目次

卒FIT後の買取プランは、買取単価だけでなく、売電代金が振り込まれる回数と契約期間の終わる日が会社ごとに違います。単価の高さだけで売電先を選ぶと、入金が年2回になる、契約が年度末まで続くといった条件を見落とすことがあります。

本記事は、各社の公式ページに書かれた支払い頻度と契約期間を並べて読むための整理です。買取単価そのものは卒FITの買取単価を比較した記事、売電先を変える手続きは売電先の変更手続きの記事で扱っています。

4社の支払い頻度と契約期間の比較

本記事は、その4社の入金時期の影響と確認手順を扱います。

会社・プラン支払い頻度契約期間の終わり更新
東京電力エナジーパートナー 再エネ買取標準プラン発電設備の容量が10kW未満の場合は年2回(1〜5月分は6月分に、7〜11月分は12月分に合算して振込)。2022年6月分までは毎月FIT買取期間満了日の翌日が属する年度の末日(3月31日)以降1年ごとの自動更新
北海道電力 買取プラン毎月買取期間満了の翌日から翌4月の検針日の前日まで以降1年ごとの自動更新
中部電力ミライズ(カテエネ) シンプルプラン半年に1度(3月と9月)。3月・9月の検針日から30日後までに指定口座へ振込加入した日からプラン適用開始日が属する年度の3月31日満了までにどちらからも解約の申し出がなければ同条件で1年間更新
九州電力 買取プラン毎月買取期間満了日の翌日から翌4月の検針日の前日まで以降、双方に異議がない場合は1年ごとの自動継続

同じ「卒FITの買取」でも、期間の区切りは年度末(3月31日)の会社と、翌4月の検針日の前日の会社に分かれます。後者は翌4月の検針日が区切りになるため、自宅の検針票や会社の案内で日付を確かめます。

出典:東京電力エナジーパートナー「再エネ買取標準プラン」、北海道電力「FIT制度の買取期間満了後のサービス概要」、中部電力ミライズ「カテエネ 卒FIT」、九州電力「FIT買取期間満了後のご案内」

支払い頻度の違いが入金に与える影響

年2回払いのプランは、毎月払いのプランと同じ電力量を売っても、手元に入る時期が最大で数か月ずれます。たとえば東京電力エナジーパートナーの10kW未満の設備では、1月分から5月分の売電代金は6月分とまとめて振り込まれます。

中部電力ミライズのシンプルプランは、3月と9月の検針日から30日後までに振り込む方式です。入金の月が決まっているため、家計の予定に入れやすい一方、毎月の入金を前提にした使い方とは合いません。

中部電力ミライズの「プレミアムプラン」「WAONプラン」「再エネスマートプラン」は、買取金額を翌月の電気料金に充当する方式と、公式ページに書かれています。現金が振り込まれる形ではないため、上の表の振込方式とは別に考えます。4つのプランの単価と申込の流れは中部電力ミライズの卒FIT買取プラン比較と申込で整理しています。毎月払いの北海道電力の手続きの要否とポイントのプランは北海道電力の卒FIT買取プランとエネモプレミアムプランにまとめています。東京電力EPのプランの単価・手続き・対象エリアは東京電力EP「再エネ買取標準プラン」の内容と手続きにまとめています。中国電力の買取プランとポイントのプランは中国電力「ぐっとずっと。グリーンフィット」の卒FIT買取プランで、九州電力の単価・容量価値の同意・申込書の提出方法は九州電力の卒FIT買取プランの内容と手続きで、四国電力の買取プランとためトクサービスは四国電力の卒FIT「買取プラン」と「四電ためトクサービス」の違いで整理しています。

