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家庭用蓄電池は太陽光発電と連携して家全体の電力をまかなう据置型、ポータブル電源はキャンプ・アウトドア・災害時の緊急用に持ち運べる充電式の電源です。オムロン ソーシアルソリューションズの公式情報にもとづいて違いを整理します。

家庭用蓄電池を足した場合の年間差額と単純回収年数は、卒FIT後の選択肢比較シミュレーターで概算できます。

出典:オムロン ソーシアルソリューションズ「家庭用蓄電池の比較」

オムロンの説明:持ち運べる緊急用電源か、家全体をまかなう設置型か

オムロンの公式比較ページでは、ポータブル電源を「持ち運びができる充電式の蓄電池」で、主にキャンプ・アウトドア・災害時の緊急用電源として利用されることが多いと説明しています。充電方法もACコンセント・ソーラーパネル・シガーソケットなど多様である一方、出力が限られるため、冷蔵庫やエアコンのような大容量電化製品の長時間使用には向かないとされています。

これに対し家庭用蓄電池は、家庭全体の電力を供給でき、太陽光発電と連携して発電した電気を蓄え、夜間や停電時に使用できる点が特徴です。オムロンは「ポータブル電源は短期間・小規模な電力供給に適しているが、家庭の電力管理には家庭用蓄電池が最適」とまとめています。

ポータブル電源と家庭用蓄電池の違い(オムロン公式情報にもとづく)
項目ポータブル電源家庭用蓄電池
持ち運びできる設置後は固定
充電方法ACコンセント・ソーラーパネル・シガーソケット等太陽光発電と連携した充電が中心
出力限られる(大容量家電の長時間使用は不向き)家庭全体の電力をまかなえる
容量小型で、電化製品を動かせる程度の電力を蓄える6.5kWh・9.8kWh・16.4kWhが代表的な例として紹介されている
設置設置不要で持ち運んで使う住宅に設置するタイプ
停電時の使い方短時間・小規模の電力供給に便利複数の家電を長時間動かせる(全負荷型・特定負荷型で範囲が異なる)
主な用途キャンプ・アウトドア・災害時の緊急用日常の自家消費・停電時の家庭用電源

太陽光発電と常設で連携できるのは家庭用蓄電池

太陽光発電の余剰電力を日常的に自家消費へ回す使い方は、パワーコンディショナを介して常設で連携する家庭用蓄電池の役割です。蓄電池のうち、太陽光とパワーコンディショナを共有する「ハイブリッド型」の仕組みは蓄電池の「ハイブリッド型」と「単機能型」の違いで解説しています。

ポータブル電源をソーラーパネルで充電できる製品はありますが、常設の太陽光発電システムと自動で電力を振り分ける連携とは仕組みが異なります。日常的に発電量を自家消費へ回したい場合は、家庭用蓄電池の導入を検討する方が仕組みに合っています。

内蔵電池が複数あることによる安全上の注意

NITEは、ポータブル電源に内蔵された複数のリチウムイオン電池が一度発火すると次々に発火し、大きな火災につながるおそれがあると注意を呼びかけています。お持ちの製品がリコール対象でないかを確認し、対象製品の場合は異常が無くても直ちに使用を中止し、販売店・製造事業者へ連絡することが推奨されています。

出典:製品評価技術基盤機構(NITE)「ポータブル電源 リコール製品に注意」

持ち運んで屋内で使うときの注意

消費者庁・経済産業省・NITEの注意喚起は、「屋内では絶対に使用しないでください」と呼びかける対象を、排ガスに一酸化炭素を含む携帯発電機としています。ポータブル電源は同じ注意喚起で別の項目になっており、排ガスを出す携帯発電機と同じ理由の屋内禁止は示されていません。

ポータブル電源について同じ注意喚起が挙げているのは、落とすなどの衝撃を与えないこと、高温環境下での使用を控えること、長期間使わないときは箱に入れて直射日光が当たらない冷暗所に保管することです。強い衝撃のあとに発熱や変形などの異常を感じたら、使用を中止して製造・輸入・販売事業者の修理窓口に相談するよう案内されています。屋外で使う場合は、防水・防塵性能を持つ製品を検討するとも書かれています。

この注意喚起には、屋内のどの部屋で使えるか、換気の目安、置き場所の条件までは書かれていません。使う場所の条件は、お持ちの製品の取扱説明書とメーカーの案内で確認します。

出典:消費者庁「災害時にも活躍する携帯発電機やポータブル電源の事故と停電復旧後の通電火災に注意!」(2024年8月27日、経済産業省・NITEと同時発表)、NITE「携帯発電機・カセットこんろ・モバイルバッテリーの使用にご注意ください」

