岡山市の蓄電池補助は、SII(環境共創イニシアチブ)に登録された蓄電容量1kWhあたり1.5万円で、上限は20万円です。すでに太陽光がある卒FITの家庭も、蓄電池だけを足す形で対象になります。
申請は導入後で、受付は令和9年3月10日まで続いています。ただし、補助を受けるには「あっ晴れ岡山エコクラブ」への入会が条件で、ここに確かめたい点があります。他の自治体との比較は国・都道府県・市区町村の補助金比較で見られます。
出典:岡山市「令和8年度 岡山市住宅用スマートエネルギー導入促進補助事業」(市の更新日は2026年5月1日)、同「ご案内」(PDF)、岡山市「あっ晴れおかやまエコクラブ」入会案内、岡山市「令和8年度補助金申請状況」(いずれも2026-10-16確認)
補助の対象と日程
| 項目 | 市の資料の内容 |
|---|---|
| 対象になる人 | 市内の住宅(店舗等併用住宅を含む)に機器を導入した個人。申請者、契約者、代金の支払者、使用者が同じであることが要件(リース、PPA、割賦販売を除く) |
| 蓄電池の条件 | SIIが補助対象として登録している機器で、常時、太陽光発電設備と接続して充放電すること |
| 太陽光との関係 | 太陽光と併せて導入するか、すでに太陽光を設置している住宅に導入する場合に限る |
| 導入日の範囲 | 令和8年3月1日から令和9年2月28日(蓄電池は保証開始日) |
| 受付期間 | 令和8年5月1日から令和9年3月10日(当日消印有効) |
| 予算額 | 3億円(住宅用、事業所用、自動車用の全体の事業費) |
導入日の範囲は令和8年3月1日からなので、その日以降に導入した蓄電池が対象です。それより前に設置済みの蓄電池は、補助の対象になりません。
店舗や事務所を兼ねた住宅は、住宅部分の延べ面積が建物全体の2分の1を超える場合に限られます。
補助額は1kWhあたり1.5万円、上限20万円
蓄電池の補助額は、SIIに登録された蓄電容量(kWh)に1.5万円を掛けた額です。工事費や購入額は、計算の基礎にしません。1,000円未満は切り捨てです。
| SII登録の蓄電容量 | 容量×1.5万円 | 補助額 |
|---|---|---|
| 5kWh | 7.5万円 | 7.5万円 |
| 10kWh | 15万円 | 15万円 |
| 14kWh | 21万円 | 20万円(上限) |
上限の20万円に届くのは、約13.4kWh以上の場合です。上の表は計算の仕組みを見るための仮の例で、実際の容量はSIIの登録の数字で確かめます。メーカーのカタログの容量と、SIIの登録の容量は、違う場合があります。
市の案内には、補助対象経費は国などの類似の補助金の額を差し引いて求めると書かれていますが、蓄電池は経費を算定の基礎にしないとも書かれています。国の補助金と一緒に使えるかは、申請の前に市の窓口で確かめるのが確実です。
蓄電池を足した場合の年間差額と単純回収年数は、卒FIT後の選択肢比較シミュレーターで概算できます。補助金は試算に含まれません。
申請は導入後に、郵送で
- 申請のタイミング:すべての機器が、導入後の申請です。先に申請して、交付決定を待つ方式ではありません。
- 申請の方法:郵送で、配送状況が確認できる簡易書留などが望ましいと書かれています。受付は消印の早いものからです。
- 必要な書類:交付申請書兼実績報告書、契約書や見積書などの写し、領収書の写しなど。蓄電池は、機器ごとの様式があります。
- 予算を超えた場合:受付終了日の申請者を対象に、抽選で決めます。
- 支払い済みであること:申請の時点で、領収書で代金の支払いを示す必要があります。
- その他の要件:市税を完納していること、申請時にその住宅に居住していること(単身赴任等は条件付き)、機器が未使用品であることも、市の案内に書かれています。
市の公開している申請状況では、令和8年9月30日時点の補助金の執行率は36.3%です。住宅用の申請機器件数は427件でした。この執行率は、住宅用、事業所用、自動車用の申請件数と並べて示されており、どの範囲の数字かは市のページに明記されていません。
執行率にはまだ余裕があるように見えますが、申請額が予算に達すると、期限を待たずに終わります。導入が済んだら、早めに申請するのが安全です。
入会が必要な「あっ晴れ岡山エコクラブ」とは
蓄電池の補助を受けるには、「あっ晴れ岡山エコクラブ」への入会が条件です。太陽光で発電した電気を自家消費することで生まれるCO2排出削減の価値を取りまとめ、国のJ-クレジット制度でクレジットにする取り組みです。
| 項目 | 入会案内の内容 |
|---|---|
