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東邦ガスの太陽光余剰電力買取は、中部電力パワーグリッドの供給区域内にある出力が原則10kW未満の太陽光の余剰電力を、東邦ガスが買い取るサービスです。買取単価は、東邦ガスのガスと電気をともに契約しているかどうかと、買取開始からの期間で決まります。
サービスの概要(対象・申込・費用)
| 項目 | 公式資料の記載 |
|---|---|
| 対象のエリア | 規約は中部電力パワーグリッドの供給区域内。公式ページは愛知県・岐阜県・三重県(一部地域を除く)、静岡県(富士川以西)、長野県と案内 |
| 対象の設備 | 発電出力が原則10kW未満の太陽光発電設備 |
| ガス・電気の契約 | 東邦ガスのガス・電気ともに契約のない人も申込可 |
| 申込の時期 | FIT満了日までに手続きを完了できるよう、約1〜2か月前までに申込 |
| 申込手数料・解約金 | いただかない(公式ページの案内) |
| 契約中の電力会社 | 解約手続きは必要ない(公式ページの案内) |
申込手数料や解約金はかからない一方、配線工事など別途の工事が必要な場合の費用はお客さまの負担とされています(規約第4条)。申込の受付は平日の9時から17時までで、土日祝日などは受け付けていないと公式ページに書かれています。
FIT満了日の約4か月前を目安に、電力会社から買取期間満了日などの通知が届く予定とされています。満了日の調べ方は設備IDと買取期間満了のご案内の調べ方で整理しています。
出典:東邦ガス「太陽光余剰電力買取」、同「太陽光発電設備の発電余剰電力買取規約」(2026年1月1日実施)
買取単価:ガス電気セット価格と標準価格
規約の別表では、買取単価が「ガス電気セット価格」と「標準価格」に分かれ、さらに買取開始からの時期で単価①と単価②に分かれています。金額には消費税等相当額が含まれます。
| 区分 | ガス電気セット価格 | 標準価格 |
|---|---|---|
| 単価①(買取開始から約1年間) | 13.0円 | 12.5円 |
| 単価②(単価①の期間のあと) | 9.5円 | 9.0円 |
セット価格が使われるのは、買電量を確定する月ごとに、次の2つを両方満たす場合です。どちらかが欠けた月は標準価格になります。
- 発電場所で、東邦ガス、東邦液化ガス、東邦ガスが承諾した事業者とガス使用契約を結んでいる(結ぼうとしている)こと
- 発電場所で、東邦ガスと電気需給契約を結んでいる(結ぼうとしている)こと
ガス使用契約・電気需給契約と買取の契約は、同じ名義である必要があります。公式ページでは、東邦液化ガスグループ(東邦液化ガス、ワセ田ガス、ヤマサ總業)のLPガスの利用者も、ガスの契約に含まれると案内されています。
出典:東邦ガス「太陽光発電設備の発電余剰電力買取規約」第7条・別表、同「太陽光余剰電力買取」
単価①が使える条件と、単価②への切り替わり
規約では、買取開始日が属する月の翌月を起算月として12か月目の末日まで(買取開始日が属する月を含む)の買取単価に、単価①を適用します。それより後の検針分からは単価②になります。
ただし、規約では原則として、単価①を使えるのは次の条件を全て満たす場合に限られます。公式ページにも同じ条件が書かれ、すでに申し込んでいる人の再申込は対象外とされています。
- 東邦ガスの買取開始日が2023年9月21日以降であること
- 申込日以前に、同じ受電地点・同じ契約名義(同居の家族を含む)で、東邦ガスとの太陽光発電設備の余剰電力買取契約がないこと
つまり、いったん契約を終えて再び申し込んでも、単価①の期間は原則として使えません。1年を過ぎたあとの単価②が、長く売電するときの目安になります。ほかの電力会社の単価との並べ方は大手電力10社の卒FIT買取単価の比較にまとめています。
公式ページには、FIT買取期間の満了までに改めて買取の契約をしない場合、東邦ガスの対象エリアの電力会社では7.0円/kWhでの買取になると書かれています。この数値には「2024年9月現在」と付いているため、現在の単価は大手電力の公式ページで確かめてください。
入金の時期と方法(年度分を翌年6月末までに振込)
