相模原市の初期費用ゼロ補助では、蓄電池は対象経費の3分の1(上限51万円)、太陽光は1kWあたり7万円(5kWまで)が、事業者を通じて月々の料金に還元されます。市民が市へ直接申請する制度ではありません。
この記事は、相模原市の制度だけを扱います。神奈川県の補助は神奈川県の家庭用蓄電池補助金、初期費用ゼロの契約そのものの注意点は初期費用ゼロの太陽光にまとめています。
出典:相模原市「住宅用初期費用ゼロ太陽光発電設備等導入補助金」(2026年10月13日更新)、令和8年度の市民向け案内、交付要綱、神奈川県「令和8年度太陽光発電初期費用ゼロ促進事業費補助金」(いずれも2026年10月17日に確認)
補助の仕組み:事業者が申請し、料金から差し引かれる
市のページによると、事業者が初期費用を負担して住宅に太陽光発電設備や蓄電池を設置し、住宅所有者がリース料金か電気料金を払う仕組みを、市が支援します。住宅所有者の初期費用は原則ゼロですが、月々の支払いは発生します。
補助金は、市に登録されたプランの事業者に交付されます。その相当額が、住宅所有者に請求する料金から差し引かれます。契約は事業者と住宅所有者が直接結び、市は個々の契約に関与せず、設備について保証する立場でもないと、市民向けの案内に書かれています。
| 対象機器 | 補助額 | 上限 |
|---|---|---|
| 蓄電池 | 対象経費の3分の1(1kWhあたり15.5万円の3分の1が上限) | 51万円 |
| 太陽光発電 | 1kWあたり7万円(市内の事業者が施工すると10万円) | 5kWまで(35万円。市内施工は50万円) |
千円未満の端数は切り捨てです。電力販売で事業者の本社が神奈川県内にある場合は、料金から差し引く額を補助額の5分の4にできると、市民向けの案内にあります。
蓄電池を足した場合の年間差額と単純回収年数は、卒FIT後の選択肢比較シミュレーターで概算できます。
蓄電池の補助額は、容量で上限に当たる
市民向けの案内には、蓄電池の計算例が3つ載っています。税抜の設備費と工事費の合計から県の補助を引いた額が対象で、その3分の1が補助額です。ただし1kWhあたり15.5万円の3分の1が上限になります。
| 例 | 容量 | 対象経費の単価 | 補助額 |
|---|---|---|---|
| 例1 | 8.5kWh | 14万4,705円/kWh | 41万円 |
| 例2 | 8.0kWh | 18万1,250円/kWh | 40万8,000円 |
| 例3 | 12.5kWh | 13万400円/kWh | 51万円(上限) |
例2は、単純に3分の1にすると48万3,333円ですが、単価が15.5万円を超えるため、15.5万円の3分の1に容量を掛けた40万8,000円になります。単価の高い蓄電池ほど、3分の1には届きません。
要件と、併用できる補助
市民向けの案内に書かれた主な要件は、次のとおりです。詳しくは交付要綱で確認します。
- 契約:市に登録されたプランで、住宅所有者と事業者が契約し、市内で設置工事が行われることです。
- 説明:補助金を申請することと、その額が料金から控除されることを、事業者が住宅所有者に説明していることです。
- FIT・FIPの認定:補助を受ける設備で、FIT(固定価格買取制度)またはFIPの認定を取得しないことです。
- J-クレジット:この補助で得られた温室効果ガスの削減分を、J-クレジット制度に登録しないことです。
| 他の制度 | 併用 |
|---|---|
| 神奈川県の太陽光発電初期費用ゼロ促進事業費補助金 | できる |
| 相模原市の住宅用スマートエネルギー設備等導入奨励金 | できない |
県の補助も、市と同じく事業者が対象です。県のページでは、太陽光は1kWあたり7万円、蓄電システムは1台あたり15万円で、受付は2026年5月11日から12月28日までです。予算を超えたときは、締切日の申請から抽選で対象を選ぶことがあると書かれています。
申請期間と、登録プランの状況
市への申請期間は、2026年5月1日から2027年1月29日(必着)です。予算額に達した時点で受付が終わります。
市のページに載っている登録プランは3つで、リースと電力販売があります。このうち1つは、2026年10月17日の確認時点で、補助金申請の新規受付を一時停止していると書かれています。プランごとに、太陽光だけか、蓄電池も含むかが違うため、見積りの前にプランの内容(PDF)を見比べます。
卒FIT家庭がすでに持つ太陽光に、蓄電池だけを足したいときは注意が必要です。交付要綱の用語では、蓄電池は太陽光発電設備の電気を蓄えるものとして定義されています。蓄電池だけのリースが登録プランにあるかは、市のページには書かれていないため、事業者に確かめます。購入して設置する場合の考え方は蓄電池を後付けする条件、国や他の自治体との比べ方は国・都道府県・市の補助金の比較にあります。
よくある質問
Q相模原市の初期費用ゼロ補助金は、市民が市に申請するのですか?
A市民向けの案内には、補助金の申請は初期費用ゼロサービスを提供する事業者が行うため、市民が直接申請することはできないと書かれています。補助金を使いたいときは、市に登録されたプランを出している事業者に相談します。
Q補助金は現金で受け取れますか?
A要綱の趣旨では、補助金は事業者に交付され、その相当額が月々のリース料金や電気料金から差し引かれます。市民が現金を受け取る形ではありません。
Q県の補助と一緒に使えますか?
A市民向けの案内では、神奈川県の太陽光発電初期費用ゼロ促進事業費補助金とは併用できるとされています。一方、相模原市の住宅用スマートエネルギー設備等導入奨励金とは併用できません。
QFIT制度で売電するつもりのパネルにも使えますか?
A市民向けの案内では、補助を受ける設備について、FIT(固定価格買取制度)またはFIP制度の認定を取得しないことが要件になっています。FITの認定を受けて売電する設備は、この補助の対象にならない点に注意してください。
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本記事は一般的な情報提供で、補助の可否・金額を保証するものではありません。制度は予算・要綱の改定で変わるため、契約や申請の前に相模原市と事業者の最新の案内で確認してください。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施には関与しません。