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太陽光発電・蓄電池・エネファーム(家庭用燃料電池)の3つを組み合わせることを、京セラ公式記事は「トリプル発電」と呼んでいます。一般家庭で複数の発電設備を利用することは「ダブル発電」と呼ばれますが、太陽光発電・蓄電池・エネファームの3電池の組み合わせは、その中でも「トリプル発電」と表現されています。

出典:京セラ公式「エネファームとは?太陽光発電・蓄電池との相性は?ダブル発電・トリプル発電のメリットも紹介!」

昼は太陽光、夜間・悪天候時はエネファームで発電し、余剰分を蓄電池に貯める

エネファームには電気を溜めておく機能がなく、一般的なタイプで700W、小型の「エネファームミニ」で400Wの発電出力があります。家庭内の消費電力がこれを下回る時間帯があると、発電できる電気を活かしきれません。

ここに蓄電池を組み合わせると、太陽光は昼間、エネファームは夜間や荒天・曇天時に発電し、それぞれの余剰分を蓄電池に貯めておくことで、必要な電気の大部分を自家発電でまかなえると京セラ公式は説明しています。太陽光が発電できない時間帯をエネファームが補う形の使い分けです。

ただし、この自給自足に近い状態を実現するには適切なシステム設計と運用が必要とされており、組み合わせるだけで自動的に達成されるわけではありません。

出典:京セラ公式「エネファームとは?太陽光発電・蓄電池との相性は?」

停電・災害時に電気を使い続けやすくなる仕組み

エネファームはガスと水さえ供給されていれば、停電中でも自家発電を続けられます。エネファーム単体では使える電気に限りがありますが、蓄電池と組み合わせて電気を溜めておけば、停電時に使用できる電力量に余裕が生まれます。さらに太陽光発電も組み合わせれば、夜間や荒天・曇天時はエネファームで、日中は太陽光で発電し、余剰分を蓄電池に溜めておくことで、停電が続いた場合でも電気を使える可能性が高まるとされています。

京セラ公式記事は、内閣府が想定する東京湾北部地震(首都直下地震)における電力の復旧想定期間が6日である点を引用し、住宅に物理的な被害がなければ、避難所ではなく自宅で過ごしたい場合にこの組み合わせが役立つとしています。なお、ガス供給や断水そのものが止まった場合の対応は同記事では確認できていないため、ガス・水道事業者の災害時情報もあわせて確認してください。停電時の基本的な仕組みは停電時、太陽光発電は使える?を参照してください。

出典:京セラ公式「エネファームとは?太陽光発電・蓄電池との相性は?」

「ダブル発電」との呼び分けに注意する

太陽光発電に蓄電池・エネファームなど別の発電・蓄電設備を1つ組み合わせる場合は「ダブル発電」、太陽光発電・蓄電池・エネファームの3つを組み合わせる場合が「トリプル発電」です。

エネファームと太陽光発電の2つだけを併用する場合はエネファームと太陽光を併用すると自家消費・売電量はどう変わる?を、「ダブル発電」区分とFIT買取単価への影響は「ダブル発電」とは?を参照してください。太陽光発電・蓄電池・EV車を組み合わせるニチコンの「トライブリッド蓄電システム」は本記事のトリプル発電(エネファーム併用)とは別の組み合わせです。こちらはトライブリッド蓄電システムとは?で解説しています。

すでに太陽光発電でFIT認定を受けている家庭が、後からエネファームや蓄電池を追加する場合の扱いにも注意が必要です。資源エネルギー庁の公式FAQでは、FIT認定後に蓄電池等の自家発電設備を追加することは「自家発電設備等の変更」に該当し、買取期間終了後は変更認定ではなく事前変更届出で足りるとされています。具体的な手続きは卒FIT後の事前変更届出とは?を参照してください。

出典:資源エネルギー庁公式「よくあるご質問」(蓄電池等の自家発電設備等を導入する場合の事業計画変更)

導入費用の目安と補助金

京セラ公式記事では、太陽光発電の設置費用は100万〜130万円程度、蓄電システムは100万〜150万円以上、エネファームは本体価格100万〜200万円程度に加えて工事費用が数十万円程度が相場とされ、すべてを設置する場合の合計費用は350万〜500万円程度になるとされています。

初期費用を抑える方法として、東京都では蓄電システムの導入費用の3/4程度が補助される例があります。

エネファームは経済産業省の「給湯省エネ2026事業」の対象機器で、基本補助額は17万円/台です(性能加算はありません)。太陽光発電・蓄電池・エネファームでエネルギーを自給自足しZEHを実現できる住宅は「ZEH補助金」の対象にもなり、環境共創イニシアチブ(SII)の令和8年度公募要領では、新築戸建の単年度事業でZEHが定額45万〜55万円/戸、ZEH+が定額80万〜90万円/戸を基本補助額とし、蓄電システムなどの追加設備を導入すればさらに加算されます。事業名・補助額・地域区分は年度ごとに変わるため、申請時点の公募要領や施工業者の見積もりで必ず確認してください。