| 入会の対象 | 圏内の住宅に太陽光を設置し、発電した電力を自家消費している家庭のうち、入会の申込日の2年前の日以降に、太陽光を設置した家庭、または設置済みの太陽光に追加して蓄電池を設置した家庭 |
| 主な要件 | 環境価値(J-クレジット)の運営側への無償譲渡。登録する設備が、他の類似制度やJ-クレジットの他のプロジェクトに登録されていないこと |
| 費用と期間 | 会費などは一切かからない。会員期間は8年間 |
| 入会後の活動 | 特別な手続きは不要。年に1回、無作為に選ばれた会員が、累計の発電量と売電量を報告する |
| 入会の方法 | 入会届を、岡山市ゼロカーボン推進課へ郵送か持参。補助金の交付申請者は、別紙の設備情報と確認資料が不要 |
卒FITの家庭で確かめたいのは、次の3点です。
- 追加の蓄電池で入れるか:設置済みの太陽光に追加の設備として蓄電池を設置した家庭は、入会の対象です。蓄電池の設置日が、申込日の2年前の日以降であることが条件です。
- 他の制度に登録していないか:同じ太陽光の設備を、他の類似制度やJ-クレジットの別のプロジェクトに登録している場合は、入会できません。登録の有無は、契約の書類や事業者で確かめられます。
- 環境価値の譲渡に同意できるか:電気を売る権利ではなく、CO2を減らした価値を譲る約束です。売電の契約とは別の話ですが、申し込む前に入会案内を読みます。
入会の対象は、岡山連携中枢都市圏(岡山市を含む8市5町)内の住宅です。リースやPPAで設置した場合も対象ですが、中古の設備を設置した場合は対象になりません。
卒FITの家庭が確かめる順番
- 1. 住まいの確認:市内の住宅か、住宅部分が建物全体の2分の1を超えているかを確かめます。
- 2. 機器の確認:候補の蓄電池がSIIの登録済みの製品一覧にあるかと、登録の容量を確かめます。
- 3. 蓄電池の届出:蓄電池を足す前に、FIT上の事前変更の届出が必要かを確かめます。詳しくは卒FIT後の事前変更届出に書いています。
- 4. 後付けの条件:パワーコンディショナーとの相性などは蓄電池を後付けする条件で確かめます。
- 5. 見積りの比較:補助額は容量で決まるので、見積りは容量あたりの価格で並べると比べやすくなります。比べ方は販売店の見積りを確かめる手順が参考になります。
工事の前に交付決定を待つ方式の例は四日市市の蓄電池補助に書いています。他の地域の蓄電池補助金と見比べたいときは、蓄電池の補助金の現状に都道府県ごとの一覧があります。
同じ岡山県で、設置工事のあとに申請する方式の例は倉敷市の蓄電池補助に書いています。
よくある質問
Q卒FITで、すでに太陽光パネルがある家に蓄電池だけを足す場合も対象ですか?
A対象です。市の案内には、蓄電池は太陽光発電設備と併せて導入する場合、または既に太陽光発電設備を設置している住宅に導入する場合に限ると書かれています。ただし、常時、太陽光発電設備と接続して発電した電力を充放電することが機器の要件です。
Q補助金の申請は、工事の前ですか、あとですか?
Aあとです。市の案内には、すべての機器が導入後の申請と書かれています。補助の対象になるのは、導入日(蓄電池は保証開始日)が令和8年3月1日から令和9年2月28日の間のものです。
Q「あっ晴れ岡山エコクラブ」に入ると、お金はかかりますか?
A入会の会費などは一切かからないと、市の入会案内に書かれています。会員期間は8年間で、太陽光で発電した電気を自家消費して生まれるCO2排出削減の価値(環境価値)を、運営側へ無償で譲る約束が入会の要件です。
Q申請が予算を超えたらどうなりますか?
A市の案内では、消印の早いものから受け付け、申請額が予算額に達した日で受付を終了します。予算を超えた場合は、受付終了日の申請者の中から抽選で補助の対象者を決めます。
Q以前に市の補助を受けた住宅でも、蓄電池の補助はもらえますか?
A市の案内では、同じ住宅で同じ種類の機器の補助を岡山市から受けたことがある人は対象外です。たとえば、以前に蓄電池の補助を受けた住宅への再申請は対象外になります。太陽光のみで受けていた場合は種類が違うため、市の窓口で確かめてください。
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本記事は一般的な情報提供で、補助の可否・金額を保証するものではありません。制度は予算・要領の改定で変わるため、契約や申請の前に岡山市の最新ページと案内で確認してください。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施には関与しません。