処分するときのJBRC回収の扱い

使えなくなったポータブル電源の処分では、JBRCの小型充電式電池の回収対象にAC100V出力付のポータブル電源は含まれません。判定条件は蓄電池の処分・リサイクル:JBRCの回収対象の判定条件で整理しています。

停電時の備えとしての位置づけ

停電時に家全体の電力をどこまでまかなえるかは、蓄電池の自立運転機能や全負荷型・特定負荷型の構成で決まります。仕組みは停電時の太陽光発電と自立運転機能のガイドで整理しています。ポータブル電源は、これらの設置型の備えとは別に、持ち運んで使う短時間・小規模な補助的な電源として位置づけられます。

選ぶ前に確認すること

太陽光の発電量を日常的に自家消費へ回し、停電時も家全体の電力をある程度まかないたい場合は、太陽光と連携できる家庭用蓄電池が仕組みに合っています。設置済みの太陽光への後付けの可否は蓄電池の後付けの条件と届出の分かれ目、導入費用・補助金の現状は蓄電池の国の補助金の現状、国・都道府県・市の補助金を並べた表は国・都道府県・市の補助金の比較で確認でき、年間の効果を試算する場合は当サイトの卒FIT後の比較シミュレーターをご利用ください。

キャンプ・アウトドアや短時間の停電への備えを主な目的とする場合は、出力や内蔵電池数を踏まえてポータブル電源を検討し、購入・使用前にリコール情報も確認してください。PSE表示の決まりは蓄電池・ポータブル電源のPSEマークで整理しています。

よくある質問

Qポータブル電源は太陽光発電と連携して自家消費を増やせますか?

Aオムロン公式の比較ページでは、太陽光発電と連携できるのはハイブリッド型などの家庭用蓄電池で、ポータブル電源は主にキャンプ・アウトドア・災害時の緊急用電源と位置づけられています。ソーラーパネルで充電できる製品はありますが、常設の太陽光発電システムと自動で連携する仕組みとは異なるため、連携可否は検討中の機種の仕様書で確認してください。

Qポータブル電源で冷蔵庫やエアコンを長時間動かせますか?

Aオムロン公式情報では、ポータブル電源は「出力が限られる」ため、冷蔵庫やエアコンのような大容量電化製品の長時間使用には向かないと説明されています。家庭全体の電力を太陽光と連携させてまかなう用途には、家庭用蓄電池が向いています。

Qポータブル電源を使う際に注意することはありますか?

ANITE(製品評価技術基盤機構)は、ポータブル電源には可燃性の電解液を含むリチウムイオン電池が複数個内蔵されており、一度発火すると次々に発火して大きな火災につながるおそれがあると注意を呼びかけています。お持ちの製品がリコール対象でないかを確認し、対象製品の場合は異常が無くても直ちに使用を中止し、販売店・製造事業者へ連絡することが推奨されています。

Qポータブル電源を屋内で使うときの注意点はありますか?

ANITEの製品安全情報マガジン(Vol.459)は、ポータブル電源の使用時の注意点として、落としたりして衝撃を与えないこと、高温環境下での使用を控えること、長期間使わないときは箱に入れて直射日光が当たらない冷暗所に保管することを挙げています。強い衝撃の後に発熱や変形などの異常を感じたときは、直ちに使用を中止して製造・輸入・販売事業者の修理窓口へ相談するよう案内されています。また、経済産業省の技術基準調査資料には、長時間の車内放置を禁止する表示を求める記述があります。なお、NITEが屋内では絶対に使わないよう求めているのは、排ガスを出す携帯発電機であり、ポータブル電源とは別の製品です。置き場所や使い方は、お手持ちの製品の取扱説明書を優先してください。

Qポータブル電源を自宅の分電盤や屋内配線につなげば、家全体に給電できますか?

A経済産業省の技術基準調査資料には、使用者がポータブル電源の出力を屋内配線に接続して電源供給や工事を行うことを禁止する表示を付けるよう求める記述があり、注記で「ポータブル電源の出力を屋内配線へ供給することは適切ではない」とされています。使用者自身が分電盤やコンセント配線へつなぐ使い方は想定されていません。家全体への給電を検討する場合は、電気工事の手順を自分で判断せず、電気工事の有資格者や販売店に、対応する製品と工事の可否を確認してください。

蓄電池の記事は蓄電池の記事一覧(選び方・設置の手続き・運転・安全・補助金別)から目的別に探せます。

コンセントに差し込んで使うベランダ用の小型太陽光は、ベランダ設置のプラグイン型太陽光で制度上の扱いを確認できます。

本記事は一般的な情報提供です。ポータブル電源・家庭用蓄電池の仕様や連携可否は製品によって異なるため、実際の導入・使用前に検討中の機種の仕様書・取扱説明書、または販売店で最新の情報を確認してください。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施は行いません。

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