札幌市のリース・PPA補助金では、蓄電池は容量1kWhあたり1万6千円(上限6万4千円)で、リース契約のものが対象です。申込むのは市民でなく事業者で、補助金は契約料金の低減で市民に還元されます。
この記事は、リース・PPA向けの制度だけを扱います。購入して設置する場合の機器条件と第2回募集は北海道・札幌市の家庭用蓄電池補助金にまとめています。他の自治体のリース・PPA補助の例は千葉県の蓄電池補助(リース・PPA)です。
出典:札幌市「住宅用太陽光発電設備導入(リース・PPA)補助金制度」(2026年5月26日更新)、同制度の2026年度パンフレット、札幌市「再エネ省エネ機器導入補助金制度」(いずれも2026年10月17日に確認)
補助の仕組み:事業者に交付され、契約料金が下がる
札幌市のページによると、市民がリースまたはPPA(電力購入契約)で太陽光発電設備や定置用蓄電池を設置するとき、札幌市が事業者に補助金を交付します。その分、市民が事業者に払う月々の契約料金が下がります。
リース・PPAは、事業者の費用で設備を設置するため、初期費用は不要です。ただし契約料金は払い続けます。
| 対象機器 | 契約の種類 | 補助額 |
|---|---|---|
| 定置用蓄電池 | リース | 1kWhあたり1万6千円(上限6万4千円) |
| 太陽光発電 | リースまたはPPA | 1kWあたり2万円(上限13万9千円) |
蓄電池の上限6万4千円に届く容量は4.0kWhです(4.0 × 1万6千円)。容量が2.0kWhなら3万2千円です。蓄電池は2.0kWh以上のリチウムイオン蓄電池で、太陽光のパワーコンディショナーと直接接続し、コンセントから充電しないものに限られます。
蓄電池を足した場合の年間差額と単純回収年数は、卒FIT後の選択肢比較シミュレーターで概算できます。
購入向けの補助との違い
札幌市のページには、ローンや一括で購入する場合は「再エネ省エネ機器導入補助金制度」が使えると案内があります。蓄電池の補助額は、どちらも1kWhあたり1万6千円で、上限も同じです。
| 項目 | 購入向け | リース・PPA向け |
|---|---|---|
| 申込む人 | 市民 | 事業者 |
| 対象になる時期 | 2026年2月7日以降に設置完了 | 2026年3月7日以降に運用開始 |
| 募集 | 第2回は2026年9月1日〜11月4日。応募額が予算を超えた場合のみ抽選 | 2026年4月16日〜2027年1月29日の先着順 |
| 完了届の期限の上限 | 2027年2月5日 | 2027年3月5日 |
リース・PPA向けは、予算額に達した日で募集が終わります。その日に複数の申込みがあった場合は、抽選で補助金を受け取る予定者を決めると、札幌市のページに書かれています。
契約が満たす4つの要件
補助を受けるには、次の4つの要件を満たす契約が必要です。対象は札幌市内の戸建て住宅と、パンフレットに書かれています。
- 事業要件:契約を満了するときや、違約金を払って中途解約するときに、事業者から借主へ機器が無償で譲渡されることです。借主に、この補助制度に申込むことが説明されている必要もあります。
- 機能要件:設置する機器が、停電時にも電力を供給できる機能を持つことです。
- サービス要件:機器が故障したら、事業者がすみやかに交換または修理することです。設置に起因する事故の責任は、借主と事業者の間で合意しておきます。
- その他:借主は札幌市民で、市内の住宅の所有者であり、市税を滞納していないことなどです。
リース契約の定義では、借主が払うリース料の合計は、機器の取得価格などのおおむね全部(原則90%以上)とされています。中途解約するときは、事業者が示す違約金を払います。
事業者の例と、完了届の期限
札幌市のページには、制度を使える事業者の一例として、シェアリングエネルギー(PPA・太陽光)と北海道電力(リース・太陽光と蓄電池)が載っています。これは一例で、要件を満たす事業者はすべて対象です。掲載された契約の内容を市が保証するものではないと、ページに書かれています。
完了届は事業者が出します。申込みの完了後に運用が始まる場合は、運用開始日の翌日から90日後が期限です。申込みの時点ですでに運用が始まっている場合は、市が出す受理決定通知書の発行日の翌日から90日後です。どちらも上限は2027年3月5日で、期限までに出せないと補助金を受け取れなくなります。
卒FIT家庭の場合は、すでにある太陽光で売電を続けるか、蓄電池を足して自家消費を増やすかを先に決めます。そのうえで、購入かリースかを選びます。蓄電池だけを後付けする条件は蓄電池を後付けする条件、国や他の自治体との比べ方は国・都道府県・市の補助金の比較にあります。
よくある質問
Qリース・PPA補助金は、市民が札幌市に申し込むのですか?
A札幌市のページでは、補助の対象者は札幌市内でリースまたはPPAのサービスを提供する事業者で、申込みも事業者が行います。補助金は事業者を通して市民に還元されると説明されています。市民が自分で市へ申込む制度ではありません。
Qリースで補助金が出る場合、現金が振り込まれますか?
A札幌市のページでは、補助金は事業者に交付され、市民が事業者に払う月々の契約料金が、補助金の額の分だけ低くなる仕組みと説明されています。市民に現金が振り込まれる形ではありません。
Q蓄電池はPPAでも対象になりますか?
A札幌市のページの対象機器の欄では、太陽光発電はリースまたはPPA、定置用蓄電池はリースとされています。蓄電池をPPAで設置する形は、対象機器の欄には書かれていません。
Q購入向けの補助とリース向けの補助を、同じ蓄電池で両方受けられますか?
Aリース・PPA補助金の要件に、事業者と借主は導入する機器について、この補助金以外に札幌市からの補助金等を受けないこととあります。同じ蓄電池で両方を受けることは想定されていません。
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本記事は一般的な情報提供で、補助の可否・金額を保証するものではありません。制度は予算・要綱の改定で変わるため、契約や申請の前に札幌市と事業者の最新の案内で確認してください。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施には関与しません。