つは、小売電気事業者やアグリゲーターとの売電契約の切替が滞ってしまった場合です。もう1つは、売電契約先が倒産してしまった場合です。

どちらも、一時的に余剰電力の買い手が不在(無契約での逆潮流)になる可能性があると説明されています。

出典:資源エネルギー庁「どうする?ソーラー」よくあるご質問「制度に関して」Q4

買い手不在の余剰電力の受け皿

無契約だからという理由で系統から切り離すと、住宅用の太陽光では、宅内の配線によっては家への電気の供給まで止まる懸念があります。資源エネルギー庁のFAQは、この不利益を避けるため、買い手がいない余剰電力を一般送配電事業者が一時的・例外的な受け皿として引き受けることを、政府の審議会で要請し、了承されたと説明しています。

引き受けの対象は、どの小売電気事業者とも買取等の契約を結んでいない場合のみです。契約が自動継続になっている場合は、新しい単価で買取が続くとされています。

出典:資源エネルギー庁「どうする?ソーラー」よくあるご質問「制度に関して」Q2・Q3

2017年の審議会資料が示した「倒産から再契約まで」の流れ

この受け皿の考え方は、2017年12月の審議会資料にもあります。資料の図では、売電先の小売電気事業者Aが倒産して一時的に無契約になり、その間は逆潮流を認めて(切り離さず)一般送配電事業者が無償で引き受け、その間に小売電気事業者Bと売電契約を結ぶ流れが示されています。

資料は、この引き受けをあくまで一時的・例外的な措置であるべきだと述べています。引受量が増えて一般送配電事業に支障が生じるおそれがあるときは、必要に応じて仕組みを見直すとも書かれています。

出典:資源エネルギー庁「住宅用太陽光発電に係る2019年以降のFIT買取期間終了を契機とした対応について」(PDF、2017年12月18日 資料4)「余剰電力の一時的な買手不在時の対応」

状況ごとの扱いの早見表

買取期間の満了後の状況と、資源エネルギー庁の資料にある扱い
状況余剰電力の扱い
契約が自動継続になっている新しい単価で買取が続く
契約の切替が滞り、無契約になった一般送配電事業者が一時的・例外的に無償で引き受ける
売電先が倒産し、無契約になった同じく一般送配電事業者が一時的・例外的に無償で引き受ける。その間に別の事業者と契約する流れが示されている
蓄電池などで自家消費を増やす自家消費できなかった余剰電力が、契約のない場合に引き受けの対象になる

事業を廃止する側には、事前に知らせる義務がある

電気事業法第2条の8は、小売電気事業者が事業を休止・廃止したときは遅滞なく経済産業大臣に届け出ること、合併以外で解散したときは清算人(破産手続開始の決定による場合は破産管財人)が届け出ることを定めています。第3項では、事業を休止・廃止しようとするとき、あらかじめ小売供給の相手方に周知させることも求めています。

この条文は、電気を売る契約(小売供給)の相手方への周知を定めたものです。余剰電力の買取契約が同じ扱いになるかどうかは、条文には書かれていません。電力会社が撤退するときの契約者の対応で、電気を買う契約側の周知期間と切替の流れを整理しています。

出典:e-Gov法令検索「電気事業法」第2条の8

無契約にしないために、手元で確認しておくこと

資源エネルギー庁のFAQによると、買取期間の満了の6か月前から4か月前(買取者のシステム都合によっては3か月前)を目途に、満了時期や必要な手続きを書いた通知が届きます。通知が届いたら、買取契約が自動継続か、申込みが必要かを確認します。

買取先の変更手順は卒FITの買取先(売電先)を変更する手続き、買取先が国に登録された事業者かどうかの確認は登録小売電気事業者の確認方法で扱っています。

何も申し込まない場合の扱いは卒FITで何もしないとどうなるかにあります。

売電先に頼りすぎない選び方もある

蓄電池などで自家消費を増やせば、売電先の事情に左右される電気の量は減ります。ただし、導入の費用と回収は家庭ごとに違うため、当サイトの卒FIT後の比較シミュレーターで、売電を続ける場合と比べて試算できます。

よくある質問

Q売電先の電力会社が倒産すると、太陽光の発電は止められますか?

A資源エネルギー庁のFAQでは、買い手がいない(無契約での逆潮流)状態になったとき、系統から切り離してしまうと、配線の状況によっては家の電気の供給まで止まってしまう懸念があると説明されています。そのため、買い手がいない余剰電力は、一時的・例外的な受け皿として一般送配電事業者が引き受けるよう要請され、了承されたとされています。

Q買い手がいない間の余剰電力は、お金になりますか?

A資源エネルギー庁のFAQと審議会資料では、一般送配電事業者が引き受ける余剰電力は無償とされています。どの小売電気事業者とも買取等の契約を結んでいない場合のみが対象で、一時的・例外的な措置と位置づけられています。

Q売電先が倒産したときは、どう動けばよいですか?

A審議会資料の図では、売電先が倒産して一時的に無契約になったあと、別の小売電気事業者と売電契約を結ぶ流れが示されています。買取プランの比較と申込みの手順は、当サイトの買取先を変更する手続きの記事にまとめています。

Q売電先が撤退するときは、事前に知らせてもらえますか?

A電気事業法第2条の8は、小売電気事業者が事業を休止・廃止しようとするとき、あらかじめ小売供給(電気を売る契約)の相手方に周知させることを定めています。この条文は電気を売る側の契約について書かれたもので、余剰電力の買取契約の扱いは条文からは読み取れないため、契約書と事業者の案内で確認してください。

卒FIT後の手続き全体は卒FIT・太陽光・蓄電池の手続き一覧から目的別に探せます。

本記事は一般的な情報提供です。資源エネルギー庁の資料は買取期間の満了後を想定したもので、2017年の審議会資料は当時の整理です。未払いの買取代金など、個別の契約や破産手続の扱いは本記事では扱いません。実際の取り扱いは、契約書、買取事業者の案内、資源エネルギー庁の最新の案内を優先してください。

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