群馬県の令和8年度の補助は、太陽光が設置済みの住宅に蓄電池だけを足す場合が対象で、卒FIT後の家庭が当てはまる可能性が高い制度です。ただし受付は6月29日から7月20日で終わっており、いま動けるのは12月1日まで登録できる共同購入事業のほうです。

この記事は、群馬県の「住宅用蓄電池導入支援事業費補助金」と、県が広報する「住宅用太陽光発電設備及び蓄電池の共同購入事業」の2つを扱います。他の都道府県との比較は国・都道府県・市区町村の補助金比較で見られます。

出典:群馬県「補助金交付申請(令和8年度)の受付を開始します」(県の更新日は2026年6月19日)、群馬県「住宅用太陽光発電設備及び蓄電池の共同購入事業」(県の更新日は2026年4月23日)(いずれも2026-10-16確認)

補助の対象と、受付が終わった日程

項目県の資料の内容
対象になる人県内に太陽光発電設備を設置済みの住宅を持つ個人。リース契約の場合は、リース事業者と個人の共同申請
対象になる設備蓄電池本体、蓄電池用のパワーコンディショナー、工事費
太陽光の条件蓄電池と一体で使う太陽光を、令和8年4月29日までに系統連系していること
受付期間令和8年6月29日から7月20日(確認日時点で終了)
予算の目安1億9000万円(個人400世帯分を想定)
完了の期限交付決定の後に着手し、令和9年1月31日までに完了

系統連系の期限が令和8年4月29日なので、すでに売電している卒FITの家庭は、この条件を満たす可能性が高いです。太陽光とセットで新しく導入する場合は、別の制度(太陽光発電設備等導入支援事業費補助金)で、個人は太陽光に7万円/世帯、蓄電池は経費の3分の1です。

また、太陽光のほうの補助は、FIT制度の対象外の設備が条件です。FITの認定を受けた設備を使い続ける卒FITの家庭は、蓄電池だけの制度を見るのが基本です。

補助額は2つの式の低い方

蓄電池の補助額は、次の2つのうち低い額です。

  • 式1:補助対象経費の3分の1
  • 式2:蓄電容量(kWh)×14.1万円×3分の1

経費が高い製品は式2の側で頭打ちになり、経費が安い製品は式1の側で決まります。次の計算は、補助額の仕組みを見るための仮の数字です。税の扱いは募集要領で確かめてください。

仮の例式1(経費の3分の1)式2(容量×14.1万円×3分の1)補助額
10kWh・経費100万円約33.3万円47万円約33.3万円(式1)
10kWh・経費150万円50万円47万円47万円(式2)
6kWh・経費100万円約33.3万円28.2万円28.2万円(式2)

14.1万円は、1kWhあたりの経費の上限の目安で、式2の計算にも使う額です。太陽光と同時に導入する制度には、経費を容量で割った額が14.1万円以下(17.76kWh以上のリチウムイオン蓄電池は16.0万円以下)という要件も載っています。蓄電池単体の欄には同じ要件の記載が見当たらないため、募集要領で確かめます。この2つの式のほかに上限額の記載は、報道資料にはありません。

蓄電池を足した場合の年間差額と単純回収年数は、卒FIT後の選択肢比較シミュレーターで概算できます。補助金は試算に含まれません。

申請は抽選で、先着順ではない

  • 抽選方式:要件が整った申請をすべて抽選の対象にして、予算の範囲内で当選者を決めます。受付期間内であれば、申請の早さは当選に関係しない仕組みです。
  • 結果の公表:当選者分の申請者番号が、県のホームページで公表されます。
  • 着手の時期:交付決定の後に工事へ着手します。決定の前に着手すると対象外になるおそれがあるため、契約や工事の時期は募集要領で確かめます。
  • 受付窓口:蓄電池単体の補助は、県の資料に「ぐんま第二再エネ補助金事務局」が受付と書かれています。

受付は3週間ほどと短い制度です。次の年度に使う予定なら、前年度の日程を目安に、春から夏の県のお知らせを見ておきます。

12月1日まで登録できる共同購入事業

補助金の受付が終わったあとも動けるのが、県が広報する共同購入事業です。住宅所有者が参加登録をして、県と協定を結んだ支援事業者がまとめて発注することで、設備の初期費用を下げる取り組みです。

項目県のページの内容
対象の設備太陽光(10kW未満)、太陽光と蓄電池、蓄電池(太陽光を設置済みの人が対象)
参加登録令和8年4月30日から12月1日まで
契約現地調査のうえ、最終購入判断をした人だけが契約
施工の期限令和9年12月末まで
蓄電池単体のプラン10kWh級と9.7kWh級の2つの購入プランが載っている

登録すると、入札で選ばれた施工事業者から見積りが届きます。見積りを取る事業者は、自分で選べません。

県のページには、契約と施工のあとに県が公的な補償などを行う事業ではないと書かれています。見積りは、ほかの販売店の見積りと並べて確かめます。見積りの比べ方は販売店の見積りを確かめる手順が参考になります。

卒FITの家庭が確かめる順番

  • 1. 系統連系の日:太陽光の系統連系が令和8年4月29日より前かを、売電の契約書や検針票で確かめます。
  • 2. 蓄電池の届出:蓄電池を足す前に、FIT上の事前変更の届出が必要かを確かめます。詳しくは卒FIT後の事前変更届出に書いています。
  • 3. 後付けの条件:パワーコンディショナーとの相性などは蓄電池を後付けする条件で確かめます。
  • 4. 補助金の次年度の日程:県の最新ページで、次の募集の有無を確かめます。

県内の市の例として、設置後に申請する前橋市の蓄電池補助があります。

他の地域の蓄電池補助金と見比べたいときは、蓄電池の補助金の現状に都道府県ごとの一覧があります。

よくある質問

Q卒FITで、すでに太陽光パネルがある家に蓄電池だけを足す場合も対象ですか?

A対象です。県の「住宅用蓄電池導入支援事業費補助金」は、太陽光発電設備が設置済みの住宅への蓄電池単体の導入を対象にしています。ただし、蓄電池と一体で使う太陽光を令和8年4月29日までに系統連系している必要があります。

Q令和8年度の受付はまだ間に合いますか?

A県の報道資料では、受付は令和8年6月29日から7月20日までで、この記事の確認日(2026年10月16日)時点では終わっています。追加の募集は、確認できた県の資料には載っていません。次の年度の募集は、県の最新ページで確かめてください。

Q先着順ですか?

A先着順ではありません。要件が整った申請をすべて抽選の対象にして、予算の範囲内で当選者を決める方式です。当選者の申請者番号は県のホームページで公表されると、報道資料に書かれています。

Q共同購入事業に登録すると、補助金ももらえますか?

A共同購入事業と補助金は別の仕組みです。県のページには、共同購入事業の登録期限が令和8年12月1日と書かれていますが、補助金の抽選に有利になるといった説明はありません。補助金を受けるには、別に補助金の申請が必要です。

Q共同購入事業で契約すると、県が保証してくれますか?

A保証されません。県のページには、契約と施工のあとに県が公的な補償などを行う事業ではないと明記されています。現地調査のうえ最終購入判断をした人だけが契約する仕組みで、契約は自分の判断で行います。

蓄電池の記事は蓄電池の記事一覧(選び方・設置の手続き・運転・安全・補助金別)から目的別に探せます。

本記事は一般的な情報提供で、補助の可否・金額を保証するものではありません。制度は予算・要領の改定で変わるため、契約や申請の前に群馬県の最新ページと募集要領で確認してください。特定の施工業者・製品を推奨するものではなく、電気工事の設計・実施には関与しません。

目次