規約では、買電額は毎月の買電量に買取単価を乗じた額に基づき、年度(4月1日から翌年3月31日)ごとにまとめて算定されます。入金は、その年度分を翌年度の6月末日までに、指定された口座への振込で行われます。
入金の回数と時期は、お客さま都合では変えられません。振込先の口座の変更は可能です。
公式ページでは、毎年5〜6月ごろ(ページにより「6月頃」とも表記)に「入金のお知らせ」が届き、買取量と買取単価が記載されると案内されています。最初の入金は、買取開始月から3月分までをまとめた金額です。
毎月の買電量と買取単価は、申込時に登録したメールアドレスやWebサイトで知らされます。検針票などは発行されないと公式ページにあります。
ガス料金や電気料金を期限内に払わなかった場合は、入金が留保されることがあります。ほかの会社との支払時期の違いは買取の支払い・契約期間の違いで整理しています。
出典:東邦ガス「太陽光発電設備の発電余剰電力買取規約」第7条・第10条、同「太陽光余剰電力買取」
発電側課金の扱い(買電額との相殺)
規約では、発電側課金を、系統連系受電契約でお客さまが一般送配電事業者に支払う系統連系受電サービス料金などと定めています。この料金は、原則として東邦ガスがお客さまから受け取って、一般送配電事業者に支払います。支払期日までに払わない場合などは、お客さまが一般送配電事業者へ直接払う例外も定められています。
規約では、買電額は「毎月の買電量に買取単価を乗じた額」と「発電側課金に相当する金額」に基づいて算定されます。そのうえで、お客さまが東邦ガスに支払う発電側課金と東邦ガスがお客さまに支払う買電額を、対当額で相殺することにあらかじめ合意する形になっています。
入金額の細かな計算は規約と入金のお知らせで確認してください。発電側課金の仕組みは発電側課金と卒FIT売電の関係で説明しています。
契約期間・解約・買取の停止
契約期間は、契約が成立した日が属する年度の末日までです。期間満了の1か月前までにどちらからも申し出がなければ、1年ごとに同じ条件で続きます。
規約では、お客さまは任意に契約を解除できます。別の小売電気事業者へ買取先を変える場合は、新しい事業者へ申し込めば足りるとされています。
解除で契約が終わったときは、契約年度の初日から終了日までの買電額が、終了日から遅くとも3か月以内に入金されます。売電先を替える流れは買取先を変更する手続きで整理しています。
東邦ガス側にも、事業環境の変化などを理由に新規申込を休止したり、買取を停止したりする権利が規約に定められています。停止や、事業環境の変化を理由にした解除は、3か月前までにお知らせすると書かれています。単価の変更を含む規約の変更も、事前にWebサイトで知らされます。
非化石価値は、規約で全て東邦ガスに帰属するとされています。蓄電池を含めた収支の目安は卒FIT後の比較シミュレーターで試算できます。
申込前に確認しておきたいこと
- 自宅が中部電力パワーグリッドの供給区域で、東邦ガスの対象地域に入るか
- 東邦ガスのガス・電気を契約しているか(セット価格か標準価格かが変わる)
- 過去に東邦ガスと買取契約をしていないか(単価①の条件)
- 入金が年1回(翌年6月末まで)でよいか、振込口座は正しいか
- 発電側課金が買電額と相殺される仕組み
よくある質問
Q東邦ガスのガスや電気を契約していなくても、買取を申し込めますか?
A公式ページでは、東邦ガスのガス・電気ともに契約のない人も申し込めると案内されています。その場合は標準価格の買取単価が適用されます。
Q他の電力会社への解約手続きは必要ですか?
A公式ページでは、現在契約中の電力会社への解約手続きは必要ないと案内されています。申込にあたっては、FIT買取期間満了のお知らせをアップロードすると入力の手間を省けるとされています。
Q買取単価は今後変わることがありますか?
A規約では、エネルギー価格の変動や事業環境の変化などを踏まえて合理的な場合に、別表の買取単価を変更できると定められています。変更するときは、効力発生時期と内容を事前にWebサイトの掲示などで知らせるとされています。
本記事は東邦ガスの公式ページと規約(2026年10月14日確認)の記載にもとづく一般的な情報提供です。単価や条件は変更される場合があるため、申込前に公式の最新情報を確認してください。特定の電力会社・プランを推奨するものではなく、個別の投資・税務助言は行いません。