東京都の令和8年度の初期費用ゼロ促進の増強事業では、蓄電池の助成は1kWhあたり10万円で、1戸あたりの上限は120万円です。交付申請をするのは事業者で、個人は申請できません。

この記事は、リースなどで設置する場合の東京都の助成だけを扱います。

0円ソーラーの仕組みと契約の確認点は0円ソーラーの解説、購入して設置する場合の都の助成は都の蓄電池助成の解説を見てください。

出典:クール・ネット東京「令和8年度 住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進の増強事業」、東京都環境局の報道発表(2026年2月18日)(いずれも2026年10月17日に確認)

仕組み:助成金は事業者に出て、住宅所有者に還元される

クール・ネット東京のページによると、この事業は、初期費用ゼロで太陽光発電設備等を設置できるサービス(リース等)の利用料金を、助成金で減額する事業です。助成の対象になる事業者は、リース、電力販売、屋根借り、自己所有モデルなどで、住宅所有者の初期費用ゼロで設置する事業者です。

公益財団法人東京都環境公社が、要件に合うプランを事業プランとして登録します。登録されたプランについて住宅所有者と契約した事業者が、契約ごとに助成金を申請します。

助成金は事業者に支払われますが、サービス利用料の低減などで、全額を住宅所有者に還元する必要があります。一括のキャッシュバックで還元するプランもあります。

助成額:蓄電池は1kWhあたり10万円、上限120万円

対象設備基準新築既存
太陽光発電3kW以下15万円/kW18万円/kW
3kW超3.6kW以下は一律36万円。3.6kW超は10万円/kW3.75kW以下は一律45万円。3.75kW超は12万円/kW
機能性PV(上乗せ)機能性の区分により最大10万円/kW
蓄電池1kWhあたり10万円(1戸あたり上限120万円)

蓄電池は、容量に10万円を掛けた額で、120万円が上限です。上限に届く容量は12kWhです。

蓄電池容量計算助成額
6kWh6 × 10万円60万円
12kWh12 × 10万円120万円(上限)
16kWh16 × 10万円 = 160万円120万円(上限)

この額は事業者への助成の額で、住宅所有者が受け取る額ではありません。住宅所有者にとっての得は、プランごとの利用料金に表れます。

蓄電池を足した場合の年間差額と単純回収年数は、卒FIT後の選択肢比較シミュレーターで概算できます。

令和7年度からの変更点と、2026年10月1日からの要件

東京都の2026年2月の報道発表では、蓄電池の助成額は、令和7年度の1kWhあたり12万円から10万円に変わりました。令和7年度は補助上限の容量を撤廃していましたが、令和8年度から上限額120万円が設けられました。

令和8年度の助成は、令和8年度に初期費用ゼロサービスの契約を結んだ案件から適用されます。令和7年度以前に契約した案件は、従前の制度が適用されます。

クール・ネット東京のページには、令和8年10月1日以降に契約する場合の変更も書かれています。助成の対象になる機器は、国の補助事業の対象としてSII(環境共創イニシアチブ)が令和8年度の登録済製品一覧に登録した機器だけになります。

申請の流れと期限、契約前に確認すること

  • 申請者:事業者です。個人は申請できません。
  • 受付:令和8年度に契約した案件の交付申請は、2026年6月22日に受付が始まっています。
  • 期限:契約の締結日から1年を経過する日か、令和13年3月31日のいずれか早い日までです。予算額(約110億円)に達したら、受理が止まります。
  • 重複:1つの助成対象機器について、都および公社の複数の助成金を重複して受けることはできません。

登録された事業プランは、助成金が還元されることや非常用電源としての機能を持つことなどの要件を、形式的に確認したものです。プランの内容を、都や東京都環境公社が保証するものではないと、公式のページに書かれています。

月々の利用料金はプランごとに違うため、複数の事業者から見積もりを取って比べるよう、公式のQ&Aは案内しています。設備費以外の初期費用を誰が負担するかも、プランによって違います。

卒FIT家庭の場合は、すでにある太陽光で売電を続けるか、蓄電池を足して自家消費を増やすかを先に決めます。そのうえで、購入かリースかを選びます。蓄電池だけを後付けするなら後付けの条件、補助金を比べるなら国・都道府県・市の比較も見てください。

よくある質問

Q東京都の初期費用ゼロ促進事業は、個人が都や公社に申請するのですか?

Aクール・ネット東京のページによると、本事業の交付申請者は事業者で、個人は申請できません。住宅所有者は、登録されたプランについて事業者と契約します。

Q助成金が出ると、初期費用がゼロ円になるのですか?

A公式のQ&Aでは、助成金によって初期費用がゼロ円になるのではなく、事業者が初期費用を負担するからゼロ円で設置できると説明されています。事業者は、月々のサービス利用料金(リース料等)や売電で、負担した初期費用を回収します。

Q助成金は住宅所有者にどう届きますか?

A助成金は事業者に交付され、月々のサービス利用料金の減額や、一括でのキャッシュバックなどの方法で、住宅所有者が間接的に受け取ります。減額かキャッシュバックかは、プランによって違います。

Q東京都の別の蓄電池助成と両方を受けられますか?

Aクール・ネット東京のページに、1つの助成対象機器について、都および公社の複数の助成金を重複して受給することはできないとあります。購入して設置する場合の助成は、別の事業になります。

蓄電池の記事は蓄電池の記事一覧(選び方・設置の手続き・運転・安全・補助金別)から目的別に探せます。

東京都環境公社が2026年10月に公表した、蓄電池の設置を偽った申請への取消と返還請求、公社を名乗る電話・訪問への注意は東京都環境公社が公表した蓄電池助成の取消と返還請求で整理しています。

本記事は一般的な情報提供で、助成の可否・金額を保証するものではありません。制度は予算・要綱の改定で変わるため、契約の前に東京都環境公社と事業者の最新の案内で確認してください。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施には関与しません。

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