福岡市の令和8年度の蓄電池補助は、機器費の2分の1が補助額で、上限は蓄電容量により15万円・30万円・45万円です。蓄電池だけでは申請できず、太陽光とHEMSが条件になります。
この記事は、福岡市内の自宅に蓄電池を設置する個人の場合を扱います。同じ事業にはエコキュート、V2H、家庭用燃料電池の補助もありますが、ここでは蓄電池に絞ります。
出典:福岡市「令和8年度 福岡市住宅用エネルギーシステム導入支援事業」、同「補助金交付要綱」(PDF)、同「申請の手引き」(PDF)(いずれも2026-10-15確認)
補助額と対象の条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助額 | 機器費の2分の1。上限は蓄電容量が9.0kWh未満で15万円、9.0kWh以上14.0kWh未満で30万円、14.0kWh以上で45万円(1,000円未満は切り捨て) |
| 補助対象経費 | 機器の購入費(消費税・地方消費税を除き、値引きは差し引く)。工事費は含まない |
| 条件になる設備 | 住宅用太陽光発電システムとHEMS。新設でも既設でもよい |
| 申請できる人 | 市内の自ら所有または居住する住宅に設置する人。市税の滞納がないこと。設置済みの住宅を購入する人も対象 |
| 蓄電池の条件 | 定置用リチウムイオン蓄電池で、SII(環境共創イニシアチブ)が令和7年度以降に登録・公表した蓄電システム。未使用品に限る |
| 太陽光・HEMSの条件 | 太陽光は電力系統に連系していること。HEMSは「ECONET Lite」規格を標準で搭載し、電力使用量の見える化ができること |
市のページは、補助を受けた蓄電池による売電のような事業目的の設置は対象外で、居住者が使うことを前提にするとしています。
補助額の計算例:上限は容量で決まる
補助額は、機器費の2分の1と容量別の上限のうち、低いほうです。機器費が安い場合は2分の1が、高い場合は上限が補助額になります。
| 蓄電容量 | 機器費 | 2分の1 | 補助額 |
|---|---|---|---|
| 6kWh | 20万円 | 10万円 | 10万円 |
| 6kWh | 100万円 | 50万円 | 15万円(上限) |
| 10kWh | 120万円 | 60万円 | 30万円(上限) |
| 14kWh | 200万円 | 100万円 | 45万円(上限) |
国など他の機関の補助金と併用するときは、両方の合計が機器費を超えないように、市の補助額が下がります。
蓄電池を足した場合の年間差額と単純回収年数は、卒FIT後の選択肢比較シミュレーターで概算できます。
手続きの順番:申請は工事の着手前
- 交付対象申請:設置工事の着手予定日の前に、電子メールまたは郵送で出します。持参はできません。受付期間は令和8年5月7日から令和9年1月29日です。
- 交付対象決定:市のページは、申請から決定まで6〜7週間程度かかるとしています(令和8年7月13日時点の案内)。
- 設置工事:決定の前に工事へ着手すると、補助の対象になる資格を失います。
- 交付請求:設置が完了した日から60日以内に出します。60日を経過しない場合でも、最終期限は令和9年2月26日です。
受付は届いた順で、補助金の交付予定額が補助枠に達した時点で終了します。補助枠は1億7,180万円で、市のページは令和8年9月16日10時の時点で残りが約5,000万円と載せています。受付期間の終わりまで待たずに、早めに市のページで残りを確かめます。
受付を終えたあとでも、申請の取り下げなどで新しい枠が生まれたときは、追加の募集をすることがあるとされています。
契約の前に確かめる3点
- 着手前の申請:契約を結ぶことと工事に着手することは別です。申請書には、補助対象に決まるまで工事に着手しないことの確認欄があります。工事請負契約書の工期は、申請のときに書類で確認されます。
- HEMSの有無:自宅の太陽光にHEMSがない場合は、HEMSも新しく付ける必要があります。ECONET Lite規格に対応した機種かを、見積りの段階で業者に確かめます。
- 8年の管理と6年の制限:蓄電池は8年間管理し、6年間は処分が制限されます。転居や住宅の売却の前に承認の申請が要ります。
国の補助の状況は蓄電池の国の補助金の現状で確認できます。同じ蓄電池の補助でも、手続きの順番は自治体によって違い、熊本市の蓄電池補助は設置と支払いのあとに申請する流れです。岐阜市の蓄電池補助は、福岡市と同じく契約の前の申請ですが、補助額は上限5万円です。福岡県内の市町村で金額や条件がどう違うかは福岡県内3市町の蓄電池補助の比較に並べています。福岡県内では、糸島市の蓄電池補助が、既設の太陽光向けと太陽光との同時設置向けの2制度に分かれています。宗像市の蓄電池補助は、太陽光との同時設置が条件で、蓄電池だけの設置は対象外です。蓄電池を後付けする一般的な条件は蓄電池を後付けする条件で整理しています。
よくある質問
Q蓄電池だけを付ける場合も申請できますか?
A蓄電池だけの単独申請はできません。市のページは、蓄電池は組み合わせ補助にあたり、住宅用太陽光発電システムとHEMSの設置が条件だとしています。どちらも新設でも既設でもよいとされています。
Q国の補助金と一緒に使えますか?
A使えます。市のページは、国など他の機関の補助金との併用が可能としています。ただし、他の補助金と市の補助額の合計が補助対象経費(機器費)を超えるときは、機器費から他の補助金を引いた差額が市の補助額の上限になります。
Q工事費は補助の対象になりますか?
A要綱は、補助対象経費を設置に必要な機器の購入に要する経費(機器費)と定めています。消費税と地方消費税の相当額は除き、値引きがあれば差し引いた金額です。工事費は含まれません。
Q補助を受けたあとに蓄電池を売ったり、引っ越したりできますか?
A市のページは、蓄電池の管理期間を8年、処分制限期間を6年としています。売却、交換、撤去、住宅の売却、転居などの前に、財産処分及び変更承認申請書を出して承認を受けます。承認を受けても処分制限期間中は、補助金の返還を求められることがあります。
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本記事は一般的な情報提供で、補助の可否・金額を保証するものではありません。制度は予算・要綱の改定で変わるため、契約や申請の前に福岡市の最新の案内で確認してください。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施には関与しません。