目次
電力量計は、電気料金という「取引」に使う計量器のため、計量法にもとづく検定制度の対象です。検定に合格した証印には有効期間が定められており、有効期間内のものでなければ取引・証明に使用できません。
卒FIT後の売電と自家消費の年間差額は、卒FIT後の選択肢比較シミュレーターで概算できます。
なぜ電力量計に「有効期間」があるのか
日本電気計器検定所(JEMIC)が公表する有効期間一覧によると、一般家庭で広く使われる単独計器(変成器を組み合わせない計器)のうち、定格電流30A・120A・200A・250Aのものの検定有効期間は10年です。同じ単独計器でも定格電流20A・60Aの場合は、電子式が10年、機械式が7年に区分されています。
変流器・変圧器(変成器)と組み合わせて使う計器は一定の条件下で7年とされ、平成14年7月3日施行の計量法施行令改正前の変成器付計器はさらに短い5年です。
| 計器の区分 | 定格電流・方式 | 検定有効期間 |
|---|---|---|
| 単独計器 | 30A・120A・200A・250A | 10年 |
| 単独計器 | 20A・60A(電子式) | 10年 |
| 単独計器 | 20A・60A(機械式) | 7年 |
| 変成器付計器 | 一定の条件を満たすもの(注記あり) | 7年 |
| 変成器付計器 | 平成14年7月3日施行の政令改正前のもの | 5年 |
スマートメーターへの交換はいつ行われる?
交換の費用や停電時間の目安は、スマートメーターとはにまとめています。
スマートメーターも電力量計であるため、この検定有効期間の対象です。東京電力パワーグリッドの案内によると、メーターの有効期間は計器の種類により5〜10年で、有効期間が満了する前に取り替えが行われます。
交換の具体的なスケジュールは送配電事業者(電力会社)によって案内が異なります。中国電力ネットワークの例では、2015年度から導入された第1世代スマートメーターは2023年度までに検定有効期間の満了にあわせて取替が完了し、第2世代スマートメーター(対象約500万台)は2026年度から2034年度にかけて、検定有効期間満了に伴う定期取替として順次導入される予定です。
他の送配電事業者でも検定有効期間満了にともなう交換の考え方は共通ですが、年度別スケジュールの公表状況には差があります。関西電力送配電は、低圧単独計器の10年ごとの検定満了交換に加えて、第2世代スマートメーターを2026年から導入開始する方針を公式サイトで公表しています。
一方、東京電力パワーグリッドと東北電力ネットワークの公式サイトでは、次世代スマートメーターへの交換に関する年度別の具体的なスケジュールの明記は確認できませんでした(両社とも初回設置は完了済みで、以降は検定有効期間の満了を迎えるものから順次交換する方針のみが示されています)。交換時期の目安を知りたい場合は、契約している送配電事業者に直接確認してください。
交換費用は、送配電事業者側の通常の取替であれば原則かかりません。ご自身の交換時期の目安を知りたい場合は、契約している送配電事業者・電力会社に電力量計の設置状況を問い合わせると確認できます。
出典:東京電力パワーグリッド「電力メーターとは」、中国電力ネットワーク「スマートメーターの導入について」、関西電力送配電「スマートメーター」
自宅のメーターの有効期限はどこで分かる?交換の手続きは必要?
東京電力パワーグリッドの広報記事(2016年掲載)では、メーターのカバーに丸いシールが貼られ、有効期限が表示されていると説明されています。この有効期限が切れる前が交換時期にあたり、自宅の交換時期はこのシールで目安を確認できます。現在の表示は計器の種類や事業者で異なる場合があるため、読み取れないときは契約先の送配電事業者に問い合わせてください。
同じ記事では、メーターの有効期限による交換では利用者側の手続きは不要で、設置に費用もかからないと案内されています。電気の契約先を変更する場合も、新しい契約先への変更手続きの中で取替工事が手配されるため、スマートメーター設置のための別の手続きは要らないとされています。
出典:東京電力パワーグリッド「導入が進む“スマートメーター”ってどんなもの?」(東京電力報)
太陽光を連系している家庭の計量はどうなる?
低圧で太陽光発電設備を連系している家庭の場合、買う電気(買電)と売る電気(売電)の両方を、双方向計量機能付きのスマートメーター1台で計量する運用が案内されています(中国電力ネットワークの例)。
スマートメーター設置以前から使っていた売電専用の計器は、送配電事業者側では撤去せず残置するか、利用者側で撤去するかを選べる扱いになっている例があります。既存の売電用計器を残すか撤去するか迷う場合は、契約先の送配電事業者に確認してください。
出典:中国電力ネットワーク「太陽光発電等の発電設備を連系している場合のスマートメーター設置」
検定満了・交換は卒FIT契約にどう関わるか
気になるのは、メーターの交換によって卒FIT後の買取単価や契約形態が変わってしまわないかという点です。検定有効期間満了にともなう交換は計量法にもとづく機器更新であり、契約している買取単価や契約形態(余剰買取・全量買取の別)自体を電力会社側の都合で変更する手続きではないと整理できます。
ただし、交換に伴う通信機能の仕様や、発電量の記録を一時的に確認できなくなる期間の有無など、実務上の細かな取り扱いは送配電事業者・契約先の電力会社によって案内が異なります。断定はできないため、交換の連絡が来た際は契約内容に変更がないかをあわせて確認しておくと安心です。
検定満了・交換前後に確認しておきたいこと
0 / 4 確認済み
チェック状態はこの画面内にのみ保持され、外部へ送信・保存されません。
卒FIT後に売電先を変更する手続きはFITの買取先変更手続き、検針票から電気料金の実質単価を求める方法は電気代の実質単価の求め方で確認できます。売電継続・蓄電池・買取プラン変更の3択を比較したい場合は、当サイトの卒FIT後の比較シミュレーターを参考にしてください。
スマートメーターの計測データを自宅のHEMSで受け取りたい場合は、スマートメーターのBルート申込手続きと必要書類で申込先と流れを確認できます。
売電先ではなく、電気を買う側の契約プランを切り替える場合は、売電先の変更とは別の手続きになります。切替前に確認する点とスマートメーターの有無による期間の違いは電気の購入契約プランを切り替える手続きで確認できます。
よくある質問
Q電力量計(スマートメーター)の有効期限は何年ですか?
A「有効期限」と呼ばれることもありますが、計量法上は検定の「有効期間」です。日本電気計器検定所(JEMIC)の有効期間一覧では、一般家庭で広く使われる単独計器のうち定格電流30A・120A・200A・250Aのものは10年、定格電流20A・60Aのものは電子式が10年、機械式が7年とされています。有効期間内のものでなければ取引・証明に使えないため、満了前に送配電事業者が交換します。
Qスマートメーターに交換されると、卒FIT後の買取単価は変わりますか?
Aメーターの交換は計量法にもとづく検定有効期間満了に伴う機器更新であり、買取契約の単価や契約形態(余剰買取・全量買取の別)を変更する手続きではないと整理できます。ただし交換に伴う具体的な取り扱いは送配電事業者・契約先の電力会社によって案内が異なるため、不明点は直接確認してください。
Qスマートメーターへの交換費用はかかりますか?
A東京電力パワーグリッドなど一般送配電事業者の案内では、検定有効期間満了にともなう通常の取替費用は原則かかりません。
本記事は一般的な情報提供です。電力量計の検定有効期間の区分、交換時期、卒FIT契約への具体的な取り扱いは設備の種類や契約先の送配電事業者・電力会社によって異なるため、詳細は契約先に直接ご確認ください。特定の電力会社・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施には関与しません。