出典:京セラ公式「エネファームとは?太陽光発電・蓄電池との相性は?」

出典:経済産業省 給湯省エネ2026事業(公式)「事業概要」

出典:環境共創イニシアチブ(SII) 令和8年度 新築戸建住宅のZEH・ZEH+化等支援事業 公募要領<個人申請編>

電気だけで賄うオール電化・ガス併用世帯との違い

トリプル発電はガスでエネファームを稼働させる分、都市ガス・LPガスの料金制度の影響を受けます。ガス代がどう変わるかは、都市ガスかLPガスかで料金制度が異なるため、エネファーム併用世帯のガス代は都市ガス・LPガスで何が違う?で解説しています。

一方、電気だけでお湯を沸かすエコキュートを使うオール電化世帯には、蓄電池を追加しなくても太陽光の余剰電力で昼間にお湯を沸かせる「昼間沸き上げ」機能を備えた機種があり、エコキュートの昼間沸き上げ機能とはで整理しています。ガスを使うか電気だけで賄うかは、既存の給湯設備や契約中のガス種別によって選択肢が変わる論点です。

卒FIT後は自家消費を増やす仕組みの経済的な意味合いが大きくなる

卒FIT後は売電単価が大きく下がる一方、電気を購入する単価はそのまま(またはそれ以上)であるため、太陽光やエネファームで発電した電気は「売る」より「家庭内で使う」ほうが電気代の削減額が大きくなりやすい状況です。卒FIT後の買取単価水準は卒FIT買取単価の一覧と比較のしかた、電気代の実質単価の求め方は電気代の「実質単価」の求め方で確認できます。

自家消費率の意味・計算方法は自家消費率とは?計算方法と試算前提30%、蓄電池側の運転モード設定は蓄電池の運転モードとは?を参照してください。卒FIT比較シミュレーターでは、売電継続・蓄電池併設・買取プラン変更それぞれの試算ができます(この試算にエネファームの節約効果は含まれていません)。

卒FIT後に確認すべき項目全体は卒FITとは?で整理しています。

まとめ

  • 太陽光発電・蓄電池・エネファームの3つを組み合わせることを、京セラ公式記事は「トリプル発電」と呼んでいます。
  • 昼は太陽光、夜間や荒天・曇天時はエネファームで発電し、それぞれの余剰分を蓄電池に貯めることで、必要な電気の大部分を自家発電でまかなえるとされています。
  • エネファームはガスと水の供給があれば停電中も発電を続けられ、蓄電池・太陽光と組み合わせることで停電・災害時に電気を使い続けやすくなります。
  • 内閣府が想定する首都直下地震(東京湾北部地震)では電力復旧までの想定期間が6日とされています。
  • 導入費用の合計は350万〜500万円程度が目安で、東京都の補助や「給湯省エネ2025事業」、ZEH補助金などを活用すれば自己負担額を200万〜350万円程度に抑えられる場合があります。金額・要件は年度や地域、機種で変わるため最新の公募要領で確認してください。

よくある質問

Q「トリプル発電」は制度上の正式な用語ですか?

A「ダブル発電」は一般社団法人日本電機工業会の資料にもとづく呼び方で、太陽光発電に蓄電池やエネファームなど別の発電・蓄電設備を組み合わせることを指します。「トリプル発電」は京セラ公式記事内で、太陽光発電・蓄電池・エネファームの3つを組み合わせる場合の呼び方として紹介されている表現で、資源エネルギー庁のFIT買取価格区分など制度上で統一された用語ではありません。

Qトリプル発電にすれば停電が長引いても安心ですか?

A京セラ公式記事では、エネファームはガスと水の供給があれば停電中も自家発電を続けられ、蓄電池と組み合わせれば停電時に使える電力量に余裕が生まれ、太陽光も足せばさらに余剰電力を生み出せるとされています。ただしガス供給や断水そのものが止まった場合の扱いまでは同記事で確認できていないため、災害時の想定はガス・水道事業者の情報もあわせて確認してください。

Qトリプル発電の導入費用はどれくらいかかりますか?

A京セラ公式記事では、太陽光発電が100万〜130万円、蓄電システムが100万〜150万円以上、エネファームが本体100万〜200万円+工事費数十万円が相場とされ、3つを合計すると350万〜500万円程度になるとされています。東京都の蓄電システム補助(導入費用の3/4程度)のほか、エネファームは経済産業省「給湯省エネ2026事業」の対象(基本補助額17万円/台)、ZEHを実現できる住宅は「ZEH補助金」の対象(令和8年度の新築戸建でZEH定額45万〜55万円/戸、ZEH+定額80万〜90万円/戸+追加設備加算)にもなります。事業名・補助額・地域区分は年度ごとに変わるため、最新の公募要領や見積もりで個別に確認してください。

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本記事は一般的な情報提供です。設置費用・補助金額・停電時の対応は住宅条件、機種、年度、地域によって異なるため、詳細は各メーカーの公式情報、契約中の販売施工店、または補助金の公募要領で個別にご確認ください。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気・ガス工事の設計・実施、個別の投資・税務助言は行いません。

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