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住宅特定改修特別税額控除は、居住用家屋の一般省エネ改修工事・耐久性向上改修工事などを行った場合に、一定の要件のもとで所得税額から控除を受けられる制度です。太陽光発電装置・蓄電池の後付け設置がこの控除の対象工事に含まれるかどうかは工事の組み合わせによって異なるため、国税庁のタックスアンサーにもとづいて整理します。

太陽光発電の後付け単独工事の扱い

国税庁のタックスアンサーNo.1219によれば、太陽光発電装置の取替・取付工事は、居室の窓の改修工事またはこれと併せて行う床・天井・壁の断熱改修工事(一般省エネ改修工事)と併せて行う場合に限り、対象工事に含まれるとされています。太陽光発電装置の設置だけを単独で行った場合は、この一般省エネ改修工事の定義に含まれないため、住宅特定改修特別税額控除の対象工事の要件を満たしません。この考え方は、耐久性向上改修工事について定めたNo.1227でも同様です。

出典:国税庁 タックスアンサー No.1219「省エネ改修工事をした場合(住宅特定改修特別税額控除)」

蓄電池は対象工事に含まれるか

国税庁のNo.1219・No.1227が定める一般省エネ改修工事の対象設備は、断熱改修工事に加え「太陽熱利用冷温熱装置などの設備」「太陽光発電装置などの設備」の取替・取付工事に限られています。耐久性向上改修工事(No.1227)の対象も、小屋裏・外壁・浴室・脱衣室・土台・軸組等・床下・基礎・地盤に関する劣化対策工事、給排水管・給湯管の維持管理・更新工事などであり、いずれにも蓄電池についての記載は確認できませんでした。

両制度の条文上、蓄電池を対象工事として明記した箇所は確認できず、蓄電池単独の設置費用は対象外と考えられます。実際に工事費用が対象になるかどうかは、増改築等工事証明書を発行する建築士等・税務署にご確認ください。

出典:国税庁 タックスアンサー No.1227「耐久性向上改修工事をした場合(住宅特定改修特別税額控除)」

費用要件と控除対象限度額

一般省エネ改修工事の要件の一つに、標準的な費用の額(補助金等の交付を受ける場合はその額を控除した後の金額)が50万円を超えることがあります。これは一般省エネ改修工事全体(窓・床・天井・壁の断熱改修工事に、対象となる太陽光発電装置の設置費用を含めた合計額)で判定される基準であり、太陽光発電設備単体の金額基準ではありません。

住宅特定改修特別税額控除の控除対象限度額(一般省エネ改修工事、令和4年1月1日以後居住の用に供した場合)
工事内容控除対象限度額
一般省エネ改修工事(太陽光発電設備設置工事を含まない)250万円
一般省エネ改修工事(太陽光発電設備設置工事を含む)350万円

控除額は「A×10%+B×5%」という計算式(Aは標準的な費用の額のうち控除対象限度額までの部分など)で求められ、太陽光発電設備設置工事が含まれる場合はその型式が増改築等工事証明書で証明されます。具体的な金額の計算・申告方法は税理士・税務署にご確認ください。

当サイトでできること・できないこと

当サイトの卒FIT後の比較シミュレーターは、太陽光発電の売電収入や蓄電池設置による電気代削減額を試算するものであり、住宅特定改修特別税額控除の対象工事の判定や控除額の計算は行いません。工事が対象工事の要件を満たすかどうかは、建築士等が発行する「増改築等工事証明書」の有無によって最終的に判断されるため、リフォームを担当する施工業者・建築士等にご確認ください。

個別の税務相談・確定申告の要否は税理士・最寄りの税務署にご相談ください。売電収入の確定申告については、「卒FIT後の売電収入、確定申告は必要?」で、太陽光・蓄電池にかかる固定資産税の扱いは太陽光・蓄電池の固定資産税とはで別途整理しています。

この税額控除は、国が実施する蓄電池の設置費用補助金とは別の制度です。国の補助金の現状は、「卒FIT×蓄電池、国の補助金は今どうなっている?」で整理しており、要件を同時に満たせば両方を利用できる場合がありますが、詳しくは税務署・自治体窓口にご確認ください。

よくある質問

Q太陽光発電を単独で後付け設置した場合、住宅特定改修特別税額控除は使えますか?

A使えません。国税庁のタックスアンサーNo.1219によれば、太陽光発電装置の取替・取付工事は、居室の窓の改修工事またはこれと併せて行う床・天井・壁の断熱改修工事(一般省エネ改修工事)と併せて行う場合に限り対象工事に含まれるとされています。太陽光発電装置の設置だけを単独で行った場合は、一般省エネ改修工事の定義に含まれないため、この控除の対象工事の要件を満たしません。

Q蓄電池だけを後付け設置した場合は対象になりますか?

A国税庁のタックスアンサーNo.1219・No.1227が定める一般省エネ改修工事・耐久性向上改修工事の対象工事のいずれにも、蓄電池についての記載は確認できませんでした。太陽熱利用冷温熱装置や太陽光発電装置のように名指しで対象に含まれる設備ではないため、蓄電池単独の設置費用は対象外と考えられます。正確な扱いは建築士等・税務署・税理士にご確認ください。

Q控除の対象になる工事費用の基準額はいくらですか?

A一般省エネ改修工事は、標準的な費用の額(補助金等を控除した後の金額)が50万円を超えることが要件の一つです(国税庁タックスアンサーNo.1219)。これは太陽光発電設備単体の金額基準ではなく、窓・床・天井・壁の断熱改修工事を含めた一般省エネ改修工事全体で判定される基準です。控除対象限度額は、令和4年1月1日以後に居住の用に供した場合、通常250万円ですが、太陽光発電設備設置工事が含まれる場合は350万円に上乗せされます。

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本記事は国税庁が公表するタックスアンサーにもとづく一般的な情報提供であり、個別の税務相談・申告代理には該当しません。工事が対象工事の要件を満たすかどうか、具体的な控除額の計算、確定申告の手続きは、建築士等・税理士または最寄りの税務署にご確認ください。

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