出典:東京電力エナジーパートナー「再エネ買取標準プラン」、中部電力ミライズ「カテエネ 卒FIT」

契約期間の終わる日を確認する手順

売電先を変えたいときに、契約期間の終わる日が分かっていると、手続きの時期を決めやすくなります。次の順に確かめます。

  1. 01

    契約している会社とプランを確認する

    買取期間満了のお知らせや契約書面で、会社名とプラン名を確かめます。

  2. 02

    期間の区切りが年度末か検針日の前日かを見る

    上の表のとおり、会社によって終わる日の決め方が違います。

  3. 03

    検針日が区切りなら、翌4月の検針日を調べる

    検針票に書かれた検針日、または会社の検針日カレンダーで確認します。

  4. 04

    公式ページや契約書面で、解約・変更の条件を読む

    期間内に売電先を変える場合の扱いは、契約要綱に書かれています。

中国電力は、買取期間満了後に売電を始めたあとでも売電先を変えられ、変更に伴う違約金等は発生しないと公式ページに書いています。同社の買取単価の適用期間は、原則として当該年度の4月1日から3月31日までで、4月の検針日(記録型計量器の場合は計量日)までは前年度の単価です。支払い頻度は、同社の「売電料金の振込回数の見直しについて」で、2026年4月検針分から半年に1回(10kW未満・FIT契約を除く)への変更が案内されており、表の4社とは別に確認が必要です。

出典:北海道電力「FIT制度の買取期間満了後のサービス概要」、九州電力「FIT買取期間満了後のご案内」、中国電力「売電料金の振込回数の見直しについて」、中国電力「FIT制度の買取期間満了後」

表の4社以外を調べるとき

北陸電力は、かんたん固定単価プランのページに「毎月の買取電力量に応じた料金をお支払いします」と書いています。契約期間などの詳細は、同社の「太陽光発電からの電力受給に関する契約要綱」を見る必要があり、本記事では要綱を読めていないため、表には載せていません。プラン自体の内容と申込区分は北陸電力「かんたん固定単価プラン」の解説記事にあります。

東北電力・関西電力・四国電力・沖縄電力の支払い頻度と契約期間は、上でリンクした記事の10社の表にあります。それ以外の会社は、買取プランのページに「支払い」「契約期間」「更新」の語があるかを探し、無い場合は契約要綱を確認します。

電力会社以外では、RE100電力が年3回(4月15日・8月15日・12月15日締めの翌月末日)、和歌山電力が年4回(3・6・9・12月)で支払っています。それぞれの条件はRE100電力の卒FIT買取の内容と和歌山電力の卒FIT買取の内容で整理しています。

買取単価は、東京電力エナジーパートナーや九州電力のページに「見直す場合がある」「変更する場合がある」と書かれています。支払い時期や契約期間の条件も、契約前に最新のページで確かめてください。

出典:北陸電力「かんたん固定単価プラン(卒FITのお客さま)」

自宅の条件で試算するとき

各社のページに、支払回数による単価の違いは書かれていません。ただし、支払い頻度が違うと入金時期は変わります。年間の売電額は卒FIT比較シミュレーターで試算できます。

売電収入の確定申告や雑所得の扱いは、売電収入と確定申告の記事で整理しています。受け取る金額の見通しを立てるときは、手続き全体の流れを卒FIT手続き一覧とあわせて確認してください。

まとめ

12か月分をまとめて翌月末に振り込む形の例として、西部ガスの卒FIT余剰電力買取サービスの内容があります。

よくある質問

Q卒FITの売電代金は、どの会社でも毎月振り込まれますか?

A会社によって違います。北海道電力と九州電力は、売電した余剰電力量に応じて毎月料金を支払うと公式ページに書いています。東京電力エナジーパートナーは、発電設備の容量が10kW未満の場合は年2回払いです。中部電力ミライズのカテエネ「シンプルプラン」は半年に1度(3月と9月)です。

Q年2回払いだと、買取金額そのものが少なくなりますか?

A各社のページに、支払回数を理由に買取単価が変わるという記載は確認できていません。東京電力エナジーパートナーの年2回払いは、1月分から5月分を6月分に、7月分から11月分を12月分に合算して振り込む方法と説明されています。振込の回数が変わるだけで、売電した電力量に応じた金額を合算する扱いです。

Q契約期間が終わるとき、更新の手続きは必要ですか?

A東京電力エナジーパートナー、北海道電力、九州電力は、契約期間の満了後は1年ごとの自動更新(九州電力は双方に異議がない場合の自動継続)と案内しています。中部電力ミライズは、契約期間の満了までに利用者・会社のどちらからも解約の申し出がなければ、同じ条件で1年間更新するとしています。解約や売電先の変更を考えているときは、期間の終わる日を確認してください。

本記事は各電力会社の公式ページに記載された買取プランの条件にもとづく一般的な情報提供です。支払い時期・契約期間・買取単価は変更されることがあるため、契約前に各社の最新の案内と契約要綱をご確認ください。特定の事業者やプランを推奨するものではなく、売電収入や入金時期を保証するものではありません。個別の税務助言は行いません。