栃木県の令和8年度の補助は、太陽光発電設備と蓄電池を新たにセットで導入する家庭が対象で、すでに太陽光がある住宅に蓄電池だけを足す場合は対象外です。卒FITで太陽光が屋根に乗っている家庭は、この制度では蓄電池の補助を受けられません。
この記事は栃木県の「個人住宅用太陽光発電設備等導入支援事業」の蓄電池まわりだけを扱います。他の都道府県との比較は国・都道府県・市の補助金の比較、国の補助金の受付状況は蓄電池の国の補助金の現状で見られます。
出典:栃木県「個人住宅用太陽光発電設備等導入支援事業」(県の更新日は2026年9月25日)、栃木県「令和8年度申請の手引き」(PDF)(いずれも2026-10-15確認)
補助の対象になる組み合わせ
| 導入する設備 | 補助の対象 |
|---|---|
| 太陽光発電設備だけ | 対象外 |
| 蓄電池だけ(既設の太陽光あり) | 対象外 |
| 太陽光発電設備と蓄電池を新たにセットで | 対象(どちらの要件も満たす場合に限る) |
対象者は、県内の自己居住用の住宅または敷地内に設備を導入する個人です。リースとオンサイトPPAによる導入は対象外で、県税の滞納がないことも要件です。
手引きでは、太陽光と蓄電池は一体的に導入し、どちらも補助要件を満たす場合に限って補助対象になると説明されています。
蓄電池の補助額と計算例
蓄電池の補助は、補助対象経費の3分の1です。対象経費は、蓄電池本体、蓄電池のパワーコンディショナー、工事費の合計(消費税は除く)です。
上限は、蓄電容量5kWhと、1kWhあたりの価格15万5千円で決まります。県のページに載る上限25万8千円は、この2つを組み合わせた金額です。手引きには3つの計算例があります。
| 例 | 容量・費用(税抜) | 補助額 | 計算の考え方 |
|---|---|---|---|
| 事例1 | 4kWh、設備費55万円と工事費7万円 | 20.6万円 | 単価15.5万円/kWhで上限内なので、経費62万円の3分の1 |
| 事例2 | 11kWh、設備費110万円と工事費20万円 | 19.6万円 | 容量が上限を超えるため、単価約11.8万円×5kWh×3分の1 |
| 事例3 | 8kWh、設備費120万円と工事費15万円 | 25.8万円 | 単価16.9万円が上限を超えるため、15.5万円×5kWh×3分の1 |
事例2のように容量が大きいほど補助が増えるわけではなく、5kWh分までしか数えません。補助金額は千円未満を切り捨てます。
蓄電池を足した場合の年間差額と単純回収年数は、卒FIT後の選択肢比較シミュレーターで概算できます。
蓄電池と太陽光の要件
- 蓄電池の登録:申請の時点で、国の補助事業の対象機器として一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)に登録されている製品であることが必要です。
- 据置型:太陽光で発電した電気を蓄え、平時に充放電を繰り返す据置型(定置型)であることが条件です。
- FIT・FIPを取らない:導入する太陽光は、FITまたはFIPの認定を取得しないことが要件です。
- 自家消費:太陽光の発電量の30%以上を自家消費します。蓄電池にためた分も数えます。
- 国の補助との重複:手引きは、国から経費の全部または一部を補助されるものは対象外としています。
卒FIT後の家庭は、すでにFITの認定を受けた設備を持っているため、この制度で新たに太陽光を入れる計画がない限り、当てはまりません。
申請の期限と進め方
- 申請期間:令和8年5月11日から10月30日までの先着順です。
- 受付の終了:期間内でも、予算額(2億6900万円、受付予定は約500件)を超える申請があった日で終わります。終了日に複数の申請があれば抽選です。
- 予算の消化:県は、2026年9月24日時点の受付金額が予算の約90%と公表しています。
- 着手の時期:交付決定の前に工事へ着手すると対象外です。令和8年4月1日以降の契約・発注なら、交付決定前でも対象です。
- 提出方法:郵送のみで、書類の持参はできません。書類に不足があると受付されません。
約90%という数字は9月24日時点のものです。受付がすでに終わっている可能性もあるため、契約の前に県のページで最新の受付状況を確かめます。
交付決定までは、書類を受理してから1〜2か月ほどかかります。工事が終わったら、事業完了後30日以内か令和8年12月25日のいずれか早い日までに、実績報告書を出します。
申請書に添える書類には、契約書と内訳書の写し、設置場所の全部事項証明書、納税証明書、設備の仕様がわかるカタログ、設置前の現況写真などがあります。全体の一覧は県の手引きで確認します。
申込み前の注意点
- 広告への注意:県のページには、この補助金について誤解を招く説明の広告が確認されているという注意書きがあります。契約の前に県のページで条件を確かめます。
- 財産の処分:補助で導入した設備は、法定耐用年数のあいだに処分する場合、事前の承認が必要です。補助金の返還が発生することもあります。
- 問い合わせ先:今年度から申請の受付は業務委託されており、事務局(電話 0282-88-0256、平日9時から17時)が窓口です。
県内の市の例は宇都宮市の蓄電池補助と、設置後に申請する栃木市の蓄電池補助にあります。蓄電池を後付けするときのFIT上の届出は卒FIT後の事前変更届出、後付けできる条件は蓄電池を後付けする条件で整理しています。
よくある質問
Qすでに太陽光パネルがある家で、蓄電池だけを足す場合は対象になりますか?
A対象になりません。県のページに「すでに太陽光発電設備が設置されている住宅に、今回、蓄電池のみを導入する場合は補助対象外です」と書かれています。補助を受けられるのは、太陽光発電設備と蓄電池を新たにセットで導入する場合だけです。
QFIT制度で売電する太陽光でも対象になりますか?
A対象になりません。本事業で導入する太陽光発電設備は、FIT(固定価格買取)制度またはFIP制度の認定を取得しないことが要件です。申請の手引きには、FITやFIPによらない電気事業者との個別契約(相対契約)で余剰電力を売ることは可とする注記があります。
Q契約や発注を先に済ませていても申請できますか?
A交付決定の前に工事へ着手した場合は対象外です。一方で、交付決定前の契約・発注は対象で、令和8年4月1日以降の契約・発注に限ります。交付申請日から着手予定日までは1か月以上あけるよう、県のページが求めています。
Q申請はいつまでにすればよいですか?
A県のページでは、令和8年5月11日から10月30日までの先着順です。予算額を超える申請があった日で受付が終わるため、期間内でも早く締まることがあります。県は9月24日時点で予算に対する受付金額の割合を約90%と公表しています。
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本記事は一般的な情報提供で、補助の可否・金額を保証するものではありません。制度は予算・要領の改定で変わるため、契約や申請の前に栃木県の最新ページと交付要領で確認してください。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施には関与しません。