巣だけを取り除くのに特別な許可は要りませんが、卵やヒナがいる巣は、許可なく取り除けません。パネルの下や屋根の端に鳥が巣を作ったときも、この考え方は同じです。

ここで示すのは、野鳥の巣一般についての自治体の案内と条文です。太陽光パネル専用の公的な基準ではありません。

巣の状態ごとの対応

巣の状態自分で撤去できるか根拠となる案内
巣を作り始めた段階取り除いてよい埼玉県は取り除いても問題ないとし、東京都は作り始めの時点で取り除くことが大切としています
卵またはヒナがいる取り除けない。巣立ちを待つ東京都は、卵がある場合は許可なく撤去できないとしています
巣立った後の空の巣取り除いてよい埼玉県は、空になった巣は取り除いても問題ないとしています
鳥そのものを駆除したい自分では不可。市町村への申請と許可が必要埼玉県は、有害鳥獣捕獲の許可は市町村に申請し、費用は依頼者の負担としています

まず、卵やヒナがいるかどうかを確認します。いる場合は、巣立ちを待ってから撤去します。

東京都は、巣立つまでは1か月ほどかかるとしています。

卵・ヒナがいる巣を取り除けない理由

鳥獣保護管理法の第8条は、鳥獣と鳥類の卵を、捕獲等や採取等(採取または損傷)してはならないと定めています。例外は、第9条の許可を受けた場合などに限られます。

第83条は、第8条に違反して狩猟鳥獣以外の鳥獣の捕獲等や鳥類の卵の採取等をした場合を、「一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金」と定めています。

東京都の案内は、野生鳥獣は卵やヒナを含めて許可なく捕獲・殺傷できないとしています。巣そのものの撤去と、中にいる卵・ヒナへの手出しは、別の扱いです。

ハトでもスズメでも扱いは変わりません。埼玉県は、ドバトでも巣に卵やヒナがいるときは取り除けないとし、スズメにもハトと同様に対処するよう案内しています。

出典:e-Gov法令検索「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」第8条・第83条(2026年10月15日取得)。東京都・埼玉県の案内は、下の「撤去後の掃除と再営巣の防ぎ方」の出典を参照してください。

撤去後の掃除と再営巣の防ぎ方

東京都は、野鳥は細菌や寄生虫を持つおそれがあるとして、清掃では使い捨てのビニール手袋とマスクを着け、糞に直接触れないよう案内しています。

埼玉県によると、ハトは帰巣本能があり、同じ場所に巣を作りやすい鳥です。撤去したら、防鳥ネットを張るなど、再び作られない対策を勧めています。

東京都の案内は、巣を作らせないために、風通しをよくして物を置かない、機器まわりの隙間をふさぐ、手すりなど止まる場所にワイヤーを張る方法を挙げています。ワイヤーは簡易的な措置で、他の野鳥が絡まらないよう取り扱いに注意が必要です。

これらはベランダでの例です。パネルの下や屋根の上で同じ作業をするときは、足場と感電の危険があるため、自分で登らず、施工店に相談してください。

出典:東京都環境局「野生鳥獣との接し方について」(2026年4月20日更新)、埼玉県「こんなときどうする?(野生鳥獣Q&A)」Q7・Q8

防鳥ネットを付ける前に確認すること

防鳥ネットの取り付けは、パネルまわりの工事になります。メーカー公式の保証規定が防鳥ネットの取り付けをどう扱うかは、本記事の確認時点では確認できていません。

取り付ける前に、保証書の記載を読み、施工店またはメーカーへ確認してください。保証の読み方は太陽光の保証の確認、パネルの掃除はパネルの汚れと掃除の記事が参考になります。

点検で見る箇所は太陽光発電の点検内容、施工店への相談の進め方は施工不良かもと思ったときの相談先が参考になります。卒FIT後の年間収支は卒FIT後の比較シミュレーターで試算できます。

よくある質問

Q太陽光パネルの下の鳥の巣は、自分で撤去してよいですか?

A巣だけを撤去することには、特別な許可は必要ありません(東京都環境局)。ただし、卵またはヒナがいる場合は、許可なく取り除けません。巣立ちを待ってから撤去します。

Q卵やヒナがいる巣を取り除くと、どうなりますか?

A鳥獣保護管理法の第8条で、鳥類の卵の採取や損傷、野生鳥獣の捕獲等は原則として禁止されています。第83条は、違反した場合を「一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金」としています。

Qハトやスズメでも、卵やヒナがいれば取り除けませんか?

A取り除けません。埼玉県の案内は、ドバトでも巣に卵やヒナがいるときは取り除けないと説明し、スズメもハトと同様に対処するとしています。

Q防鳥ネットなどを付けるとき、パネルの保証は大丈夫ですか?

A本記事の確認時点では、メーカー公式の保証規定で防鳥ネットがどう扱われるかを確認できていません。取り付ける前に、保証書の記載を読み、施工店またはメーカーに確認してください。

鳥の駆除や撤去の可否は、お住まいの市町村にご確認ください。屋根や高所での作業は危険です。

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