卒FITの太陽光に蓄電池を足す京都市民は、定額10万円の補助が使えます。FIT(固定価格買取制度)の認定がある太陽光でも対象で、蓄電池かV2H充放電設備のどちらか一方が補助されます。
この記事は、京都市内の一戸建てに蓄電池を設置する個人の場合を扱います。同じ事業には、太陽光、エコキュート、家庭用燃料電池の補助もありますが、ここでは蓄電池に絞ります。
出典:京都市「令和8年度京都市住宅の自家消費型太陽光発電設備等設置補助金の募集」、補助事務局の公式サイト、同「申請の手引き(2026.7.28改訂版)」(PDF)(いずれも2026-10-16確認)
2通りの補助額:既設に追加か、同時に新設か
| 項目 | 既設の太陽光に追加 | 太陽光と同時に新設 |
|---|---|---|
| 蓄電池の補助額 | 1件あたり定額10万円 | 1kWhあたり5万円(上限は補助対象経費の3分の1) |
| V2H充放電設備の補助額 | 1件あたり定額10万円(蓄電池と同額) | 1件あたり10万円 |
| 太陽光の条件 | 既設の太陽光が、新設時の太陽光の要件を満たす必要はない | 2kW以上で、FIT・FIPの認定を取得しないこと。発電量の30%以上を自家消費すること |
| 卒FIT世帯 | 対象になる | 太陽光はFIT認定を受けない新設に限るため、FIT認定済みの設備は当てはまらない |
蓄電池とV2H充放電設備の両方を付けた場合、補助の対象になるのはどちらか一方です。
補助額の計算例
同時に新設する場合の蓄電池の補助額は、「容量(kWh)×5万円」と「補助対象経費の3分の1」のうち低いほうです。手引きの記入例にも、この比べ方が書かれています。
| 蓄電容量 | 経費 | 容量×5万円 | 経費の3分の1 | 補助額 |
|---|---|---|---|---|
| 6kWh | 90万円 | 30万円 | 30万円 | 30万円 |
| 10kWh | 120万円 | 50万円 | 40万円 | 40万円 |
既設の太陽光に追加する場合は、容量や経費にかかわらず定額10万円です。蓄電池の費用が大きくても、この補助で下がる額は10万円までです。
蓄電池を足した場合の年間差額と単純回収年数は、卒FIT後の選択肢比較シミュレーターで概算できます。
蓄電池の主な要件
- 設置場所:京都市内の一戸建ての住宅です。
- 型番:パッケージ型番がSII(環境共創イニシアチブ)に登録済みであることが分かる書類を、申請に添付します。SIIの「蓄電システム登録済製品一覧」で、メーカー名とパッケージ型番から調べられます。
- 使い方:再生可能エネルギーで発電した電気を蓄電し、平時に充放電を繰り返す設備です。商用電源からの充電は行わず、太陽光の電気を日常的に使うよう求められます。
- 共通の条件:中古設備は原則として対象外です。複数社から見積りを取るなど、一般の競争に付された契約に基づくことも求められます。
契約・着工の時期と申請の順番
既築住宅の場合、工事請負契約は令和8年4月15日以降に結び、工事の着手は令和8年度内にします。工事と支払いを終えたあと、令和9年1月29日までに交付申請を出します。
- 事前登録申込(任意):工事の着手前に出します。審査を通ると、事務局がその分の予算を確保します。交付そのものを保証するものではありません。
- 工事と支払い:補助対象設備の設置と、代金の支払いを終えます。
- 交付申請:事後申請です。申請書類は事務局のサイトで様式と記入例が公開されています。代理申請もできます。
- 交付決定と請求:交付決定の通知を受けたあと、補助金を請求します。
受付期間は令和8年6月1日から令和9年1月29日までですが、先着順で、予算額に達した時点で終了します。手引きは、申請の時点で予算が尽きていて補助を受けられない場合があるため、事前登録を設けたと説明しています。
申請の前に確かめる3点
- 契約日:令和8年4月15日より前に結んだ工事請負契約は、既築住宅の対象期間に入りません。契約書の日付を確かめます。
- 蓄電池の型番:見積りの段階で、パッケージ型番がSIIに登録されているかを業者に確かめます。
- 受付の残り:先着順のため、契約前に事務局のサイトで受付の状況を確かめます。問い合わせ先は補助事務局で、市の窓口は環境政策局地球温暖化対策室です。
国の補助の状況は蓄電池の国の補助金の現状で確認できます。ほかの市の条件は、福岡市の蓄電池補助(機器費の2分の1・工事の着手前に申請)や岐阜市の蓄電池補助と比べると、補助額の決め方と申請の順番が違います。補助の有無によらない後付けの一般的な条件は、蓄電池の後付けの条件にまとめています。
よくある質問
Q卒FITの太陽光に蓄電池を足す場合、いくらもらえますか?
A既存の太陽光発電設備の追加として蓄電池を設置する場合は、1件あたり定額10万円です。蓄電池とV2H充放電設備の両方を付けても、補助の対象になるのはどちらか一方です。
QFITの認定を受けている太陽光でも申請できますか?
A既設の太陽光に追加する場合は申請できます。手引きは、既存の太陽光発電設備が太陽光の要件(FIT・FIPの認定を取得しないことなど)を満たしている必要はないとしています。FITの認定がないことが条件なのは、太陽光と蓄電池を同時に新設する場合の太陽光です。
Q先に工事をしてしまっても申請できますか?
Aこの補助は工事と支払いが終わってから出す事後申請です。ただし、工事請負契約は令和8年4月15日以降、工事の着手は令和8年度内でなければなりません。工事前に出す任意の事前登録は、予算を確保するための仕組みです。
Q蓄電池はどんな製品でも対象ですか?
A手引きは、蓄電池のパッケージ型番がSII(環境共創イニシアチブ)に登録済みであることが分かる書類の添付を求めています。商用電源からの充電は行わず、再生可能エネルギーの電気を日常的に使う設備であることも要件です。
蓄電池の記事は蓄電池の記事一覧(選び方・設置の手続き・運転・安全・補助金別)から目的別に探せます。
本記事は一般的な情報提供で、補助の可否・金額を保証するものではありません。制度は予算・交付規程の改定で変わるため、契約や申請の前に京都市と補助事務局の最新の案内で確認してください。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施には関与しません。